採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

シコシコの笹団子(新潟・やま路)

2020-12-04 | +お菓子・おやつ

新潟の友人から、笹だんごを頂きました。
(Gさん、ありがとうございました!)

「お店から月曜に作りたてを送りますね」という連絡を頂いて、火曜日に届く予定。
わくわく。

(火曜日、朝ごはん食べながら)「今日は笹だんごが届くからね」
(先に家についていたダンナサマに出先からスカイプで)「不在票入ってなかった?笹だんごが届くんだけど」
(私が遅れて家についたとき)「笹だんご、もう届いた?」
自分では気づいていませんでしたが、ダンナサマによると、一日中笹だんごのこと話してたよ、とのことでした。

いや、あの、ほら、生ものだし。心配じゃないですか。

届いたのは、夜ご飯の準備中。
作業を中断して御開帳☆

やま路の笹だんご

小さ目の箱なのにえらくずっしりしていましたが、中にぎっしりの笹だんご。
「やま路」というお店のもので、駅などには売っていないようです。
普通のとちょっと違う味わいで、新潟在住のGさんと奥様のおすすめとのこと。
わくわく。

やま路の笹だんご

10個セットになっていて、綺麗に並ぶように結わえてあります。
束ねた先端は、藁縄のように綯ってあって、さらに結わえてあります。すごい~。
笹で綺麗に包むだけでもすごいのに、紐(?)の処理まで美しい・・。
作業風景の動画、ないものでしょうか。


やま路の笹だんご

青々した笹に、きれいに包まれています。
心なしか、かなりのボリューム感。
笹だんごを頂くのはかなり久しぶりなので、比較は曖昧なのですが、普通のよりも大ぶりに感じます。

やま路の笹だんご

こちらのお店のものは、茹でて作ってあり、固くなった場合も茹でなおして頂く、というのが特徴だそうです。
(通常は蒸して作る)

やま路の笹だんご

原材料は、もち粉、砂糖、小麦粉、あずき、白玉粉、よもぎ。

小麦粉!?
餡には入れないだろうから、皮の成分ですよね。
もち粉、小麦粉、白玉粉、よもぎ、の皮ということだと思います。

小麦粉入りの皮なのだわ。


デザートに、しおり通り、5分茹でて頂いてみました。

やま路の笹だんご

黒々するほどに、濃い緑色の皮です。
皮がとっても薄くてあんこがたっぷり。

皮が、とってもシコシコでキュウキュウするような歯ごたえです。
いわゆる「もちもち」とは違う歯ごたえ。
ヨモギが多いのと、あと小麦粉入りだからかな?

あんこは、粒あんで、甘さはほどよく控えめ。
渋切りをしっかりしてあり、塩分は少な目タイプの餡だと思います。
こういうあっさりしたあんこ、とっても好み☆

茹でた直後は柔らかくなる皮ですが、どのくらいで固くなるのか実験してみたところ、夜9時頃に茹でて、翌朝にはもう固くなっていました。
トレハロースなど入れない、昔ながらの作り方ですよね。
あと、使っているもち米の種類(硬化性)とかも関係あるのかな。
北海道のもち米品種、「はくちょうもち」や「きたゆきもち」は何も入れなくても柔らかさが長くもつのです。
こちらの図を見ると歴然。
もちの硬化性
新潟などで愛されているこがねもちは、硬化性が高く、すぐ固くなるので切り餅向きなのだそうです。
もち米を構成する澱粉は、そのすべてがアミロペクチン(うるち米は、基本的にはアミロース2割、アミロペクチン8割)。
アミロースは直鎖状の構造で、アミロペクチンは何重にも枝分かれしている構造です。
このアミロペクチンにも鎖の長さいろいろあるようで、短鎖のものの比率が高いと柔らかさが長持ちし、中鎖・長鎖の比率が高いと固くなりやすいのだそうです。

お赤飯や大福もちには柔らかさ長持ち(硬化性が低い)タイプが適しており、切り餅や米菓の製造には硬化が早い方が適しています。
もともと北海道産もち米は硬化性が低い品種がメインでしたが、全方面の用途をカバーするため、道産でも早く固くなるもち米が開発されました(きたふくもち)。
一方本州で育つもち米品種には硬化性が低いものは少なかったのですが、近年、はくちょうもちよりも硬化性が低い品種も開発されたようです(愛知糯126号)。
(気温だけでなく日長の関係で、道産米は本州で植えてもうまく育たない)
製造技術でも柔らかさを長持ちさせられるようで、特別な機械(ウルトラファインナノバブル水を搗きこんでアミロペクチンの凝集を防ぐ)による柔らかいお餅「ふわmochi」を開発したメーカーもあるようです(岩手・大林製菓)。



朝ごはんも笹だんご~☆
この朝は、とっても寒く、ちょっとアレンジしてみました。

やま路の笹だんご

茹でなおした笹だんごを切り開き、お湯を注いでぜんざい仕立て。
(左側の色が薄いものは、うちのよもぎ餅)

あんこがとても上質なので、この頂き方もまた格別でした。
それにしても、キュウキュウ、シコシコ、という皮の歯ごたえが不思議。


夜のうちに一個ずつ真空パックして冷凍。ちびちび楽しみたいと思います。
Gさん、ありがとうございました!


■参考情報
やま路の笹だんご 紹介記事

やま路の笹団子 紹介 (包む画像あり)

うるち米の個性的な品種 
 もちもちの低アミロース米(ミルキークイーン)や、血糖上昇をゆっくりにする高アミロース米、などなど。

コメント (4)
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