格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

犯罪もみ消し山本特捜部長栄典が物語ること

2018-06-29 10:47:05 | 植草一秀氏の『知られざる真実』


犯罪もみ消し山本特捜部長栄典が物語ること
日本の腐敗の根源は、政治権力が刑事司法とマスメディアを支配していることにある。

この二つが正統性のない安倍内閣を存続させる原動力になっている。

そしてもうひとつ。

日本の主権者がこのトリックを見破れずに、メディアの誘導に流されてしまっていること。

もっとも根源的な問題点は、この第三の点にある。

安倍内閣の支持基盤は極めて脆弱である。

しかし、現行の選挙制度の下では、「安倍政治を許さない!」側の主権者と政治勢力が、現状を打破する戦術を構築しないと、脆弱な基盤の安倍政治が存続してしまう。

日本は没落し、国民生活は破壊される。

この道に突き進んでいる。

事態を打開するカギは、主権者である国民が賢くなること。

そして、行動することである。

安倍政治は刑事司法とマスメディアを支配している。

このことによって、とっくの昔に消えていなければならないはずの安倍内閣が存続してしまっている。

安倍内閣は犯罪内閣であると言っても過言でない。

森友学園に10億円の国有地をタダ同然で払い下げた。

これに関連して14の公文書の300箇所を改竄した。

虚偽公文書を作成したのである。

佐川宣寿元理財局長は国会で偽証した疑いが濃厚である。

加計学園への獣医学部新設認可は、適正な行政プロセスを欠いた不正なものである。

このような認可を肯定するわけにはいかない。

しかし、安倍内閣は検察と裁判所を不当に支配し、検察と裁判所は法の番人ではなく、政治権力の番人に成り下がってしまっている。

佐川宣寿元理財局長は国税庁長官に抜擢され、森友事案を無罪放免にした山本真千子大阪地検特捜部長は函館地検検事正に抜擢された。

腐敗臭が立ち込めている。

日本の警察と検察には法外な裁量権が付与されている。

重大な犯罪事実が存在するのに、犯人を無罪放免にする裁量権



犯罪事実が存在しないのに、権力にとって目障りな人物を犯罪者に仕立て上げる裁量権

である。

そして、法の番人であるはずの裁判所が、本来の機能をまったく果たさない。

裁判所も腐敗し切ってしまっているのだ。

人々が入手する情報はマスメディアが提供する。

そのマスメディアが権力の手先になっているから、主権者である国民は真実の情報を知り得ない。

世論調査結果ももちろん操作されている。

犯罪内閣の犯罪が摘発されず、真実とかけ離れた情報が情報空間を占拠し、主権者の多数が完全に騙されてしまっているのだ。





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室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第10回ゲスト 古賀茂明(後編)

2018-06-29 09:48:27 | 杉並からの情報発信


室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第10回ゲスト 古賀茂明(後編)

古賀茂明が室井佑月に語った「安倍首相は残虐」の意味、そして加計疑惑の決定的な問題とは?

2018.06.28 Litera

http://lite-ra.com/2018/06/post-4093.html

古賀茂明氏と室井佑月氏(撮影・編集部)

室井佑月対談連載「アベを倒したい」。古賀茂明氏を招いての前編は、安倍首相をかばう官僚たちの習性について突っ込んだ議論が交わされたが、最後に、古賀氏が口にしたのが「安倍さんはものすごく怖い人なんです」「執念深くて残虐」という言葉だった。後編ではその発言をきっかけに、古賀氏自身が受けた“報道圧力”や、安倍首相の官僚・メディア支配、さらには加計疑惑の本質までが次々暴かれていく。そこから浮かび上がってきたのは、想像以上に異様で卑劣な安倍首相の政治手法だった。

なぜ、モリカケのようなとんでもない疑惑が浮上しても安倍首相の支持率は落ちないのか。シビアな現実にも踏み込んだこの対談をぜひ、最後まで読んでほしい。
(編集部)

●安倍の攻撃は官僚を辞めてからも続く! 古賀茂明が語った報ステ降板の真相

室井 安倍首相が「安倍さんはものすごく怖い人なんです」「執念深くて残虐」っておっしゃいましたけど、具体的にはどういうことなんですか?

古賀 残虐性、非人間性、執拗性。これらをすべて持っていて、それが徹底している。「こいつは!」と思ったら、辞めたからそれで終わりじゃないんです。辞めたあとも徹底的にやってくる。たとえば、前川さん(喜平・前文科省事務次官)のように、人格攻撃もやるし、講演にも横槍を入れる。僕も講演は最初はいっぱいあったけど、なくなっちゃった。そういうことをされるのが見えているし、多くの官僚にとってそれは恐怖でしかない。
室井 安倍さんに目をつけられるとそんなに怖いんだ。でも安倍さんに目をつけられた古賀さんは、ある意味一目置かれているということでもあるかもね。
古賀 安倍政権を批判している人はたくさんいるけど、その中で「こいつは抑えておかないとやばいな」と思われたら、徹底的にやられる。そういう意味では室井さんも覚悟したほうがいいかも(笑)。

室井 やだよ! あたしは普通のおばさんなんだから。それに作家、コメンテーターとしては権力をチェックして批判するのって当然のことだし、特殊なことをしているつもりはないんです。安倍さんや自民党の批判もするけど、民主党政権の時は民主党も批判した。でも確かに安倍さんはこれまでの首相、権力者の中でも怖いっていうのは実感しているけど。でも安倍さんって、第一次政権のときは残虐性はそんなに感じなかったと思うんです。第二次政権になってからすごく怖くなったと。

古賀 第一次安倍政権では、自分のお腹が痛くなって辞めたわだけど、でも安倍さんはそうは思っていない。「マスコミにやられた」と思っているんです。だから下野時代に「今度政権についたら、まずマスコミを抑える」と執念深く考えていたのでしょう。だから本気で批判してくるメディアやジャーナリストは自分にとって一番危ない“敵”とさえ思っているんです。

室井 だからか。朝日新聞に対する恨みは尋常じゃない。

古賀 そしてマスコミを抑える方法として、ひとつは見せしめ的に目立っていてかつ強いやつをやる。もちろん直接的な圧力では絶対にやらないで、干すんです。『報ステ』の出演者など格好のターゲットでしょう。僕の前にも浜矩子さんが降板した一件があったのですがこれも典型だと思っています。あまり騒ぎにならなかったし、浜さん自身もそういう意識がないかもしれませんが、でも、僕が聞いている話では、テレビ朝日の上層部が官邸を忖度して「報ステなんとかしろ」「浜か古賀、どちらかをあきらめと」という圧力がかかったということです。そう言えば、古舘伊知郎さんはいつも「古賀さんと浜さん、どっちも変え難い人たちなんですよね……」と言ってましたね。

室井 古賀さんがまさかここまで歯向かうとは思っていなかっただろうしね。

古賀 僕自身もそんなに歯向かうつもりはなかった(苦笑)。そもそも僕の名が知られるようになったのは民主党政権時代です。現職官僚として参議院予算委員会に呼ばれて、総理(菅直人)や仙谷由人さん、全閣僚がいる前で、小野次郎というみんなの党の議員が、「古賀さん、最近の民主党の公務員改革、天下りの政策はどう思いますか?」と訊かれたので、僕は思いきり、「民主党になってから、天下り規制の緩和措置が堰を切ったように実施されている」と批判しちゃったんですよ。そうしたら仙谷さんら閣僚はみんな頭に来て。でもその当時はすでに、大臣官房付という個室に入れられて仕事を干されていた。その理由は財務省なんです。民主党政権が発足した際、仙谷さんから「補佐官になってくれ」と打診があった。それで「行政刷新」について改革メニューを渡すなど打ち合わせもしていた。しかしその話が全部チャラになってしまった。仙谷さんは何も言わなかったけど、その後当時の松井孝治官房副長官に訊いたら、その直前に財務省が仙谷さんのところにきて「古賀は絶対に使うな」と止めたと言うんです。
安倍首相の霞ヶ関恐怖支配は内閣法制局長官人事から始まった

室井 財務省が経産省の人事にまで介入するの!? 

古賀 財務省は閣僚より強い。仙谷さんは財務を敵に回したら民主党政権は潰れると思ったんでしょうね。政治主導とは言っても官僚、特に財務省は強い。その強い官僚を震え上がらせたのが安倍さんです。安倍政権以外では、そういう政権はなかったと思います。

室井 でも官僚が「本当にこいつはヤバい」と思って省庁の枠をとっぱらって連合を組んだら、安倍さんにだって絶対勝てるでしょう?

