絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

芸風

2006年06月12日 23時41分01秒 | 一絃琴
一絃琴にいろいろな流派があるが
それぞれの芸風というものはあるのだろうか?

わたしは清虚洞の「たいむ」式の琴しか知らないが、
高知のHPを見ていたら、胡弓のように一部琴糸を引っ張って
弓のようにして弾いている一絃琴があった。
(音色もそのようなもの)
また、須磨寺のは低音琴があるそうだ。
こちらは、現代になって開発したそうだが。
伝わったところところで、弾き方や歌い方も違うのかもしれない。
あるところでは師匠の癖が、またあるところでは確実に芸風の伝承が
行われたかもしれない。

単なる演奏法の伝授なら、たとえ伝承が途切れていても
復活は可能かもしれない。(邦楽から類推した手法で復元する)
また「伝承」とはいえないような薄い伝達であっても
伝授ということはできるだろう(嘘ではないから)
しかし、一絃琴の真髄というものは着実に伝承されたのか。
「なぜこの琴を弾くのか」「なんのためにこの琴を弾くのか」
それを模索していくような気風は伝授されたのだろうか。

一絃琴は、音楽の形式を取りながら、文学でありまた哲学でもあるように思う。
「能」が死者を登場させて、音楽をバックに謡いや舞を通じて
『生』とは何かを問いかけたように
一絃琴は、これを弾く奏者に「己とは何か」を深く模索させる楽器
なのではないかと思ったりする(@考えすぎ)


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