格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

室井佑月「大人がいない国」

2019-07-26 18:51:12 | 阿修羅


室井佑月「大人がいない国」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190724-00000006-sasahi-pol
AERA dot. 7/25(木) 7:00配信 週刊朝日  2019年8月2日号

 作家・室井佑月氏は、緊迫化するイラン情勢を前にしても、曖昧な外交姿勢を示す安倍政権に苦言を呈する。

*  *  *
 7月11日の日本経済新聞電子版に、「米、日本に有志連合への協力打診 イラン沖で船舶護衛」という記事が載った。

「トランプ米政権が中東のイラン沖などを航行する民間船舶を護衛するために同盟国の軍などと有志連合の結成をめざし、日本政府に協力を打診したことが10日、分かった」

 トランプさんにお願いをされ、安倍首相が断れると思う? そんなことができているならもうとっくにしているわ。

 沖縄の民意を守れただろうし、いらない武器を大量買いしていないだろうし、米国にばかり有利なTAG(物品貿易協定)という名のFTA(自由貿易協定)交渉を断れたろう。

 今回だってさ、もともとはイランと米国の仲介役をしたかったんではないの? だったら、安倍さんはついこの間イランへ行ってきたのだし、今こそ動くべきじゃんか。トランプ大統領に「米国が核合意に戻ればいいのでは」っていってみろ。それができてこその仲介役だ。それができてこその「外交の安倍」。

 しかし、イランから帰国後、この件について安倍首相はあまり話をしようとしない。あたしも彼が米国とイランの仲介役を果たせるとは思っていない。

 けどさ、イラン情勢が緊迫し、米国と同盟国のこの国も、多国籍軍としてホルムズ海峡にいかねばならんのだとしたら、その話は国民にしなくてはダメだ。

 選挙後に話すのだろうか? 新聞によれば米国の打診が10日だったから、きちんとした返事はしていないまでも、方向性は決めていると思われる。

 2015年、安倍政権は安保法制を強行採決した。法の解釈を捻じ曲げ、自衛隊を海外に派遣し戦争に参加できる国となった。

 あたしは自公維支持者や、彼らを応援している有名人、そしてわかっているくせに物事の本質を我々に伝えようとせず、ただ強きに従ったメディア関係者にいっておきたい。

 海外から帰ってきた、日の丸国旗をかけられた棺を見ても、あなた方はなにも思わないのかと。

 いいや、彼らはそれをも利用するだろう。亡くなった人々を英雄扱いし、異を唱えると非国民扱いする。政治がしっかりしていれば、メディアが勇気を持って政権批判をしていれば、亡くならずに済んだ命もあった、という反省にはならない。

 そして、国民は並べられた棺の映像にはじめは驚き、でもそのうち慣れてくる。芸能人のスキャンダルと同等のニュースとして捉えるようになる。選挙があれば、どれだけ不祥事が重なっても、巨大与党へ投票する。

 かつて、田中角栄氏は、憲法9条を盾に、泥沼化するベトナム戦争への派兵要請を断った。それはつまり自分が盾になり、米国と戦う覚悟だったということだ。

 そんな大人は少なくなった。この国は、見た目は大人の、グロテスクな子どもばかり。ちゃんと大人になろうじゃないか。



米、日本に有志連合への協力打診 イラン沖で船舶護衛
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47215960Q9A710C1MM8000/
2019/7/11 2:00 日経新聞

トランプ米政権が中東のイラン沖などを航行する民間船舶を護衛するために同盟国の軍などと有志連合の結成をめざし、日本政府に協力を打診したことが10日、分かった。米国は他の同盟国にも呼びかけており、今後、数週間以内に参加国を決める方針だ。日本政府は米側の具体的な要請を見極めながら、参加の是非や参加する場合の法的な枠組みを判断する。