古賀 いや。総理は強いんです。さきほども安倍さんの特異性は執念深くて残虐なことにあると言いましたが、その最大のあらわれが人事です。内閣人事局ができて官僚人事を官邸が握った弊害が指摘されていますが、しかし実はまったく関係ない。そもそも1年生のペーペー官僚の人事権まで大臣がもっている。でも大臣が全職員の人事を見るなんてできないから、役所が決めた人事が大筋通るんですが、しかし安倍さんは違う。細かいところまで見ているんです。たとえば人事検討会議というのがあり、官房副長官のもと各省から幹部人事をチェックしますが、これまではよほどのことがない限り変更はなかった。しかし安倍さんになってからは違った。内閣人事局ができる前から、好き勝手をやり始めました。一番すごかったのが、内閣法制局長官人事です。歴代長官が、集団的自衛権は憲法違反であると、当然のことを主張していたのですが、安倍さんは、それなら、法制局のトップを代えてしまえと考えたんですね。そこで、解釈改憲で集団的自衛権行使を容認できると言っていた外務官僚の小松一郎氏を抜擢した。安倍さんと仲が良くて「違憲じゃありません」と言ってくれる人を持ってきたんです。慣例では内閣法制局次長の横畠裕介氏が昇格するはずだったんですが、これはかなり異例、というか、官僚たちから見れば、「とんでもない」ことであり、衝撃でした。

室井 集団的自衛権はほとんどの専門家が「違憲」と言ってたのに、それを覆すために、子飼いの官僚を登用したってことか。やっぱり安倍ちゃんは、加計幸太郎理事長だけでなく、自分の意のままになる子分と、お友だちばっかりを優遇しているんだな。

古賀 日本中の官僚も、ほぼ99.9%は集団的自衛権は違憲だと思っていますよ。とくに法律専門の人は東大法学部を出ているわけですけど、東大法学部の教授はみんな、「集団的自衛権は違憲です」と教えている。法制局長官も法律の専門家の中の専門家だから、頑なに「違憲です」と言ってきた。さらにその後、小松さんの体調が悪くなると、今度は横畠さんを登用したんですが、安倍さんの怖さを思い知らされていた横畠さんは、安保法制などで安倍政権の意向に沿った判断を下すようになった。
室井 安倍さんって異常。権力の私物化って言うけど、これまでの首相も私物化しようと思えばできたけど、それは国のためにならないとか、恥ずかしいことだと知っていたわけですよね。独裁は国を滅ぼすって。でも安倍さんにはそうした考えがない。しかも羞恥心もない。自分にとっての勝ち負け、敵味方だけを考えて、そのためにはなんでもやる。平気で嘘をついてね。安倍さんの体には、事実を認めたり、謝罪すると爆発する装置でも埋めこまれてるのかと思うくらい。

古賀 いや彼の発想は、勝つか負けるかなんて甘いものじゃない。自分が生きるか死ぬか。それは、相手を生かすか、殺すかという意味ですよね。自分に歯向かってくるやつは、「自分を殺そうとしている」という発想です。「こいつは放っておくと俺を殺す。それなら先に殺してしまえ」と。

室井 ゲームの「コールオブデューティ」みたい(笑)。戦国時代のお話にも聞こえる。

古賀 まさにそういう感覚だと思いますよ。だから、自分にとって危ない存在だと思ったら徹底的に潰す。

古賀茂明「加計学園問題はまだ、安倍首相の致命傷になる可能性がある」

室井 そんな危ない人なのに、どうして周りの人がそれに乗っているのか不思議。潰されるなら、その前に潰しておけばよかったのに。

古賀 まさか安倍さんにそんなに実力があると思わなかったんでしょう。最初は「バカなぼんぼんが」とみんな甘く見ていたから。それとお金はあるんでしょうね。自民党は今、数が多いでしょう。だから、政党助成金だけでもめちゃめちゃ増えた。使えるお金が多いんです。

室井 スポンサーもいっぱいいるっていいますよね、アパホテルとか。あと加計さんも。加計さんが酒席で「1年に1億かかるんだよ、安倍と付き合うと」と言っていたとか、安倍さんのほうも「加計さんは俺のビッグスポンサーなんだよ。学校経営者では一番の資産家」だと話してた、って「週刊文春」(2017年4月27日号)とかに書いてありました。

古賀 そこに大きな鍵がある。安倍さんがなぜあれだけ加計さんをかばうのか。2017年1月20日まで獣医学部新設構想を知らなかったという説明に途中から切り替えましたよね。「すみません。私いろいろ混乱して間違えたんです」とわざわざ前置きして、それまでの答弁を修正してまで「1月20日に初めて知った」と言い換えた。それはなぜかというと、収賄の問題が出て来るからなんです。安倍さんは総理大臣であり、すべてに職権、権力があるんですが、だからと言って、何でもかんでも安倍さんが具体的に決めている訳じゃない。収賄罪は、「職務に関し、賄賂を収受」したらアウトです。加計さんから年1億円ももらっていたとしたら、それが、“職務に関して”なら収賄罪になる可能性が出て来る。裁判では、「職務に関し」というのがいつも議論になりますが、国家戦略特区は、議長が総理だから、まさに安倍さんに“具体的な権限”があるということになり、これはどうやっても言い逃れできない。もちろん、加計さんが特区に申請しているのを知らなければ、賄賂だという認識がなかったことになりますが、知っていて、その間ゴルフに行ったり会食したり、いろいろな形で年1億円とか贈与されていたとなれば、普通に考えたらアウトでしょう。収賄はそれによって不正行為があったかどうかは関係ない。職務に関連してお金をもらってしまったらアウトなんです。お金を貰った結果、もし何もしなかったとしてもダメ。これは安倍さんにとって、致命傷になり得るし、かなり危ない。

室井 そうなんだ。だから必死であんな不自然な答弁を続けたのか。しかも愛媛県の担当者の記録では、それ以前に安倍さんと加計さんが会っていて「獣医大学の考え、いいね」と言っていたというのに、加計側は面会じたいが嘘だったと謝罪までしたしね。いろんな人の多くの嘘の影に収賄が隠れていたのか。大変な犯罪。これで倒せるじゃないですか!
古賀 でも忖度マスコミはそんなこと本気で追及しないんです。

室井 “腹心の友もとい”爆心の友”の加計さんは、籠池さんと違って今のところ裏切りそうにないしね。でももし寝返られたら安倍さん、犯罪者になっちゃうんだ。それじゃあ、必死になるな。

古賀 加計さんのほうも贈賄になる可能性がありますから、仮にやってても裏切ることはないでしょうね。

古賀「アベノミクスは中身が何もない」室井「大企業を儲けさせているだけ」

室井 安倍さんがいつも自慢してる経済については、古賀さんから見てどうなんでしょう。

古賀 安倍さんがやっているアベノミクスは中身が何もない。たとえば第1の矢は「異次元の金融緩和」で、円を大量にばらまいて金利を下げるという作戦です。これで建前上は金利が下がり、いま投資したほうがお得だと思わせて、みんなが借金して新しい工場を作ったりして、景気が良くなり雇用も増える、という建前です。だけど実際には、「日本に工場なんか作ってもダメだよな」とみんな思ってるから、それができない。でもいいことはひとつだけあって、円安になること。円の金利は低いから、みんなが「円を買うよりドルのほうがいいだろう」となり、ドルやユーロが高くなる。民主党の最後あたりは、1ドル80円の円高で大変だったのが、安倍政権で120円以上の円安になり、今は110円くらいでしょう。でも、これは、世界から見ると、日本人全体が貧乏になっているということなんですよね。だって、時給800円が、1ドル80円なら10ドルだけど、120円なら6.7ドルっていうことだから。

室井 わたしがもっている貯金が目減りする、ということですもんね。
古賀 加えて安倍政権はデフレ脱却のために物価を上げようとしている。物価が毎年上がるということにしておかないと、「来年は物価が下がる」となるとみんながいま物を買わなくなるから。「来年上がるんだぞ。早く買ったほうがいいぞ」と買うように仕向けるというね。変な発想です。結局それは、借金をしている人が得になる。お金の価値が毎年目減りするから。貯金をしている普通の庶民が、200万円貯金した場合、インフレになって毎年
2、3%目減りするということです。1億円借金している企業や、一千兆円借金しているような国は、その分借金の価値が小さくなる。知らないうちに、一般庶民が損をして企業や国が得する政策なんです。しかも円安で、輸出企業は何もしなくても利益が何倍にもなる。毎年トヨタみたいな輸出大企業が「史上最高益更新」とか言っているでしょう。それにはこうしたカラクリがある。

室井 だから大企業の社長たちの安倍政権支持率は70%以上なのか。

古賀 法人税下げてくれましたしね(笑)。

室井 でも怖くないですか。安倍政権って普通の人を窮地に陥れて、大企業や富裕層を大儲けさせているんだから。なのに、モリカケ問題もあったのに、支持率は思っていたほど下がらない。国民は本当に騙されてる。

古賀 絶対的右翼というか、タカ派路線をすごく支持している、何がなんでも安倍支持という人が支持者のなかで4分の1くらい。あとは、雰囲気で「安倍さんになって景気がよくなった」という支持層も多い。今年大学を卒業した人の98%が就職したというニュースとかを見て支持する人もいるでしょう。一方で、「アベ大嫌い」という人がいる。安保法制や原発でダメという人は、何があっても変わらないわけです。一方で、「安倍さんのタカ派なところが好きです」という人も変わらない。だから中間層が安倍政権をどのくらい支持するかどうかで、現在の政権の将来が決まると思います。

室井佑月が古賀茂明に「応援しますから、選挙に出て!」

室井 でも、その中間層がいまも支持してるわけでしょう。あんな嘘つきなのに。

古賀 嘘をついても景気が良くなったほうがいい、という人がたくさんいるんです。

室井 景気が良くなっても時給があがっても私は嫌い。っていうか、原稿料とか全然あがってないし。
古賀 僕はアベさん別に嫌いじゃないですよ(笑)。そもそも、僕は嫌いな人自体、あまりいないです。安倍さんはあまり好きじゃないけど、安倍さんが「古賀さん仲良くしましょう」と言ったら、「じゃあ土下座してくれ」とちゃんと言えるよ。土下座したらハグします(笑)。

室井 土下座するような男じゃないわけでしょう。殺されるよ!

