採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

カバンの裏地修理と補強 Fixing the lining of leather bag

2014-04-14 | +縫い物


 ダンナサマの革のボストンバッグ、久しぶりに取り出してみたら、裏地がひどいことになっていました。

革鞄裏地

ビニールコーティングされた木綿布なのですが、ビニールが劣化してボロボロのネバネバになっています。 
ボロボロしたクズを全て取り除けばいいだろうとガムテープで剥がすのを試みましたが、木綿生地側が劣化した接着剤でネバネバなので、もうどうしようもありません。
「革もクタっとなっているし、捨てる?」と聞いたら、「だめ~」というので、修理を試みることにしました。
(まだミシンの神様が降臨中) 

革鞄裏地

既存の縫い目はそのまま生かし、それより小さい範囲で裏地を切り取ります。
革の内側にはスポンジが貼ってありました。 

革鞄裏地

新しい裏地はどうしようか、と辺りを見回してみると、今期限りで捨てようかと思っていたゴアテックスのヤッケが。(20年以上愛用)
鞄と同じくらいの年齢なので丁度釣り合うかなと・・・(鞄の方が若いかも)。
切り取った裏地をあててみると、これの背中が丁度間に合う大きさです。
とある作戦があり、ヤッケの表地と裏地を両方使うことにします。
適当に切って、ミシンで縫製。 

革鞄裏地

作戦というのは何かというと、クタっとへしゃげている鞄をしゃっきりさせたいということ。
何か芯のようなものを組み込みたいです。

という訳で、パイピング芯を(ネットで)買ってみました。
しかしこれは、細いし柔らかすぎるし、今回の目的には不適。
(クッション、又はがま口にでも使います) 

革鞄裏地

何かこう、強靱だけれどしなやかなもの・・・と捜してホームセンターをウロウロ。いいものが見つからず、我が家でもキョロキョロ。
お!コレは!? 
我が家にあった折りたたみランドリーバッグに使われているワイヤーが、素材としては丁度よさそうです。
こんな感じのステンレス製のものなのですが・・ 

革鞄裏地

平たいリボン状をしていることで、丸く広がろうとする力が強く、しかも適度にしなやかです。

革鞄裏地

そういえば2日ほど前、100円ショップで小さめのランドリーバッグを見かけました。
あれだ!と買いに行ってみると、売り切れ。
失意にうち沈んでウロウロすると別のコーナーでこちらを見かけました。
これにも例のワイヤーが使われています。 

革鞄裏地

バイヤステープ部分は残して内側だけ切り落とします。
(四角かったものが、張力でまん丸に)
これを、裏地の内側に組み込みます。
幸運なことに、長さはぴったり。
長すぎた場合はどうやって縮めてつなごうか悩んでいたところでした。

ポケットを縫いつけてしまっていたため、片側は袋の内側に入れるだけで済みましたが、片側は縫いつけました。(分かり難くてすみませんが読み流して下さい。詳しく知りたい方はコメント下さいませ) 

革鞄裏地

最後は、袋の口部分と本体を手縫いで縫いつけました。
(写真は黒いのがヤッケの裏地、白いのがゴアテックスの裏に張ってある素材。この黒いところが見えなくなるように縫いつけました。後ほど違う写真に差し替えます) 

革鞄裏地

出来上がり!
作業前は、ぺしゃんこにへたり込んでしまう元気のない鞄でしたが、なんと自立するようになりました!

革鞄裏地

中はこんな感じ。
じっくり見るとボロはありますが、一応使えます!
前の黒い裏地よりは格段に見やすくなりました。 
(ちょっとゴワ付きますが・・・) 

革鞄裏地

ポケットも、最初にあった革の飾りとファスナーを生かすようにして取り付け直しました。
内布も取り替え(これに気づいた時は面倒でぶち投げようかと思ったけれど、やってみると何とかなった)。
ここにはヤッケのフードを使いました。
フードは全然使っていなかったため、色が鮮やかです。
そうか、昔はこんな色だったのか・・・。 


細かいところはさておき、完成してめでたい!