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吉本興業事件<本澤二郎の「日本の風景」

2019-07-26 12:20:14 | 日本の風景


吉本興業事件<本澤二郎の「日本の風景」(3386)
<アベ官邸と深い仲のお目こぼし>
 昨日、日刊ゲンダイニュース編集部の小幡元太記者が、7月2日付の新聞を郵送してきた。念のため開くと、暴力団・やくざ者に詳しい溝口敦の吉本興業事件評が出ていた。
 「反社にも暴力団同様の判断をした吉本の新対応」と、吉本を身びいきするような見出しにがっかりした。芸能界とやくざの関係を多くの国民は知っている。反社会的勢力とは、イコール暴力団・やくざのことである。だからこそ吉本の芸人の犯罪性を国民は問題視しているのであろう。
 吉本といえば、安倍晋三との関係が深い。公正中立の捜査当局が、お目こぼしをする間柄だから、余計に国民の関心を集めたものだろう。
 「木更津レイプ殺人事件」を追及するジャーナリストは、やくざと入れ墨に関心が強い。先のG20では、吉本喜劇を拝借したアベのことを庶民大衆は記憶したばかりだから、余計に当局のお目こぼしと追及するヒラメ記者のことが気になるのである。

<やくざと一体関係の芸能界>
 やくざ取材は、社会部の仕事だと割り切ってきたジャーナリストも、それでも政界のやくざ代議士のいかがわしい活動に対しては、厳しく書いてきたものの、さりとて魅力的な女性を次々とレイプして、歓楽街の性ビジネスを仕切る入れ墨やくざの暴利を知ろうとしなかった。

 元警視総監・法務大臣の秦野章の発言でまとめた「日本警察改革論」(エール出版)でも、暴力団対策法をかすった程度だった。ただ、彼が「右翼・暴力団・総会屋は一体」と断罪したことは覚えている。
 肝心の無数の被害者の女性のことについて、当時まったく関心がなかった。やくざに強姦、性奴隷の挙句、半年後に逃げ出そうとしてドーカツ、その殺人的恐怖で即死状態、2日後に呼吸が止まってしまった「木更津レイプ殺人事件」の悲惨すぎる戦争遺児の重大事件は2014年4月28日。

 これの徹底取材から、強姦された女性、100%の日本人女性が、警察に駆けこむことがない、という途方もない真実に愕然とさせられたものである。ついでTBS山口強姦魔事件の官邸犯罪に関心を寄せる理由だ。幸い、清和会OBの友人が、この方面に詳しい。先日は「倶利伽羅紋々」という言葉を覚えさせられたばかりだが、彼は当たり前のように説明した。
 自民党の情報関係に席を温めていた人物の解説は、ジャーナリストのそれを優に上回っている。警察力の分析もすばらしい。貴重な人物は、創価学会の闇の部分にも通じている。
 そのやくざと芸能界が一体関係にある、とりわけ吉本とアベ官邸のかかわりの中で、この事件は表面化したものだから、本来は捜査当局が重大な関心と捜査を開始する場面であろう。

<意味不明の記者会見とヒラメ記者質問>
 数か月前になるが、テレビのない我が家ゆえに、息子が「アベマテレビ」という無料で見ることができるネットをセットしてくれた。ここでは朝鮮の王朝時代のドラマが面白くて、10代のころの時代劇にのめりこんだようにはまってしまった。
 ここにもテレビニュースも流れていることから、吉本事件の関係者の記者会見が生放送されていた。そもそも吉本興業さえよく知らない日本人だから、なんのことか現在も理解できない。問題を起こした芸能人の会見と、その会見に反対していた吉本社長の長々とした会見もあったが、ヒラメ記者の分かりにくい質問に辟易して、見るのを止めてしまった。

<芸能界とテレビ界とやくざ暴力団の深い仲>
 今朝の房総半島は、見事な陽光が大地を照らし出していた。梅雨空を吹き飛ばすような、午前6時の太陽の無限のエネルギーに圧倒され、目を向けることもできなかった。それこそ半島の隅々まで、公平に照らし出して、自然の恵みをもたらしていた。

 政治もまた公正・公平でなければ、社会は安定しない。この6年間の日本政治はおかしくなっている。公正でないためだ。
 官尊民卑・男尊女卑は言うまでもない。社会の隅々で不公平・不正が起きている。それを監視するジャーナリズムが腐敗してしまい、国連からも指摘される始末である。

 不正で手にした東京五輪が1年後にやってくると目下、NHKを先頭にして、世論操作に余念がない。独裁政治の脅威である。法治そのものが形骸化している。それでいて官邸は、昨日からゴルフ三昧の日程を強行して恥じない。

 やくざが跋扈して、警察がお目こぼしをする時代は、これからも続くのであろうか。やくざを退治する政府はいつのことか。健全な民主主義社会はいつの日か?
2019年7月26日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)






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山本太郎・れいわ代表が「モーニングショー」で吠えた!