古賀 まあ、それは冗談ですけど。確かに室井さんが先ほど言ったように、安倍さんは謝れないから困るんです。日本の外交はこれから本当に大変です。中国にも韓国にも北朝鮮にも謝れない。もし北朝鮮問題が解決して、中国と韓国、北朝鮮が一緒になって「安倍さん、太平洋戦争って間違いでしたよね」と責められたら、安倍さんは思考停止して固まってしまうと思うんです。それで官僚が一生懸命根回しして、「その話言わないでくれたら一兆円出します」とかやる。もし僕が総理だったらいちばん最初に韓国や北朝鮮や中国に、「本当にすみませんでした! あの安倍って人はちょっとおかしくて、あれ違います! 日本国民は戦争なんか大嫌いです。朝鮮を植民地にしたり、太平洋戦争で本当にひどいことをしたし、自分たちもひどい目にもあったから。だから憲法9条があるんです。信じてください! 土下座? いくらでもしますよ」とか言って仲良くしましょうとやりますけどね。

室井 そういう人のほうが本当に強いリーダーだと思います。古賀さん応援しますから、選挙に出て! 選挙のたびに名前が上がっているでしょ。都知事選のときも、今度の新潟知事選も。

古賀 いやいや(苦笑)。それは勘弁してください。僕のスローガンは、「改革はするけど戦争はしない」なんです。なぜそれを言う人がいないんですかね。「改革する」というと、みんな「嫌だ」となる。「改革したら僕たちは取り残されちゃう」と。実は、安倍さんさえ倒れればいいと思っている人がいるけど、その後にまた石破さんになっても意味がない。安倍さんよりタカ派ですからね。ですから安倍さんが代わってもらったあとの政策が大事ですよ。そのとき、戦争をしないことと並んで大事なのが改革です。なかでも僕がいちばん主張しているのが、とにかく既得権をぶち壊すこと。でも、たぶん日本は本当にこのまま終わりますから。どんどん世界から取り残されていきます。

室井 もう既存の野党の人じゃダメだと思うんです。もっと違う分野、古賀さんだけじゃなく芸能人なら渡辺謙、坂本龍一、吉永小百合さんとかを口説く。あっ、護憲で言えば天皇陛下ですよ。来年引退するから選挙に出てもらう!
古賀 いやいや、それは無理でしょう(苦笑)。

〈了〉 






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『私の素朴な疑問』なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は安倍晋三首相を毎年6月23日の【沖縄慰霊の日】に招待するのか、なぜ出席を拒否しないのか?

2018-06-26 08:53:28 | 杉並からの情報発信


『私の素朴な疑問』なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は安倍晋三首相を毎年6月23日の【沖縄慰霊の日】に招待するのか、なぜ出席を拒否しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、全国動員した機動隊を使って沖縄県民を弾圧し辺野古の米軍基地建設を強行する『権力犯罪人】安倍晋三首相の来県を拒否しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、『アジア太平洋侵略戦争』を立案・実行し沖縄20万人を含む日本人320万人とアジア太平洋諸国民5000万人を殺した最高・最大の『戦争犯罪人』昭和天皇の『戦争犯罪』を追及しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、自己の命と天皇制保持のために沖縄を米国に売り渡し『米軍による完全支配』を許した天皇裕仁を『売国奴』と呼び批判しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、『沖縄の米軍支配』を可能にした法的根拠『日米安保条約』を強硬成立させた安倍晋三の祖父岸信介を批判しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、うわべだけの『沖縄返還』によって『沖縄の完全米軍基地化』を実現した安倍晋三の叔父佐藤栄作を批判しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、沖縄を『米軍による完全支配』を容認してきた米国支配階級の傀儡政党・自民党による戦後70年以上に亘る『沖縄支配』を解体しないのか?

なぜ沖縄県民と翁長沖縄県知事は、『沖縄の米軍支配』を可能にしている法的根拠『日米安保条約の完全破棄』による米国の植民地からの解放『沖縄の独立』と『日本の独立』を目指さないのか?

【関連記事1】
沖縄慰霊の日 曽祖母の体験聞き「命よ響け」 平和の詩 相良倫子(さがらりんこ)さん

2018年6月23日 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20180623/k00/00e/040/278000c

追悼式では、沖縄県浦添市立港川中学3年の相良倫子(さがらりんこ)さん(14)が、自作の平和の詩「生きる」を朗読した。沖縄戦を生き抜いた曽祖母の体験を聞き、「平和とは、あたり前に生きること。その命を精一杯輝かせて生きること」と考えた。生まれ育ったこの美しい島から伝えたい。「鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。命よ響け。生きゆく未来に。私は今を、生きていく」

相良さんの詩は県平和祈念資料館が募った「平和の詩」971点の中から選ばれた。

うるま市に住む94歳の曽祖母は戦前から理容店で働き、地上戦を体験。友人が目の前で被弾して命を落としたことや家族と離ればなれになった話を聞き、相良さんは「戦争の残酷さを感じた。曽祖母の存在から平和や戦争について考える機会が増えた」と振り返る。
5月に曽祖母が入院したことで、「生きる」を詩のテーマに決めた。「優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた」「青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった」。作品では「戦争の残酷さがより伝わる」と美しい島の現在の情景と73年前の戦場を対比的に描いた。

「戦争は人を鬼に変えてしまうから絶対してはいけない」と教えてくれた曽祖母。「この詩が一人でも多くの人に平和や戦争について考えるきっかけになってほしい」と願う。「一日一日を大切に。平和を想って。平和を祈って。なぜなら、未来は、この瞬間の延長線上にあるからだ。つまり、未来は、今なんだ」【佐野格】

【関連記事2】
『平和の詩 生きる』沖縄県浦添市立港川中学校3年相良倫子(さがらりんこ)

2018.06.23 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20180623/k00/00e/040/310000c

私は、生きている。

マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、

心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、

草の匂いを鼻孔に感じ、

遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

 
私は今、生きている。

 
私の生きるこの島は、

何と美しい島だろう。
青く輝く海、

岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、

山羊の嘶き、

小川のせせらぎ、

畑に続く小道、

萌え出づる山の緑、

優しい三線の響き、

照りつける太陽の光。

 
私はなんと美しい島に、

生まれ育ったのだろう。

 
ありったけの私の感覚器で、感受性で、

島を感じる。心がじわりと熱くなる。

 私はこの瞬間を、生きている。

 
この瞬間の素晴らしさが

この瞬間の愛おしさが

今と言う安らぎとなり

私の中に広がりゆく。

 
たまらなく込み上げるこの気持ちを

どう表現しよう。

大切な今よ

かけがえのない今よ

私の生きる、この今よ。

 
七十三年前、

私の愛する島が、死の島と化したあの日。

小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。

優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。

青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。

草の匂いは死臭で濁り、

光り輝いていた海の水面は、

戦艦で埋め尽くされた。

火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、

燃えつくされた民家、火薬の匂い。

着弾に揺れる大地。血に染まった海。

魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。

阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。


みんな、生きていたのだ。

私と何も変わらない、

懸命に生きる命だったのだ。

彼らの人生を、それぞれの未来を。

疑うことなく、思い描いていたんだ。

家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。

仕事があった。生きがいがあった。

日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。

それなのに。

壊されて、奪われた。

生きた時代が違う。ただ、それだけで。

無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。

 
摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。

悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。

私は手を強く握り、誓う。

奪われた命に想いを馳せて、

心から、誓う。


私が生きている限り、

こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。

もう二度と過去を未来にしないこと。

全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。

生きる事、命を大切にできることを、

誰からも侵されない世界を創ること。

平和を創造する努力を、厭わないことを。


あなたも、感じるだろう。

この島の美しさを。

あなたも、知っているだろう。

この島の悲しみを。

そして、あなたも、

私と同じこの瞬間(とき)を

一緒に生きているのだ。

 
今を一緒に、生きているのだ。

 
だから、きっとわかるはずなんだ。

戦争の無意味さを。本当の平和を。

頭じゃなくて、その心で。

戦力という愚かな力を持つことで、

得られる平和など、本当は無いことを。

平和とは、あたり前に生きること。

その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

 
私は、今を生きている。

みんなと一緒に。

そして、これからも生きていく。

一日一日を大切に。

平和を想って。平和を祈って。

なぜなら、未来は、

この瞬間の延長線上にあるからだ。

つまり、未来は、今なんだ。


大好きな、私の島。

誇り高き、みんなの島。

そして、この島に生きる、すべての命。

私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

 
これからも、共に生きてゆこう。

この青に囲まれた美しい故郷から。

真の平和を発進しよう。

一人一人が立ち上がって、

みんなで未来を歩んでいこう。


摩文仁の丘の風に吹かれ、

私の命が鳴っている。

過去と現在、未来の共鳴。

鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。

命よ響け。生きゆく未来に。

私は今を、生きていく。

(終わり)






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なぜ毎日新聞は中曽根康弘元首相の数々の【権力犯罪】を一切批判せずに100歳の誕生を祝う提灯記事を書いたのか?

2018-06-23 13:17:03 | 杉並からの情報発信



なぜ毎日新聞は中曽根康弘元首相の数々の【権力犯罪】を一切批判せずに100歳の誕生を祝う提灯記事を書いたのか?

なぜならば、毎日新聞をはじめとする日本のマスコミは、戦前、戦後の政治家や官僚や軍人や警察官や財界人などの【権力犯罪者】が犯した【権力犯罪】を正面切って批判しないことを米国支配階級と自国支配階級=自民党に【約束】してきたからである。

その結果、戦前は【大本営発表報道】によって、戦後は【記者クラブ発表報道】によって日本国民は【権力犯罪】の真実を知らされないまま【世論誘導】されて【洗脳】され【支配・搾取】されてきたのである。

▲中曽根康弘元首相の主な【権力犯罪】

①戦前、海軍主計大尉として強制連行した朝鮮人女性ら『従軍慰安婦』を海外占領地区で慰安施設の建設にに予算を付けて彼女らを 『性奴隷』として働かせた。

②戦後、科学技術庁長官として、米国の『核の平和利用キャンペーン』に予算を付け米国から代表団を招待して日本全国で『核の平和利用展』を開催し原発建設へ世論誘導した。

③戦後、防衛庁長官としてロッキード社製対潜水艦哨戒機の自衛隊への大量購入を決定しロッキード社から裏金を受け取った。『ロキード事件』は田中角栄首相がロッキード社製旅客機を全日空が購入した際に裏金を受け取った収賄事件だったが、実は本丸は中曽根康弘だったのだ。

④戦後、内閣総理大臣として1985年9月22日にニューヨークのプラザホテルで開催された先進5か国
(G5)
蔵相・中央銀行総裁会議で米国の貿易赤字解消のために急激な円高を容認したため、円の対ドルレートは1年間で260円から130円に急騰した。

⑤中曽根首相は円高不況対策として大規模な財政出動を行い、日銀は大規模な金融緩和を実施したため、1986年には【平成バブル】が発生し1989年12月12月29日の日経平均が最高値38,915円87銭を付けた。しかしその後湾岸危機と原油高や公定歩合の急激な引き上げのために1990年10月1日には一時20,000円割れして【バブル崩壊】が発生した。

⑥中曽根首相は日本の戦闘的な労働運動を解体するために【国鉄民営化】を強行し戦闘的な【国労】を解体し社会党主導の【総評】を解体して労使協調路線の【連合】に再編した。

⑦中曽根康弘は、安倍晋三や自民党や日本会議と同じく、一貫して【日本国憲法】を否定し戦前の【大日本帝国憲法】に差し替え【天皇制軍事独裁体制】と【大日本帝国】の復活を目指してきた。

なぜ日本のマスコミは【権力犯罪者】中曽根康弘が犯してきたこれらの【権力犯罪】を一切批判しないのか?

