絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

ワーキングメモリ(こころの黒板)の喪失

2018年08月08日 09時04分30秒 | Weblog
もの忘れの脳科学 (ブルーバックス)
クリエーター情報なし
講談社



脳科学で認知症についてさまざま解明は続くなか
この本はチョと古い!?かもしれない。

何でもかんでも物忘れは年寄りの特権であるかのように
いわれるが、物事の記憶を同時進行で保つための
「こころの黒板」の存在についていえば
年寄りだけの話ではないようだ。

重要な事柄というよりは、
ちょっとしたことを、他ごとに気をとられていたら
忘れてしまった、という場合。
たとえば、読みかけの本を取りに行こうとして
二階に行ったら子供部屋の机のゴミが気になり
片付けているうちに
「読みかけの本」を忘れて、ごみをもって階下に降りてしまった、
などという行動。
新たな記憶によって、「こころの黒板」に記してあった記憶が
消されてしまう・・・

最初の記憶を、次の行動によって忘れてしまわないように
意識することが重要なようだ。
いくつかの記憶を同時に持ち続けておく?というようなことか。。。

特に他ごとを考えながらやっていると
あれ?今何しに来たんだっけ?、、、ということは
大学生などにもみられる行動のようだ。

「耄碌」という言葉には、どことなく、
老いに対する人間的な視線を感じるが、
「認知症」には老いを切って捨てるような、冷たい響きがあるなぁ・・・

耄碌→年取ったから仕方ない
認知症→そんな病気には絶対ならないでもらいたい

みたいな・・・