2019-07-26 11:50:37 | 阿修羅


山本太郎・れいわ代表が「モーニングショー」で吠えた! 他局の排除継続に山本は「オファーはここだけ、私は放送禁止物体」
https://lite-ra.com/2019/07/post-4864.html
2019.07.25 山本太郎・れいわ代表が「モーニングショー」で吠えた リテラ

    
    『羽鳥慎一モーニングショー』に出演した山本太郎氏


 選挙期間中、ほとんどテレビが無視してきたあの男が、ついに生放送で吠えた──。「れいわ新選組」(以下、れいわ)を立ち上げ、今回の参院選で“台風の目”となった山本太郎が、今朝放送された『羽鳥慎一モーニングショー』に生出演。玉川徹氏が進行を務める名物コーナー「そもそも総研」で、選挙中には放送に乗ることがなかった自身の政策を思う存分、訴えた。

 たとえば、今回比例区で特定枠で当選したALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後靖彦氏と重度の障がいをもつ木村英子氏のふたりについて、こう語った。

「いまの世の中って空気的に生産性で人間をはかられるような部分ってないですか。役に立っているのかとか、あなたが何できるんだとか。その苦しさのなかで、やっぱり、生きていたくなくなるというか、消えたくなるような人たち、たくさんいると思うんです。(中略)そのなかで、生産性で人をはからせない」

「人の価値を生産性ではかる世の中が加速すると、私、命の期限というものも決めてくるんじゃないかなと思うんですね。命の期限という部分にかんして、おそらく入口は医療費っていう話になるんじゃないかと。そういう部分にかんしてのカウンターとして、やっぱり私は当事者に入っていただきたい。これから日本って高齢化していって、どんどん寝たきりの人、出てくると思うんですね。寝たきり界のトップランナーの人たちに入っていただいて、寝たきりになってからも豊かに生きてゆける、そういうことを、命の期限を設けない、生産性で物事語らせないというかたちに国会論戦していっていただきたい」

 また、れいわのユニークな候補者選びについて玉川氏から質問され、ら地位被害者家族として知られる蓮池透氏の「元東京電力社員」というプロフィールを紹介する流れで「原発即時禁止」についても語った。

 しかしなかでも極めつけだったのが、選挙戦でれいわが大きく掲げた「消費税廃止」。山本は、消費税によって消費が冷え込み賃金が上がらないという負のスパイラルに陥り、とくに若い世代で貯蓄ゼロ世帯が増加しているとし、また、消費税の増税の一方で法人税などが減税され、消費税はその減収分の補填にされている状況を指摘。消費税に代わって新規国債の発行のほか、所得税の最高税率引き上げや法人税の累進制の導入などによって29兆円の財源を確保できると訴えた。

 この消費税廃止について、野党共闘で足並みを揃えなくてはならなくなった場合は「(消費税の)減税っていうところは絶対担保したい」「最低でも5(%)に戻すべき」「消費税5%というところで手を繋げるのであれば私は全力でやりたいと思います」とし、視聴者に向かって今後について、こう宣言した。

「この国の20〜30年間っていうのは、どのような政治がおこなわれてきたかというと、完全にみなさんの生活を踏みつけて企業側に利益を横流しできるかということの連続でした。
 たとえば、大企業に対して大減税、金持ちに対して大減税。その上にみなさんの働き方を壊してきた。昨年の末に決まったのは何か。大量の外国人を安い労働力として招き入れるということ。これによる混乱によって首が絞まるのは誰か。みなさんなんです。
 いまの政治はみなさんへの裏切りの連続でしかない。それを変えていける。まずは野党で手を繋いで政権交代を目指したいと思います」