なぜならば、中曽根康弘は昭和天皇・裕仁や吉田茂や岸信介や小泉純一郎や安倍晋三などと同じく、米国支配階級が指名し彼らのために働く【利益代理人】だからである!







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日本の大手マスコミは『権力犯罪者』竹中平蔵の「権力犯罪」を一切批判しないで野放しにしている!

2018-06-23 12:49:54 | 杉並からの情報発信


日本の大手マスコミは『権力犯罪者』竹中平蔵の「権力犯罪」を一切批判しないで野放しにしている!

昨日取り上げた中曽根康弘元首相の場合と全く同じである!

なぜならば竹中平蔵は、小泉純一郎元首相とともに米国支配階級が指名して彼らの利益のために働かせた「利益代理人」であり、今でも彼らに守られているからだ!

『正規雇用というひとたちがですね。恵まれすぎているんです』

『正規雇用という人たちが非正規雇用を搾取しているわけです』

▲竹中平蔵が犯した主な『権力犯罪』

1.竹中平蔵は小泉政権下の経済担当大臣の時「米国債」を20兆円買って米国に貢いだ!

2.竹中平蔵は小泉政権下の経済担当大臣の時「りそな銀行倒産」をわざと示唆して日本株を大暴落させゴールドマンサックスなどの米国金融機関に日本株を底値で買い占めさせ、その直後「りそな銀行の国営化による救済」を示唆して株価を急騰させた。

3.竹中平蔵は米金融機関に莫大な利益を提供した上、日本の代表的大企業の株を米国金融機関と投資家に「独占」させた!

4.竹中平蔵は小泉政権下の総務大臣の時「郵政民営化」を担当し「郵便貯金」と「郵便保険」の国民資産250兆円を米国金融機関に「解放」した!

5.竹中平蔵は以前は慶応大学の経済学部教授であり、現在は東洋大学経済学部の教授であるが、その正体は年収1億円の人材派遣会社「パソナ」会長であり、またオリックスの社外取締役である。竹中平蔵は「学者」を装って「世論誘導」するデマゴーグ(大衆扇動者)であり、比類のない「金の亡者」である!

6.竹中平蔵は「経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議」の民間議員として高プロ制度を企画・提案し、安倍政権が推し進める「弱者いじめ」「労働者いじめ」「非正規労働者拡大」路線の司令塔であり大企業と経団連へ利益誘導する「工作員」である!

7.慶応大学と東洋大学は、竹中平蔵に「教授」の肩書を与えて「学者」「民間人」を偽装させ「権力犯罪」をより犯しやすくした「犯罪加担者」である!

【関連記事】

▲“高プロの旗振り役”竹中平蔵がグロテスクな本音全開!「残業代は補助金」「高プロ対象はもっと拡大しないと」

2018.06.22 Litera

http://lite-ra.com/2018/06/post-4082.html

竹中平蔵公式ウェブサイト

「残業代ゼロで定額働かせ放題」にする高度プロフェッショナル制度の創設を含む「働き方改革」一括関連法案の参院での採決が近づいている。高プロをめぐっては、労働問題の専門家を中心に激しい批判が殺到しているうえ、次から次へとインチキやデタラメが明らかになっている。

高プロの必要性について、安倍首相は「労働者のニーズに応えるもの」と主張し、加藤勝信厚労相も「私もいろいろお話を聞くなかで要望をいただいた」と答弁していた。ところが、実際はわずか12人に聞き取りしただけで、しかも法案要綱が示される前におこなわれた聞き取り件数はゼロだったことが判明。聞き取りのほとんどが、この加藤厚労相の答弁後に慌てておこなわれていたことまでわかった。ようするに、「立法事実なき法案」なのに、安倍政権はまたしても数の力でゴリ押ししようとしているのだ。

高プロは、企業が残業や休日労働に対して割増賃金を一切払わず、労働者を上限なく働かせることができるようになるもので、過重労働や過労死を増加させることは火を見るより明らか。そしてこの法案が恐ろしいのは、対象者が拡大していくことが確実という点だ。実際、その高プロ創設の「本音」は、この男がすでに暴露している。経団連とともに高プロ創設の旗振り役となってきた、竹中平蔵だ。

竹中は21日付の東京新聞の記事でインタビューに応じ、「時間に縛られない働き方を認めるのは自然なこと」などとデタラメな高プロの必要性を強調する一方で、平然と、こんなことを述べているのだ。

「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」

時間内に仕事を終えられない生産性の低い人……? そもそも、残業しなければ終わらないような仕事を課していることがおかしいのであって、問題は雇用者側にある。それを労働者に問題があると責任を押し付け、「生産性の低い人」と断罪した挙げ句、竹中は労働対価として当然の残業代さえ「補助金」と呼ぶ。つまり、竹中にとって残業代とは、「仕事のできない奴のために仕方なく会社が補助金を出してやっている」という認識なのだ。
もうこの発言だけで高プロ推進派の本音が十二分に理解できるというものだが、当然、高プロが過労死を増加させてしまうのではないかという指摘に竹中は耳を貸さない。「過労死促進法案との批判がある」という質問に、竹中は「全く理解していない」と言ってのけた後、「過労死を防止するための法案だ。その精神がすごく織り込まれている」などと述べて、その理由を「年間百四日以上の休日をとれと。(適用には)本人の同意も要る」と答えている。

何が「過労死を防止する精神がすごく織り込まれている」だ。じつは竹中は、5月30日に出演した『クローズアップ現代+』(NHK)でも「ほとんど完全週休2日制」などと喧伝していたが、それはまったくの嘘で、法案は「年104日以上、4週間で4日以上」の休日を与えるというだけ。ようするに、月に4日間休ませれば、そのあとの26日間はずっと連続で働かせることが可能であり、次の4週間の最後の4日間に休みを取らせれば、連続して48日間、1日24時間労働をさせても合法となる法案なのだ。

竹中平蔵は高プロの適用対象拡大を明言「もっともっと増えていかないと」

しかも、竹中は「本人の同意も要る」などと言うが、力関係を考えれば企業からの要求に労働者が突っぱねることは容易ではない。さらに、労働者が同意を撤回したり、同意しなかった場合に解雇されたり不利益な扱いを受けたとき、労働基準監督署は指導をおこなうことも罰則を科すこともできない仕組みであることも明らかになっている。労働者の保護など露ほども考えられていないのだ。

これでよく「過労死を防止する精神」と言ったものだが、竹中はこうした制度の穴には触れず、「なぜこんなに反対が出るのか、不思議だ」とシラを切り、「適用されるのはごく一部のプロフェッショナル。労働者の1%くらいで、高い技能と交渉力のある人たちだ」と畳みかける。だが、これも大嘘で、「年収1075万円以上の一部専門職」を対象とすると言いながら、実質的には年収300万円台の労働者も対象にすることが可能だ(詳しくは既報)。

労働者のうち1%の人たちの問題ではなく、多くの人が「残業代なし・定額働かせ放題」が適用される恐れがある高プロ制度。実際、竹中は前出の『クロ現+』でも、「(いまの対象範囲は)まだまだ極めて不十分」「これ(高プロ)を適用する人が1%ではなく、もっともっと増えてかないと日本経済は強くならない」と述べており、今回のインタビューでも、本音をこうオープンにしている。

「個人的には、結果的に(対象が)拡大していくことを期待している」

ようするに、実質的に年収300万円台の労働者に高プロ制度を適用できるだけでなく、法案が成立すれば、さらなる対象の拡大を狙っているのである。しかも、竹中は「(具体的には)将来の判断だが、世の中の理性を信じれば、そんな(二十四時間働かされるかのような)変な議論は出てこない」とまで言っている。

本サイトのブラック企業被害対策弁護団の連載でも多数レポートされている通り、現状でも過労死や残業代不払いは多発している。それなのに、規制を取り払い対象を拡大しても、「世の中の理性を信じれば」って……。よくもまあこんなことをヌケヌケと言ったものだが、竹中のように労働者を命のない使い捨ての道具として搾取しようとする「理性のない」人間が世の中にはいるからこそ、労働者は強く警戒しなければならないのだ。

学者ヅラして高プロを語る竹中平蔵の正体は、高プロで利益を得る企業の役員

だいたい、竹中はこの東京新聞のインタビューや前出の『クロ現』では「東洋大学教授」などといったアカデミズムの人間であることを示す肩書きで登場しているが、実態は人材派遣大手のパソナグループの取締役会長やオリックス社外取締役であり、雇用者側の立場だ。しかも、高プロ制度が提案されたのは「経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議」だが、竹中はこの産業競争力会議の民間議員を務めている。

つまり、竹中は大学教授という肩書きで「日本経済のために」などともっともらしく語っているものの、ようは“自分のため”だ。だいたい長時間労働がむしろ生産性を低下させることは多くの専門家が指摘していることで、長い目で見れば「日本経済のために」もならない。労働派遣法改悪のときもそうだったが、この人は、規制緩和を提案して“自分の目先の利益”を得ることしか頭にないのだ。

