ワインボトルの口のところにかぶさっているシールというかフォイルというか、それをカットするための道具「シールカッター」というものがあります。
なくてもナイフなどで切れば何とかなりますが、あると意外と便利なものです。
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うちにあるのは、何年か前、実家から貰ってきたもの。 母のお友達からの頂きものだったかな、確か。 実家ではさほどワインは飲まないので、我が家に来ました。
大変重宝していつも使っていましたが、最近になって、切れ味が落ちてきました。 あと、表面にすべり止め加工のような処理がしてあったのですが、塗装が劣化してしまったのか、なんだかベタベタ・・。
そろそろ買い替えるかな?
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丁度、キッチン道具のお店に行ったときに、こんなものが目につきました。 「貝印 本格派の雰囲気を添えるワインボトルのシールカッター DH7264」 ・赤くて可愛いし ・信頼している貝印だし ・えらく安いし(確か300円代) 買ってみることにしました。(ニトリにも同じものがあるようです)
折角買ったのになかなかワインを開ける機会がありませんでしたが、先日、ついに。
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ふむふむ。塗装も劣化しにくそうだし、色はぱっと目立つ感じでいいじゃない☆
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裏を見てみると、おお! カッターとなる金具が、2個だ。 もともと持っていたものは4個、丸い金具がついていますが、新しい赤い方はそれが2個。 なるほどそれでこんなに安いのか。 (といってももともとの方の値段は分かりませんが・・・)
カッターが2個でも、180度回せば同じように切れるはず・・・なのですが。
この新しいカッター、なんか、えらいこと切りにくい!!! ぱかっとはめて、ぐりぐり回しても、さっぱり切れてこないのです。 ええー。なんで~???
ふたつ並べてじっくり見てみると・・・。 あ、なんか大きさというか、カッター部分の配置の間隔が違うかも。 赤い方が、かなり大きく見えます。
実証してみましょう。 まず黒い方。
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力を入れない状態で、対角の刃の中心から中心の距離は36mm。
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力をいれた状態では34mm。 力をかけない状態でボトルの先端にぱかっと嵌め、ぎゅっと握ってくるっと回すと綺麗に切れる、という構造です。
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さて新しい赤い方。 力を入れない状態での対角の刃の中心から中心の距離は、42mm。 黒い方よりも6mmも大きいです。
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ぎゅっと力を入れた状態で、40mm。
なるほど! 力を入れた状態でも、黒い方の自然状態(36mm)よりもゆるい構造です。 渾身の力を籠めればもっと縮まるかもしれませんが、この赤い方、新しいせいかえらく固く、なかなかそこまではいきません。
これではボトルの口にフィットしないです。 どうりで切れない訳だわ。 貝印さん、どうしちゃったの。 設計ミスといってもいいのではないかしら。 300円ちょっとという値段だから切れなくてもいい、というものでもないですよね。 これは恥ずかしいレベルのミスではないかなあ。 回収してもいいくらいだと思いました。
あ、もしかしてうちにあるワインボトルが(普通のよりも)細いものなのかしら?そんなはずは???
設計ミスの赤い方、全く使い物になりません。 でこうすることに。
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カッターの刃2つを、黒い方に移植。 刃の切れ味はちゃんとしていたようで、これですっぱり綺麗に切れるようになりました(さすが貝印の刃)。
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古い方、ベトベトの表面(左側)が残念でしたが、「もしかして」と思って消毒用アルコールで拭いてみました。 そうしたら、劣化した塗装がすっかり綺麗になり、すべすべの表面(右側)に。
全部アルコールで拭いて、すっかり綺麗になりました。
もともとの塗装(つや消しっぽい感じの)が有機溶剤に弱いものだったのかも。 ワイン用の道具なのに、溶剤に弱いのはダメですよね。
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楽天市場で検索すると、この赤い方のシールカッター、沢山出てきます。
いまのところレビューがついているものはなし。
あまり売れていないうちに、全て回収してちゃんとしたものを売った方がいい気がするんだけど。。。
色や質感はよかったのに、勿体ないです。
私は折り畳み傘2本のグリップがベトベトでしたが、シール剥がしを吹き掛け、乾拭き、あとは水で洗い流しました。10年たってもまだ使えます。
こういう思い付きがうまくいくと、自分を誉めてやりたくなりますね。
今回は、ワインで劣化したとしたら、より強いアルコールで除去できるかも、という発想でした。
シール剥がしは、再利用ジャム瓶のラベル剥がしに愛用していました。最近はラベルが水洗いでぺろんと剥がれるものが多くなってきましたが、10年ほど前はみんなピッタリくっついていて苦労しました。