■「政党要件」を理由にれいわ新選組を取り上げなかったテレビ各局

 いずれも選挙期間中にれいわ新選組の街頭演説で山本が訴えてきた主張ばかりだが、ようやくそれが電波に乗ったのである。

もちろん、それ自体は喜ばしいことだが、しかし、同時に、これが選挙期間中から放送されていれば、さらに“れいわ旋風”は大きなものになっていたのではないか、という悔しさも感じざるをえない。

 きょうの『モーニングショー』では、最初に玉川氏が、今回の選挙戦でれいわが得票率4.55%にものぼる228万764票も獲得し、選挙に行った20人に1人が比例区でれいわに投票したことになると解説。さらに無党派数の投票率で見ると、自民党が20%だったのに対し、れいわはその半分になる10%も得たことを伝えた。

 立ち上がって3カ月ほどの新政党が、選挙期間中、ほとんどのテレビ番組に取り上げられなかったにもかかわらず、いきなりこれだけの数字を叩き出したのだ。これで、もし、きちんと、テレビが山本太郎旋風を伝えていたら、どれだけすごいブームになったことだろう。

 しかし、現実には、テレビ局は、選挙期間中、山本太郎やれいわ新選組についてほとんど取り上げなかった。理由は同党が「政党要件」を満たしていないことだったという。

「選挙期間中、各局のワイドショーや情報番組のほとんどで、『これは視聴率が取れる』と、れいわ特集の企画が持ち上がっていた。でも、『政党要件を満たしていない』という理由で、上層部にことごとく却下されてしまったようです」
(民放関係者)

 実際、投開票の翌日22日『モーニングショー』では、れいわ旋風を特集したなかで、司会の羽鳥キャスターと玉川の間でこんな会話が交わされていた。

羽鳥「本当に選挙中から、なかなか選挙中の放送って難しいので、放送できなかったんですけど、これ、放送したいなと思うくらい、もうね熱気がすごかったですよね、やっぱり」

玉川「でも政党要件とったから、今回、ね」

また、同じくテレ朝では、やはり投開票の翌日22日の『スーパーJチャンネル』が、投票率の低さについて「選挙期間中に十分な報道ができなかったテレビの罪を指摘する声もある」とし、れいわ旋風を紹介した上で、「これらの一切を私たちは満足に伝えることができなかった」と反省の弁を述べた。

■NHKも「政党要件」が理由だと説明したが、実際はただの「口実」だった

実は、あのNHKまでが選挙後、「政党要件」が理由でれいわのことを報道しづらかったと “釈明”している。24日に「れいわ旋風が問うものは」という検証記事を配信、れいわが選挙中に大きなうねりを生み出していたことを伝えるなかで〈大手メディアで、こうした動きが取り上げられることは少なかった。選挙運動を報道する際は、政党かどうかが1つの基準となるため、あくまで政治団体でしかなかった「れいわ新選組」の動きは、対象になりにくい〉と説明したのだ。

 だが、この“政党要件を満たしていなかったから取り上げられなかった”というのは、たんなる言い訳に過ぎない。

実際、選挙期間中、『モーニングショー』が唯一、れいわ新人候補の演説を放送したのだが、この件についてテレ朝広報部は毎日新聞の取材に対し、こう語っている。

「基本的に政党要件を満たす7政党を主要政党として扱っています。れいわ新選組は政党要件を満たしていませんが、現職の国会議員を有しているため、主要政党に準じた扱いをすることもあります。過去の国政選挙でも、同様の扱いをしたことはあります」

確かに党首討論などでは、政党要件を満たしていない政党を呼ぶことはないないが、情報番組やニュースの特集企画などは全く別。現職の国会議員が立ち上げたり、注目を集めている政党については、テレビが社会現象や政治的な変化と取り上げたケースはいくらでもある。

「ようするに、“政党要件”というのは、放送しないための口実なんです。山本太郎さんやれいわの場合は、政策そのものが、安倍政権を真っ向批判するものである上、原発やコンビニ問題の奴隷契約を訴える元店長など、スポンサータブーにも抵触する。だから、局の上層部は取り上げたくないんです」(前出・民放関係者)