そう考えれば、竹中が「個人的には、結果的に(対象が)拡大していくことを期待している」と言っている意味もよくわかる。法案成立後、派遣労働者にまで高プロの適用範囲が広がれば、竹中が「補助金」と憚らずケチっている残業代を気にせず、いくらでも派遣労働者を働かせることができるからだ。派遣労働にまで高プロが適用されれば、それこそ派遣労働者が同意を蹴ることなどできないだろう。

このように、竹中の隠そうともしない欲望を見れば一目瞭然のように、高プロは働くすべての人にかかわる「地獄」の法案だ。竹中は、自身が推進した小泉構造改革によって非正規社員切りを横行させ、ワーキングプアを生み出し、現在の格差社会をつくり上げた張本人だが、今度は高プロによって労働者を搾取し尽くし、過労死しても「自己責任」だと押し付けられる社会にしようとしている。いま、そんな危険な法案が可決されそうになっている。それが現状なのだ。

(編集部)






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刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源

2018-06-22 08:19:13 | 植草一秀氏の『知られざる真実』

刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源
「いつまで「もりかけ」を追及しているのか」との言い方は、安倍内閣が「もりかけ追及」から逃れるために流布している言葉である。

世間でも、「いつまでもりかけばかりかの声が多い」との声が聞かれるが、それは、テレビメディアで御用コメンテーターが「いつまでもりかけばかりか」と繰り返すのを市民が右から左に、受け売りで述べているものに過ぎない。

5月の連休前に安倍内閣が崩壊寸前まで追い詰められた。

財務省が公文書を大規模に改ざんしていた事実が明らかになった。

安倍昭恵氏の関与も明白になった。

財務省事務次官のセクハラ行為も正式に認定された。

国有地の不正払い下げも明確になった。

麻生財務相が辞任に追い込まれ、安倍内閣が総辞職するのが適正であった。

しかし、安倍内閣はこの状況を二つの策謀によって逃げた。

二つの策謀とは、1.刑事司法の不当支配、2.メディアの不当支配である。

刑事司法を不当に支配し、メディアを不当支配することにより、不当な内閣が不当に存続し続けてしまう。

安倍内閣の最大の罪は、刑事司法を不当支配していることである。

日本の警察、検察、そして裁判所には不当に巨大な裁量権が付与されている。

犯罪が存在するのに無罪放免にする裁量権



犯罪が存在しないのに無実の人間を犯罪者に仕立て上げる裁量権である。

安倍内閣は人事権を濫用して、警察、検察、裁判所を不当支配、私物化している。

だから、権力の犯罪は無罪放免にされ、政治的敵対者は犯罪者に仕立て上げられる。

そして、メディアは、刑事司法の決定を錦の御旗にして内閣を擁護する。

また、人々の関心を逸らすための情報操作、人心誘導を行う。

このことによって、不当な権力が存続し続ける。

この構造を主権者が見抜かなければならない。

森友問題では、検察が国有地の不正廉売、虚偽公文書の作成、虚偽公文書の国会への提出を、刑事事件として立件しなければならなかった。

しかし、内閣が刑事司法を不当支配しているため、重大犯罪がすべて無罪放免にされている。

準強姦の逮捕状を握り潰す権力であるから、このような暗黒刑事司法は日常茶飯事となっていると言える。

他方で、無実の政治的敵対者が犯罪者に仕立て上げられたり、仕立て上げられそうになってきたりした。

北朝鮮を人権侵害国家だと批判する者がいるが、日本もまったく負けていない。

ゴールデンウィークを境に、マスメディアはもりかけ追及を中止して、TOKIO、アメフト、資産家死亡に報道時間を占拠させた。

加計孝太郎氏は大地震直後、ワールドカップ日本戦に合わせて25分のアリバイ会見を実行した。

そして、安倍内閣はIR実施法、働かせ方改悪法、議員定数拡張法を強行制定するために会期の32日間延長を強行決定した。

このような暴政を日本の主権者は絶対に容認してはならない。



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W杯の裏でとんでもない文書が発覚!

2018-06-22 07:34:20 | 杉並からの情報発信


W杯の裏でとんでもない文書が発覚!
森友文書改ざんで官邸が検察へ圧力、谷査恵子の介入を裏付ける記述も

2018.06.20 Litera

http://lite-ra.com/2018/06/post-4079.html

サッカーW杯や「紀州のドンファン」の話題がワイドショーを独占し、すっかり影が薄くなった森友・加計問題。安倍政権の「逃げ切り作戦」がまんまとはまっている感があるが、しかし、これはテレビが取り上げないだけだ。モリカケをめぐってはいまもとんでもない事実が次々と発覚している

18日におこなわれた参院決算委員会でも、新たな“爆弾文書”が飛び出した。なんと、その文書には、官邸と財務省、検察が完全にグルになって、森友疑惑を封じ込めていたことが示されていたのである。

この文書を公表したのは、共産党の辰巳孝太郎議員。辰巳議員は今回、独自に入手したという2種類の文書を安倍首相と麻生太郎財務相、石井啓一国交相に叩きつけた。

そのうちのひとつは、財務省が森友学園側との交渉記録(応接録)と改ざん前決裁文書を今年の5月23日に国会提出することを決めたのと同時期に作成したメモ。文書の上部右端には、手書きで「5/21
つるた参事官」と書かれており、これは国交省の鶴田浩久大臣官房参事官のことだろう。鶴田氏が参事官になったのは昨年7月の人事異動時。つまり、今年5月という、つい最近に作成されたと思われる。

そして、このメモはじつに生々しいものだ。内容は、財務省と国交省が交渉記録の公開にあたり、近畿財務局と大阪航空局のやりとりを公開するのかどうかを〈国交省として、出すのが得策かどうか検討してほしい〉などと投げかけているのだが、そのなかで、こんな言葉が出てくるのだ。

〈役所間のやり取りの公表に先鞭をつけてよいものか、悩ましい。近畿財務局と理財局のやり取りについては、最高裁まで争う覚悟で非公表とするのだろうが、近畿財務局と大阪航空局のやり取りについては、森友問題に限って考えればメリットもあり得る。色々とひどいことを言われたことが明らかになるし、「大阪航空局に言っておく」とした部分の帰結も分かってすっきりする。〉
近畿財務局と理財局のやりとりは「最高裁まで争う覚悟」で非公表とする──。近畿財務局と理財局がやりとりした際の文書は存在するが、是が非でも公表しない、と言っているのだ。ようするに、この期に及んで財務省は、いまだ文書を“隠蔽”しているのである。
他方、5月に財務省が公開した近畿財務局の交渉記録のなかには、籠池諄子氏が近畿財務局の担当者にコースターを投げつけたことや暴言を吐いたということが書かれた箇所があり、これはメディアにも大きく取り上げられた。交渉記録の公開によって、籠池夫妻を“トンデモクレーマー”として注目させることに成功したのだ。

都合の悪い文書は隠蔽して、メリットにつながる文書は公開する──。ということは、「最高裁まで争う覚悟」で出さないという近畿財務局と大阪航空局のやりとりは、政権に打撃を与える相当な内容が書かれているのだとわかるだろう。

いや、この文書だけではない。近畿財務局と大阪航空局のやりとりを記した文書が存在することも今回のメモで判明したし、さらに言えば、籠池泰典理事長(当時)が近畿財務局に、昭恵夫人の「いい土地ですから、前に進めてください」発言を伝え、昭恵夫人と籠池夫妻のスリーショット写真を提示した2014年4月28日のものなど、重要な時期の交渉記録はいまだ公開されていない。近畿財務局の職員は4月28日の交渉記録を「作った記憶がある」と話す一方、麻生財務相は「いまの段階では見つかっていない」と主張するばかりだが、これも結局は、「存在するのに隠している」としか考えられないのだ。

「官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている」の記述が

これだけでも超弩級のスクープ文書だが、このメモが「爆弾文書」たる理由は、ほかの部分にある。冒頭にも記したように、官邸と財務省、検察がグルであることが示されている箇所が出てくるのだ。

〈5/23の後、調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れているが、刑事処分が5/25夜という話はなくなりそうで、翌週と思われる。〉

 刑事処分の発表後に調査報告書を出す──。事実、大阪地検特捜部が佐川宣寿前理財局長をはじめ告発されていた財務省幹部および近畿財務局職員計38人の不起訴処分を公表したのは、5月31日のこと。財務省が調査報告書を公表したのは5日後の6月4日だ。そもそも、大阪地検特捜部は当初から立件は見送る算段で、決裁文書の改ざん発覚の1カ月後である4月の時点で全員不起訴が決定していたことは既報(http://lite-ra.com/2018/06/post-4044.html)の通りだが、財務省はこの結果を当然把握しており、その上でいつ調査報告書を出すかを決めていたのだ。つまり、完全な出来レースの調査報告だったのである。

しかも、注目すべきは、〈官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている〉という部分だ。これは、大阪地検の不起訴処分という捜査結果を早く公表するよう官邸が法務省に対して圧力をかけていた、ということ。ようするに、政治的独立性を保持すべき検察の捜査結果に法務省を通じて介入していたことを、この文書は裏付けているのである。

官邸から法務省へ、法務省から大阪地検へと加えられた圧力。無論、官邸が介入したのは、捜査結果の公表だけではない。不起訴処分という決定自体も、官邸の介入によっておこなわれたものと考えるべきだろう。

本サイトでは、不起訴処分が公表された際に、大阪地検特捜部の捜査を潰した首謀者は“法務省の官邸代理人”こと黒川弘務・法務省事務次官だと指摘。森友問題が勃発したあとには「黒川次官と菅義偉官房長官の間で、法務省の悲願だった共謀罪の成立とバーターで、安倍首相、昭恵夫人の疑惑に蓋をして、籠池理事長の口封じ逮捕をおこなうという密約が交わされた」という噂が駆け巡ったことや、「森友捜査をコントロールしようと大阪地検にプレッシャーをかけるべく、毎日のように本省が地検幹部に連絡を入れていた」という地検担当記者の証言などを紹介した。

