採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

アフリカのお餅「フフ」

2017-05-30 | +パン・麺・穀類

ウィーンのエスニック食材店(PROSI)で、前から気になっていたアフリカ食材を、今回こそは、と買ってみました。
 

朝ごはん

それはこの、FUFU。
日本のお餅のような食べ物らしいのです。
(ぷっくり丸いかたちに丁寧に仕上げるところも、日本のお餅っぽいです)

黄色いフフや紫のフフ・・ 

朝ごはん

バナナのフフや、ベージュのものもあります。
(調べたところ、PLACALIというのはフフとはまた違うもので、キャッサバ芋を発酵させる工程が入り、似たようなお餅に見えますが、酸味があるようです。フフは発酵なしで、酸味なし) 

朝ごはん

BANKUというものも。
これはキャッサバとトウモロコシが原料で、こちらもやはり発酵による酸味があるもの。プラカリとの違いはよくわかりません。
(更に癖のある、ケンケというおダンゴもあるようです。)

朝ごはん

あ、これもバンクーだ。

どれもインスタントミックス粉の状態で売っていて、火にかけて練ればすぐに作れるようです。


今回は、フフを買ってみたいな、と思っていました。
(バンクーやプラカリのことは実は今調べました。フフの地方名か何かかと思っていて、全然別モノとは知りませんでした)

プランテーンフフ

店員さんに、「おすすめのフフは何ですか?」と聞いたところ教えてくれたのがこちら。
プランテーンバナナのフフだそうです。

他にキャッサバやcocoyam(タロイモ≒サトイモ)のものもありました。

自分では、もう少し少量の、キャッサバフフにしようか、薄紫のにしようか迷っていましたが、おすすめされたらこれにしない訳にはいかないですよね。 

プランテーンフフプランテーンフフ

原材料は
プランテーンバナナ 60%
粉末ジャガイモ 30%
キャッサバ 10%

粉0.5カップ、と水0.75カップをまぜ、火にかけてよく練る、という作り方が箱に書いてありましたが、youtubeで検索して、次のように作ってみました。
1)お湯を沸騰させる。
2)そこに粉を入れ、加熱しながらすりこ木でよく練る。
3)数分間練り均一になってきたら水を少々加え、フタをして、弱火で数分。ふっくらつやつやしてくる。
4)フタをあけて再度よく練る。
5)火をとめて、少し水を入れてすべりをよくし、鍋の丸さを利用しながら、パン生地を丸めるように皮を張らせ要領で丸める。

プランテーンフフ

どだ! 初フフ。けっこう丸くつくれました。

粉0.5カップから、鶏卵2個分のフフが出来ました。
ダンナサマと1個ずつ。
鍋肌にくっついた分をこそげてフフだけ食べてみると・・・
ああ、なんか、東南アジアの市場の匂いだ、これは。青臭いような、プランテーンバナナの味と匂いがします。
もっちりふにょふにょしていますが、日本のお餅よりは伸びが弱めで、喉に詰まらせる恐れは少なさそうです。

プランテーンフフ

アフリカではピリ辛のトマトスープを添えて食べるようで、適当に作ってかけてみました。(鶏肉が少な目だったのでたまごも入れちゃいました)
 

プランテーンフフ

アフリカでは手で食べるようですが、スプーンで。
(アフリカの地域によっては、ちぎったフフをかまずに飲み込むのだそうですが、私は普通に噛みました)
トマトスープの具にしてしまうと、青臭いバナナ味は、ほとんどわからなくなります。
ふにょふにょして、ニョッキのような、白玉ダンゴのような感じ。

悪くないです。 


悪くないけど、「ハマる!」という味でもないかなー。
頭のなかは、「??」 という感じ。
美味しさのポイントがどうも謎。

特に、このプランテーンバナナを一番にすすめられたのが、謎を深めています。
キャッサババージョンやタロ芋バージョンの方が青臭くなくてよさそうな気がするんだけど、この青臭さが、地元の人にとっては美味しいのかしら。

アフリカの人に、詳しくインタビューしてみたくなります。
(日本のお餅をどう思うか、また、日本で代用品を作るとしたらどうするのかなど、いろいろ聞いてみたい。私としては、ヤツガシラ+トウモロコシ粉あたりで作れば、食感はかなり近いものができそうだと思うれど。あと、餅つき機でフフが作れるかとかも)

アフリカの食文化について思いを馳せる、いい機会になりました。
アフリカに行く機会も、アフリカ人の知人ができる可能性もなさそうだけれど。
(いや、この時代なら、ネットを通じて知り合いになれるかもしれない)

まだたくさん残ってるのがちょっと問題。
お餅だったらあんことあわせて和菓子にするという手もあるかしら、と試食前は思っていました。
たとえダンナサマが食べなくても、お菓子にしちゃえば自分ひとりでも消費できるだろう、と。
でもこの青臭さでは、トマトソースなしでそのまま食べるのはきびしいかもなあ。(慣れるかな?)
ニョッキとして扱う手もあるかな。

変わった食べ物なら何でも食べてみたい!、という人が近くにいたらよかったのになー。


■アフリカの食べ物情報
ガーナの食べ物
フーフー、バンクー、ケンケなどの写真があります。ケンケは、練り物を発酵させた味、ですって。

アフリクック
アフリカのいろいろな料理レシピが分かります。
フフは本来臼と杵で搗いて作るのでとても手間暇がかかり、ごちそうの位置づけのようです。

インスタントフフの作り方動画 粉使用の例
沸騰したお湯に粉を入れる方法。

本来のフフの作り方動画 ガーナの例
バナナ・キャッサバフフを二人で作っています。
キャッサバとプランテーンバナナそれぞれで餅をつくり、そのあと二つを混ぜて搗きあわせています。

インスタントと本格派の中間の作り方動画1 バナナとキャッサバの例
生のバナナとキャッサバ、水をミキサーにかけてピュレ状にし、それをじっくり火にかけてフフに仕上げています。
もち粉からでも、もち米からでも、お餅的なものが作れる、というのと同じかな・・。

インスタントと本格派の中間の作り方動画2 バナナとキャッサバの例
バナナとキャッサバをよく茹で、水気を切ってフードプロセッサーに数分かける、という方法。
堅そうなキャッサバを手にのせ、包丁を勢いよく振りながら切っていて、ハラハラします。

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