トータルで10日くらいかけて、都合がつく時に少しずつ作業したのですが、途中、ポケットの内布交換が面倒でくじけそうになり、また縫いつけるための切り込みを、少々切りすぎたことに気づいて放り出しそうにになりました。でも、
「ザツでもいいので終わらせる!」
という決意で進めました。

この後、皮革用クリームも塗ってあげる予定ですが、あとどれくらい使えるかな・・・?


私の経験からいうと、ある部分の修理が必要になってそこを修理したとしても、他の部分もほどなく傷んできて、結局寿命は間近、という可能性が高いです。
でも、それでもいいや。
かかったコストはほんの108円ですし。

何より、修理作業を経験したことにすごく意味があったような気がします。

特に面白かったのは、ワイヤを入れるというアイデア。
鞄が自立する程の効果があるとは思っていませんでした。
革の鞄って、新品のうちはシャッキリしていますが、使い込むと、よくいえばしなやか、悪く言えばグニャグニャになってしまいます。
この技は他の古い鞄にも応用出来そうです。

というか、古くなってからではなく、なるべく新しい段階でこういった補強ワイヤを入れておくと、型崩れ予防になりそうです。
(この先、上等な革の鞄を買う予定はないけれど・・・)
 

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6 コメント

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Unknown (abu71_nomin)
2014-04-14 22:27:15
最初からこんな色の中張りだったように見えます~
いやー本当に綺麗に直るものですね。
ビニールとかウレタンは経年劣化でボロボロになるので
仕方ないのですが、気に入ったものを修理して、長く使うのって素晴らしいです!
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Unknown (まーち)
2014-04-15 12:30:37
いつものことですが、アイデアと根気でよく頑張りましたねえ!
旦那さんもきっとお気に入りの鞄だったのでしょうから、こんなに立派に修理なさったらホント大喜び!!
確かに革製品は長く使いたいと思っても、それ以外の部分が劣化して結局使えない状態になって残念な思いをすることが多いですからね~。
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早速この鞄で出張に (●abu71_nominさま~Fujika)
2014-04-17 21:34:36
褒めて下さいましてありがとうございます☆
またしばらく使えるといいのですが。
今日は早速この鞄を持ってダンナサマが出張に行っています。使い勝手はどうかな。
修正依頼が出たりして・・。

次は、皮の裏貼りになっていたスポンジが劣化してくるかもしれませんね。
せめて、使える間だけでも磨いてあげなくては・・。
返信する
ありがとうございます~ (●まーちさま~Fujika)
2014-04-17 21:45:40
うふふ、褒めて下さってありがとうございます!
(その他のミシンプロジェクトは、材料が微妙に足りなくて頓挫気味です。とほほ。)
フープを入れるというアイデアは、結構よかったかも、と自画自賛しています。改良の余地は色々ありますが。
今日、この鞄を持って出張に行っているのですが、使い勝手はどうかなあ・・。
返信する
Unknown (川越)
2014-07-05 19:34:49
こんにちは。コメントを入れるのは久しぶりです。それにしてもこんなこともできてしまうなんて、ほんとにすごい!棚を作ったり、なんでもできるんですね~。私も田舎暮らしをするようになったら、いろいろやってみたい気持ちはあるものの、やる前にくじけそうです。(^^:
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トライアンドエラー (●川越さま~Fujika)
2014-07-08 17:17:40
この鞄のワイヤの形状は、やっぱりちょっと問題があって(もっと小さめがよかった)、いずれ修正する予定です。何でもトライアンドエラーですよね。

田舎暮らし、楽しみですね!
お家を整えるのも、最初にカンペキにするのではなく、じっくり自分達でやるといいのではないかと思います。
業者よりも、お友達の人脈の方が頼りになったりするみたいですよ。
グレゴリ青山という漫画家の田舎暮らしのマンガ、ご存知でしょうか。面白かったです。
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