そして、この官邸─黒川法務事務次官というラインが大阪地検特捜部の捜査に介入していたことは、今回の文書で確かなものになった。不当な土地取引のみならず、決裁文書の改ざんという国家的大犯罪が罪にも問われず、見逃されるという民主主義国家にあるまじき結果は、やはり安倍官邸が引き出していた──。これこそがまさに「独裁」の実態ではないか。

昭恵夫人付き職員の谷査恵子氏が森友土地の「賃料引き下げ」を要求の記述も

さらに、辰巳議員はこの文書とは別に、財務省と国交省が隠蔽しつづけている記録のひとつとして、2015年11月12日に総理夫人付き職員の谷査恵子氏が財務省に口利き電話を入れた当日、近畿財務局が大阪航空局に電話で報告していた内容が記された文書も公表。ここには〈近畿財務局からの情報提供〉として、〈11/11に安倍総理夫人付きのタニ(女性)氏から、森友学園に係る以下の問い合わせが財務本省にあり〉と書かれており、さらには、谷氏が「新聞報道であった介護施設に対する賃料引き下げの優遇措置を小学校にも適用出来ないのか」「貸付料の減免、土壌汚染対策工事中の免除等はできないのか」と迫ったことが記されていた。安倍首相はこれまで谷氏の口利きを「値下げをしてくれ、優遇してくれということではなくて、制度に関する問い合せ」として問題ないと答弁してきたが、谷氏ははっきりと「賃料引き下げ」「貸付料の減免」を要求していたのである。

しかも、この文書には、〈安倍総理夫人付きのタニ氏は、経済産業省からの出向者のようである。〉〈安倍総理夫人は、森友学園が開校を計画している「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に就任しています。〉とも記されている。いかに森友が「総理夫人案件」であることを強く意識していたか、ここでもよくわかるというものだろう。

こうした財務省が隠し通そうとする文書を突きつけられ、安倍首相は「事前通告にない質問だから答えようがない」と逃げ、「真偽のほどもわからない」「真実かどうかもわからない」「まったく架空の状況」などと、あたかもでっち上げの可能性があるかのように強調した。──こうした態度も含め、メディアはしっかり報じる必要があるだろう。

何度でも言うが、森友も加計も、民主主義の根幹を揺るがすこの国にとって重大な問題だ。そこから関心を失わせようと安倍首相や麻生財務相は嘘ばかりを吐き、為政者の嘘を国民に慣らしつつあるが、そのおかしさに異を唱えず、報じないならば、メディアも同罪だ。

(編集部)





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(秀逸記事紹介!) 外国人からみて日本の民主主義は絶滅寸前だ 森友スキャンダルが映す日本の本当の闇

2018-06-19 10:51:30 | 杉並からの情報発信


(秀逸記事紹介!) 外国人からみて日本の民主主義は絶滅寸前だ 森友スキャンダルが映す日本の本当の闇

レジス・アルノー : 『フランス・ジャポン・エコー』編集長、仏フィガロ東京特派員

2018年03月23日 東洋経済ONLINE

https://toyokeizai.net/articles/-/213722

森友問題が映し出す日本が抱える本当の問題とは?(写真:Toru Hanai/ロイター)

日本のメディアはここのところ、森友学園スキャンダルが世界における日本のイメージに影響を与えるのではないかと懸念している。テレビの政治番組では、海外の新聞数紙に掲載された記事を引用しており、そこには仏ル・フィガロ紙に掲載された筆者の記事も含まれていた。

だが実のところ、森友スキャンダルは外国の報道機関ではほとんど取り上げられていない。この事件を特に取り上げた記事は昨年1年で12本というところだろうか。筆者が見つけた記事では、米ニューヨーク・タイムズ紙で1年に2本、ワシントンポスト紙で1本だった。

日本の国会は「老人ホーム」さながら

自分に関して言うと、ル・フィガロの編集者になぜこの事件に関する記事が重要なのかを丁寧に説明したうえで、掲載してくれないかと頼み込まなければならなかったくらいだ。今日、もしニューヨークやパリの街頭で森友に関するアンケートを行ったとしても、99%の人が、それが何なのか知らないと答えるだろう。

なぜこの事件に無関心なのか、理由は2、3ある。1つには、外国の報道機関における日本関係のニュースがかつてにくらべてかなり少なくなっている、ということがある。日本駐在の外国特派員の数もだんだん減ってきている。森友スキャンダルは、世界のニュースで見出しを飾るほど「面白い」ニュースではない。
また、日本の政治をニュースで扱うのは容易なことではない。これは昔も今も変わっていない。日本の政治家のほとんどが50歳以上の男性で、英語が話せないうえ、外国の要人ともつながりが薄いため、国際的なレーダーにひっかかることがほとんどないのだ。政治家たちのもめごとの多くが個人的なものであり、知的なものではない。外から見ると、日本の国会はまるで老人ホームのようだ。そこにいる老人たちが時折けんかをするところも似ている。

日本の政治家がイデオロギーを戦わせることはまずない。政権交代によって突然、政策が変わることはない。仮に安倍晋三首相に変わって、石破茂氏が首相になったとして、何か変わることがあるだろうか。はっきり言ってないだろう。

こうした中、数少ない報道が、日本にぶざまなイメージを与えている。政府は、対外的には、日本では「法の支配」が貫徹していると説明し、これを誇ってきたが、森友スキャンダルは日本の官僚が文書を改ざんする根性を持っているというだけでなく、(これまでのところ)処罰からも逃れられる、ということを示しているのだ。

スキャンダルそのものより「悪い」のはこういった行為が処罰されなければ、もはや政府を信頼することなどできなくなる。「もしフランスで官僚が森友問題と同じ手口で公文書を改ざんしたとしたら、公務員から解雇され、刑務所に送られるだろう。処罰は迅速かつ容赦ないものとなることは間違いない」と、フランスの上級外交官は話す。

また、改ざんにかかわった官僚の自殺、といった由々しき事態が起これば、その時点で国を率いている政権が崩壊することは避けられない。しかし、どちらも日本ではこれまでに起こっていない。麻生太郎財務相と安倍首相は、このまま権力を維持すると明言している。

日本の政治について報道することもある外国人ジャーナリストにとって、森友スキャンダルは結局のところはささいなケースにすぎない。関与した金額もそれほど大きくはないし、関係した人物の中に私腹を肥やした人物もいないようだ。

しかし、スキャンダルそのものより悪いのは、政府と官僚がスキャンダルを隠蔽しようとしたことだ。だがその隠蔽よりさらに悪いのは、隠蔽に対する国民の反応だ。ほかの国々から見ると、森友問題によって日本社会がどれほど政治に無関心になったかが示されたことになる。

「今の政府がこの事件を乗り切ることができたとしたら、もう日本の民主主義は終わりだね」と、日本に住むベテラン外国人ロビイストは嘆く。そして政府は実際に乗り切るかもしれないのだ。森友スキャンダルでは、首相官邸と国会周辺に小規模なデモが起こっただけだ。集会にわざわざ出掛けて怒りを口にしようという人の数は、多くてもせいぜい数千人だ。
数多くのニュース動画に映っている人を見ると、デモの参加者よりも警察官のほうが多い。仕事場での会話でも、日本人はスキャンダル全体に関し嫌悪感を抱いているというより、むしろ無関心のように見える。

日韓の政治問題に対する差は驚異的

日本の状況は、2016年と2017年のデモによって昨年朴槿恵(パク・クネ)政権を倒すことに成功した韓国とはひどく対照的だ。北東アジアの外国通信特派員はみな、韓国の民主主義が、いかに活気があるか、そして日本の民主主義がいかに意気地なしになっていたかに気がついた。

たとえば、昨年の韓国朴デモを担当したレゼコー(Les Echos、フランスで日本経済新聞に相当する報道機関) の日本特派員、ヤン・ルソー記者はこう話す。

「驚くべきことは、森友問題に対する日本の世論の結集力が非常に低いことだ。もちろん抗議行動の形は国によってそれぞれだが、私は昨年冬、韓国で毎週100万もの人がマイナス15度の寒さもものともせずに集まり、朴大統領の辞任を要求していたのをこの目で見た。朴氏のほうが安倍首相より重い刑事処分の対象となっていたのは確かだが、それでもこの日韓の格差は驚異的だ」

20世紀の初めに民主主義の道を開いた人口1億2000万人の国、日本は、今では休止状態だ。一方、民主主義を発見したのがわずか30年前にすぎない人口5100万人の国、韓国は、デモ活動をする権利を、総力を挙げて守っている。この状況を日本人は心配したほうがいい。

米国のドナルド・トランプ大統領、中国の習近平国家主席、フィリピンのロドリゴ・デゥテルテ大統領……。世界には、次々と「強い」リーダーが現れている。そして、強いリーダーが意味するのは、弱い民衆である。

メキシコで活躍した農民出身の革命家エミリアーノ・サパタの半生を描いた『革命児サパタ』では、マーロン・ブランド扮するサパタがこう言っている。「強い民衆だけが、不変の強さだ」。日本人もこの精神を思い出し、政治的無関心から脱却してもらいたい。






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世界でも稀なる主権放棄の日米地位協定 沖縄県が独自調査をHPで公表

2018-06-17 22:38:49 | 杉並からの情報発信

①世界でも稀なる主権放棄の日米地位協定 沖縄県が独自調査をHPで公表

2018年6月12日 長周新聞

https://www.chosyu-journal.jp/shakai/8338

日米地位協定の運用について全国的な論議を喚起するため沖縄県が6日、主な米軍駐留国と実態を比較した「ポータルサイト」をホームページに開設した。沖縄県は米兵の犯罪や事件が戦後一貫して日本の法律も適用されず、野放しにされてきた現実を踏まえ、地位協定の抜本見直しを求めてきた。ポータルサイトは、駐留米軍に受け入れ国の法律を適用しているドイツやイタリアを調査した「他国地位協定調査中間報告書」や韓国、フィリピンなどの協定も掲載し、「日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」と指摘している。