■選挙後も山本に出演オファーなし、「地上波はこちらの1本だけだった」

しかも、このテレビのれいわ排除は、選挙期間が終わり、得票率2%以上獲得という政党要件も満たした後も続いているらしい。

きょうの『モーニングショー』では、玉川氏からテレビでこれまで取り上げられなかったことについて聞かれた際、山本はこう返していた。

「ま、あのー、どっちかというと放送禁止物体としてこれまで生きてきたので、逆にきょう地上波で呼ばれるなんてビックリなんですよ。ここにしか呼ばれてないです、私」

また、「モーニングショー」出演前にも山本は、こうツイートしていた。

〈参院選後、今のところ地上波からのオファーはこちらの一本(註・『モーニングショー』のこと)だけ。テレ朝さん、ありがとうございます。〉

 ようするに、これだけ話題になっているというのに、『モーニングショー』以外のどの番組もまだ、れいわを特集しようとも、山本を出演させようともしていないのだ。

 いや、特集企画だけではない。NHKは選挙後の22日夜に放送した各党代表出演による討論番組を開催したが、れいわや社民党、NHKから国民を守る党(N国)を排除した。これはN国を出したくないために小政党を排除したとも考えられるが、同時に“放送禁止物体”たる山本の発言を警戒した可能性もあるだろう。

 開票速報の選挙特番などでは、各局ともさすがにれいわを取り上げざるを得なかったが、多くの論調は冷ややかだった。山本が繰り広げてきた主張も無視して“消費税廃止と言うが、財源はどうするのか。公約は実現性が乏しい”などと決め付けるような報じ方をするメディアもあった。

■山本を「放送禁止物体」としてしか見ないテレビの「放送検閲装置」ぶり

 選挙期間中は政党要件を言い訳にし、選挙後は政党要件を満たして国民の支持を集めたにも関わらず、無視をする──。しかも、前述したように山本本人は「放送禁止物体なので地上波に呼ばれるなんて」と自嘲気味に語ったが、実際に放送で語った主張は「放送禁止」になるようなものではけっしてなかった。消費税問題にしろ、原発問題にしろ、わたしたちの暮らしにどんな悪影響を与えるのか、それを防ぐためにどういう対案があるのかをきちんと提示していた。

いや、それは選挙戦でも同様だった。俳優・タレント時代、山本が脱原発を訴えたときもテレビ局は仕事を干し上げ、政界に進出してからも“イロモノ”扱いしてきた。たしかに山本は天皇への直訴など過激な言動を起こしてきたことも事実だが、今回の“れいわ旋風”は、そうした過激さではなく、具体的な政策提案と「誰も殺さない社会」という明確なメッセージが多くの人びとを惹き付けたのだ。

 ところが、それでもテレビは山本を「放送禁止物体」としてしか見ず、たしかに起こっていた有権者の大きなうねりをも無視した。

 そういう意味では、山本を「放送禁止物体」と見なしているテレビこそが、安倍政権と一体になって国民の目に真実を見えなくしている「放送検閲装置」であることを浮き彫りにしたと言えるだろう。

 しかし、こんな状況に屈する山本ではない。きょうの『モーニングショー』で山本は、「最終的には当然、政権を狙いにいくということで旗揚げしました」とし、「(衆院選は)出るしかないですよね」「(衆院選で出馬するなら)自分の持っている力を最大化できるかたちでと思っています」と語った。このとき、玉川氏が「最大化」の中身について尋ねると、山本はこのように返答した。

「テレビがより取り上げざるを得ないところから出るとか」
「街頭演説とかで多くのみなさんに見ていただきましたけれども、やっぱりテレビ、基本的に垂れ流しじゃないですか。(視聴率)1%で100万人の方々がご覧になるので、やはりテレビに取り上げられて拡大していくというのが非常に重要だと思っています」

 テレビに取り上げられなければ、拡大は望めない──。その現実を痛感しているのは、ほかでもなく山本自身だ。これからは、テレビが無視を決め込むことができなくなるほど、さらに大きな波を起こしてゆくことを狙っているはずだ。

(編集部)






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