絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

「漁火」の間奏部分(一絃琴)

2008年09月18日 23時19分46秒 | 一絃琴
全然お稽古も復活していないが、練習くらいはしたほうがいいかもと
少しずつ練習再開。
「漁火」とか「須磨の昔」とか「浮世草」とか
好きな曲ばっかり。。。
しかし、全く忘れている部分あり。。。

「漁火」も奏者によって違う雰囲気の曲になっているのが
面白いといえば面白いが…
このゆっくりな曲の最後のほう、琴だけの間奏部分がある。
ここにきて琴が急にリズミカルになってくるのが不思議だ~。
それまでのぼんやりとした(と言ったら失礼だが)感じから
何か明け方になって目が冴えてきたかのような?変化あり。。。

ああ、そうだった、すっかり歌詞の中身を忘れていたが
夜明けも夜明け、夜更けの次くらいの夜明けの修行の鐘の音に
「無明の夢や 醒めぬらん」だから
徐々に暗い夜が明けていくようすだったんだ。
漆黒の闇の中にうかぶきらきらした明かりは「漁火」か
はたまた月明かりが波に踊る様子なのか…
夜明け近くなって、苦悩に満ちた夜が終わるとき
煩悩の消滅を願う希望の光がひとすじ射して来る…そんな気持ちで
琴も軽やかな旋律を奏でるのだろうか?
それならば、それまでの「おもいっきりゆっくり」は
そこで返上しないといけないのではないか?
そして最後はまた落ち着いた平常心へと戻っていく。。。

解釈は人それぞれかもしれないが、この間奏部分のリズムというか調子は
さざなみが寄せては返す様子のようでもあり
また漁火が海面にちらちらと揺れているようでもあり…
いろいろと情景が思い浮かんできて、なかなか面白い。
リズミカルでありながら、お琴が【泣いている】ようにも聞こえて興味深い。

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