<沖縄県の地位協定ポータルサイト>

サイトで公表している「他国地位協定調査」では「昭和47年の本土復帰から平成29年12月末までに、米軍人等による刑法犯が5967件、航空機関連の事故が738件発生している」とのべ、最近も米軍属による強姦殺人事件、オスプレイ墜落や普天間第二小学校への窓落下等事件が絶えないことを指摘した。また今年2月に三沢基地(青森県)のF16戦闘機が燃料タンクを投棄し、同基地近くの小川原湖でシジミやワカサギなどの全面禁漁に追い込まれたことにも言及し「日米地位協定の見直しについては、米軍基地が集中する沖縄という一地域だけの問題ではなく、我が国の外交・安全保障や国民の人権、環境保護、そして何よりも、日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」とした。そして「日米地位協定や米軍基地が他国と比べてどうなのかという世界的な相場観を知る必要があるとの意見」が出るなか「日米地位協定の問題点をさらに明確化」するため調査をおこなう、とした。

沖縄県で米軍機の事故が多発していることを踏まえ、「米軍に対する受入国の国内法の適用」「基地の管理権」「訓練・演習に対する受け入れ国の関与」「航空機事故への対応」を中心項目とし、ドイツ、イタリアの二カ国を調査対象とし、日米地位協定、ボン補足協定(ドイツ)、米伊の了解覚書(モデル実務取極)の条文を比較している【比較表参照】。
その分析によると、ドイツとイタリアは両国とも米軍に国内法を適用し、基地内すべての区域に自治体や司令官が立ち入ると明記している。米軍の訓練や演習もドイツやイタリアでは事前に通知し許可がなければ実施できない。警察権についても、ドイツはドイツ警察、イタリアは同国軍司令官が権限を行使すると明記している。

ところが日本は「地位協定に日本の国内法を適用する条文がない」という理由で、在日米軍に日本の国内法は適用されない。基地内への立ち入り権も明記しておらず、米軍の訓練や演習については規定がないため「規制する権限がない」となっている。警察権については「施設・区域内のすべての者若しくは財産、施設・区域外の米軍の財産について、日本の当局は捜索、差押え又は検証を行う権利を行使しない」としている。ドイツもイタリアも日本同様に第二次世界大戦の敗戦国であるが、日米地位協定と大きな違いがあることが浮き彫りになっている。

中間報告はドイツとイタリアの現地調査結果も明らかにしている。ドイツでは米空軍ラムシュタイン基地(在欧米空軍司令部がある欧州最大の空輸拠点)があるミューゼンバッハとヴァイラーバッハの二市長、2011年に米空軍シュパングダーレム基地の戦闘機が墜落したラウフェルトの町長、航空保安のための連邦監督局局長、ドイツ航空管制の管理者から聞きとりをしている。

ドイツでは市長や市職員は年間パスで基地内にはいつでも立ち入り可能で、米軍機墜落事故時はドイツ警察、ドイツ軍、米軍が駆け付け、ドイツ軍が現場の安全を保持したという。事故調査はドイツ側が実施したが、調査費は米側が支払っている。さらに航空保安のための連邦局が、米軍が管制する横田ラプコンについて「そのような空域はドイツには存在しない」と証言したことも紹介している。

イタリアではトリカリコ元NATO第五戦術空軍司令官、米軍の低空飛行訓練機が起こしたゴンドラ落下事故(1998年、20人死亡)当時外務大臣として対応にあたったディーニ元首相、米空軍アヴィアーノ基地所在地のアヴィアーノ副市長らから聞きとりをしている。そこではトリカリコ元司令官が「米軍の活動にはイタリアの国会で作った法律をすべて適用させる。イタリアは米軍を監視しなければならない。外国の人間がその国に入れば、その国の法律に従う。それを合意という。それが個人であろうが国であろうが、合意がなければ法律は無秩序になる」と指摘し、ディーニ元首相が「イタリアの米軍基地にはイタリア軍の司令官がいて、米軍はすべての活動についてイタリア軍司令官の許可が必要だ。ここはイタリアだ。コソボに出動するのもイタリアの許可が必要だ」「米軍基地があるのは日本だけではないが、インターナショナルな見直しを進めていかないと、日米関係だけが奇異な関係になってしまう。米国のいうことを聞いているお友達は日本だけだ」とのべたことも報告している。
そして総括でドイツ、イタリアについて「自国の法律や規則を米軍にも適用させることで自国の主権を確立させ、米軍の活動をコントロールしている」とし、日本について「原則として国内法が適用されず、日米で合意した飛行制限等も守られない状況や地元自治体が地域の委員会設置を求めても対応されない状況であり、両国とは大きな違いがある」と指摘している。今後はドイツやイタリア以外の地位協定の実情も調査し、国内外に情報発信するとした。ポータルサイトには日米地位協定の全文や各種合意文書、韓国、フィリピン、イラク、アフガニスタンが米国と結んだ地位協定、NATO地位協定も掲載している。

国内法の上に米軍特権 武力制圧の実態

問題になっている日米地位協定は「在日米軍に多様な特権を認める協定」にほかならない。日本は独立した主権国家であり、表向きは国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基調とする日本国憲法が適用される法治国家である。だがここに「日米地位協定」で「例外」を作り、米軍やその関係者はどんな犯罪を犯しても処罰されない特権を持たせてきた。それは米兵が日本国内で引き起こした事件が日本側で裁判にかけて処罰することもできず、ことごとく無罪放免にされてきた過去の事例でも歴然としている。
現在、日本には128の米軍基地や米軍の訓練空・海域がある。その存在根拠としたのが日米安保条約と日米地位協定である。日米安保条約で戦後日本を占領した米軍が引き続き日本に米軍基地を置くことを認め、その地位は「別個の協定及び合意される他の取り決めにより規律される」とした。この「別個の協定」が日米地位協定だった。

28条で構成する日米地位協定で認める特権の第一は、日本のどこにでも基地提供を求め設置できる特権(2条)である。通常の安保条約は基地の名称や場所を記載しているが日米地位協定にはその規定もない。それは沖縄だけにとどまらず日本全土をいつでも基地として使える規定である。

しかも基地・区域内は「(アメリカが)すべての管理権を行使する」特権(3条)があり、治外法権地帯となっている。そのほか、外国軍隊である米軍の艦船や戦闘機が日本に自由に出入りし日本国内を移動できる特権(5条)、日本の公共サービスを優先利用できる特権(7条)、入国審査もなく米兵・軍属・家族が日本に出入国できる特権(9条)、関税・税関が免除される特権(11条)、課税が免除される特権(13条)もある。米兵が刑事事件を起こしても、「公務執行中」となればアメリカが優先的に裁判権をもつ特権(17条)があり、損害補償も多様な免除特権(18条)がある。

さらに日米地位協定はあいまいかつ難解な条文で構成され、その解釈や運用の詳細は「日米合同委員会」(アメリカ側代表=在日米軍司令部の副司令官、日本側代表=外務省北米局長)で決める(25条)、としている。そしてこの日米合同委員会(傘下に日本の官僚などで作る部会がある)での合意事項や協議内容は「日米双方の合意がない限り非公表」で一切開示しない。それは日米安保体制に基づく米軍の占領支配システムが続く限り、日本の国民主権を蹂躙した恣意的な運用も変わらないことを示している。

途上国でも撤退相次ぐ タイ、比、イラク

各国の対米地位協定や運用をみると、日本政府の異常さは際立っている。韓国では2012年に韓米地位協定(SOFA)を改定させ、フィリピン、タイ、イラクなどは自国の主権と独立を守るたたかいで米軍基地を撤去に追い込んでいる。

韓国はかつて米兵が事件を起こしたとき、起訴前に身柄を確保し捜査することはできなかった。「米兵は現行犯逮捕されないかぎり、起訴以降にしか身柄を拘束できない」とし、現行犯逮捕でも「24時間以内に起訴できなければ釈放しなければならない」と韓米地位協定で規定していた。起訴の裏付け捜査を24時間以内で終えることは不可能で、犯罪米兵は常に米軍側に守られる状態だった。しかし2000年に起きた米兵による韓国人ホステス殴打殺人事件を機に基地撤去世論が噴出し、2001年の改定で12種の凶悪犯罪(殺人、強姦、強盗、誘拐、放火など)は起訴段階での身柄引き渡しを米側に認めさせた。2005年には住民のたたかいで梅香里(メヒャンニ)にあった米空軍射爆場を閉鎖に追い込んだ。

そして2011年にまたも米兵が女子大生と女子高生を強姦する事件を引き起こし、韓国国民の怒りが爆発した。韓国政府は運用ルール見直しをアメリカに要求し、2012年に「24時間以内起訴ルール」も削除させた。現在は12種の凶悪犯罪は起訴前の身柄引き渡しが事実上可能になっている。それは起訴前の身柄引き渡しについて米側が殺人と強姦に限って「好意的な考慮を払う」とした日米地位協定とは大きな差がある。

フィリピンでは1965年から86年まで21年間、アメリカの全面支援を受けて独裁政治を強行したマルコス政府打倒・追放の民衆蜂起が米軍基地撤去の契機となった。新政府のもとで作られた新憲法は「外国軍基地の原則禁止」を条文に盛り込み、米比基地協定が1991年9月に期限切れを迎えた後は「新条約を結ばなければ外国軍基地をフィリピン国内に置くことはできない」と定めた。新条約承認には「上院議員3分の2以上の同意」「議会が要求する場合は国民投票」が必要と規定した。

1991年に上院が新基地条約の批准を採決すると、上院議員24人中、賛成11、反対12(欠席1)となった。この結果、92年11月までにすべての米軍基地がフィリピンから撤退せざるを得なくなった。フィリピンではアメリカが引き起こした米比戦争(1899~1913年)で100万人近いフィリピン人が米軍に虐殺された経緯がある。そうした経験に根ざした独立を求めるたたかいが基地撤去を実現させている。

マニラの米国大使館前で米軍撤退を求めるデモ(2015年)

ベトナム戦争時、米軍の最大出撃拠点となったタイも米軍基地を撤去させた経緯がある。タイではベトナムから米軍が撤退した1973年の政変で軍事独裁政府を倒し、1975年の選挙でククリット政府が誕生した。同政府は中立外交を掲げ「1年以内の米軍撤退」を表明した。アメリカは「タイ軍の訓練のため」と主張し、4000人規模の米軍が残留することを求めたが、タイ側は「残留米兵に特権は認めず、タイの法律に従わせる」との条件を突きつけた。アメリカは「(米兵の)刑事裁判権をタイ政府が握るなら、米軍を同国から完全撤退させる以外ない」とし、1976年に約5万人いたタイ駐留米兵を撤退させた。基地もすべて返還した。こうして第2次大戦前、欧米列強の植民地支配で苦難を強いられたASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国(タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア)には外国軍基地は存在していない。

イラクも米軍を2011年に完全撤退させている。アメリカは2008年に地位協定を締結したが、そのときイラク側はアメリカ側の協定案に対し110カ所の修正を突きつけた。その中心は、①協定に米軍撤退を明記、②2011年を過ぎても米軍がイラクに駐留可能と受けとれるあいまいな表現は削除、③米兵がイラクで犯した罪はイラク人が裁く、④米軍がイラク国内から他国を攻撃することを禁止する条項を追加する、⑤米艦船の捜査権はイラク側が持つ、⑥米軍基地からイラクに入国する米軍人・軍属の名簿を点検・確認する権利をイラク側が持つ、などだった。その結果、協定の名称は「イラクからの米軍の撤退と米軍の一時的駐留期間の活動に関する協定」となり、第24条には「すべての米軍はイラクの領土から2011年12月31日までに撤退する」と明記した。圧倒的な軍事力で国が叩きつぶされたイラクだが、それでも日本の支配層のようにすべていいなりにはならなかった。アメリカは2012年以後も「イラク軍を訓練する」との名目で1万人規模の米兵を駐留させるため、政府高官や米軍幹部を送り込み執拗に圧力をかけたが、イラク側は米軍が駐留の絶対条件とする米兵への刑事免責特権は拒否し続けた。その結果、交渉は決裂しアメリカは4万人超のイラク駐留米軍を2011年末までに完全撤退することになった。

米軍基地を抱える国国では長期駐留の現実から、どの国でも「国防のため」「安全保障のため」と称して居座ってきた米軍の正体が暴露されている。いまだに朝鮮半島有事に対応する「朝鮮国連軍地位協定」を国連軍に参加する11カ国(アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダ、フランス、イタリア、トルコ、ニュージーランド、フィリピン、タイ、南アフリカ)と結び、横田基地へ朝鮮国連軍後方司令部を置いているが、これも朝鮮戦争終結となれば存在根拠を失うことになる。

そもそも独立国のなかに外国の軍隊が無法状態で居座り続けること自体が異常であり、世界各国で米軍の受け入れを歓迎する国は減り、米国外に駐留する米軍は居場所を失いつつある。世界各国では不平等な地位協定の抜本改定にとどまらず、米軍基地を撤去させ、国の独立を守り国の主権回復と平和を目指す流れが勢いを増している。





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懐疑的報道が目立つ米朝会談 ご破算になったらオシマイだ

2018-06-16 10:44:54 | 杉並からの情報発信


懐疑的報道が目立つ米朝会談 ご破算になったらオシマイだ

2018年6月14日 日刊ゲンダイ

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231151

「期限・具体策に触れず」(朝日新聞)

「共同声明 具体策盛らず」(毎日新聞)

「具体策示さず」(読売新聞)

「時期や検証 先送り」(日経新聞)

「北、検証なき半島非核化」(産経新聞)

「具体策示されず 米『体制保証』」(東京新聞)

史上初の米朝首脳会談が12日に開催されたのを受け、13日の朝刊1面トップには、こんな見出しが並んだ。見事なまでに、懐疑的な論調ばかりだ。

米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が署名した共同声明には、米国が合意の前提としてきた「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)」の文言がない。スケジュールや検証方法といった具体策が示されなかったから、非核化が実現するかは疑わしいというのだ。

テレビのコメンテーターも「北が本気で核を手放すとは思えない」「これまで散々、裏切られて信用できない」「首脳会談は時間稼ぎに使われただけ」などと、声明が空文化する可能性を強調。本格的な交渉は始まったばかりなのに、早くも決裂を見込んでいる。北朝鮮だけでなく、トランプが体制保証という果実を先に与えたことに対する不満も強い。歴史的会談の“成功”を優先した米国が、北朝鮮に「譲歩」、あるいは「妥協」したと批判的な見方をしている。

■歴史的合意をこき下ろすナンセンス

こうした論調に対して、元外交官の天木直人氏がこう言う。

「トランプ大統領は会見で、米韓合同軍事演習の中止まで言及した。これは驚くべきことで、譲歩と受け取る人もいるかもしれない。しかし、2人が署名した共同声明と、その後のトランプの記者会見をしっかり見れば、誰もが想像できなかったような大胆な合意がなされたことが分かります。この世紀の合意をこき下ろすのはナンセンスですよ。首脳同士が協力関係を構築していくことで合意し、金正恩委員長は言いたい放題のトランプひとりに記者会見を任せ、すべてを委ねた。これからものすごい勢いで物事が動いていくと思います。早晩、互いにワシントンと平壌を訪れ、1年以内に国交正常化が実現するかもしれない。残り2年半のトランプ大統領の任期中に、共同声明に書かれた内容が現実になるのです。それは朝鮮戦争の終結であり、北朝鮮の完全非核化であり、朝鮮半島の非核化であり、在韓米軍の縮小、撤退であり、北朝鮮の劇的な経済開発です。“冷戦”が終わり、米朝が永続的な平和を実現する道を歩んでいくことになる。これほどの画期的な合意の前で、譲歩だの具体策だのといった論評は無意味です」

大枠の合意であれ、もう後戻りはできない。それは、米朝が共同声明にこぎ着けたタイミング、両首脳の置かれた状況を考えれば分かる。しかも今回の合意は、互いにメリットしかないのだ。


トランプの譲歩が面白くない軍産複合体と安倍政権

「米朝首脳会談は、どちらかが得をすればどちらかが損をする綱引き形ではなく、両者にとって“ウィン・ウィン”が期待できる形です。トランプ大統領のビジネスマン的な視点から言えば、まず、国交正常化によって米国は北朝鮮の豊富なウランやその他のレアメタルを手にすることができる。安価でよく訓練された労働力や、爆発的な成長が見込める潜在市場も魅力でしょう。さらに、ロシア疑惑などで苦境にあるトランプ大統領にしてみれば、米朝会談の成果は起死回生の逆転満塁ホームランになる可能性がある。北朝鮮に核を廃棄させることができれば、米国に平和がもたらされるだけでなく、朝鮮半島の平和の礎を築いた功績でノーベル平和賞も転がり込んでくるかもしれないのです。米国の軍事的脅威に対抗するため、無理を重ねて核ミサイル開発を進めてきた北朝鮮は、国内経済を犠牲にしてきた。そこへ米国が軍事行動を示唆して追い詰められていましたが、核さえ放棄すれば、平和と経済発展の両方を手にすることができる。米国の脅威が取り除かれ、経済制裁も解除され、さらには新たな経済支援が受けられるとなれば、国内の経済優先策を進められる。米国との交渉を継続して国際的にも国家としての存在が認知されれば、それも大きな成果です」(経済評論家・斎藤満氏)

トランプ政権も北朝鮮も、こんな絶好の機会を逃すわけがないのだ。この交渉はお互いにメリットしかないのだから、決裂は考えられない。

米国世論だって歓迎しているのに、なぜ日本のメディアは決裂を予測し、悲観論を垂れ流すのか。

「決裂してくれた方がありがたい人々がいるのです。まず、米国のネオコン勢や軍産複合体がそうです。彼らは中東だけでなく、朝鮮半島でもドンパチが起きてくれれば、需要拡大のチャンスだと考えている。戦争になれば消耗品の武器弾薬は特需だし、韓国や日本に高値で売りつけることができる。日本でも省益拡大を狙う防衛省や官邸は、決裂を願っているでしょう。安倍政権は北朝鮮の脅威をアピールすることで求心力を高め、緊張の中で軍事費を増やして軍拡路線をひた走ってきた。北の脅威がなくたって、危機をあおって、法改正や総選挙に利用してきました。政権維持のためにも、北には暴れていて欲しいし、米朝の接近は心理的なショックも大きいはずです」(斉藤満氏=前出)

■決裂して戦争になってもいいのか

 米国と北朝鮮。不倶戴天の首脳同士が北東アジアの平和のためにコミットした。これがご破算になれば、次のオプションは戦争しかない。それも核戦争である。そうなれば米朝ともにオシマイだ。日本にも甚大な被害が生じるというのに、なぜ平和的な交渉開始を喜べないのか。戦争リスクを排除し、自国民を戦火から守るのが為政者の務めではないのか。

せっかく半島の平和に向けたプロセスがスタートする機運が生まれたのだから、それを後押しし、周辺国として協力することを日本政府に求めるなら分かるが、米朝の合意に疑いの目を向けるメディアもどうかしている。戦争になった方がいいとでもいうのか。

前出の天木直人氏もこう言う。

「大メディアが、今回の米朝会談に目覚ましい成果はなかったかのように報じるのは、日本のメディアも蚊帳の外に置かれているからではないか。日本政府の関係者や米国筋では、昔ながらのネオコンからしか情報を取れないから、彼らが望む決裂シナリオに傾いてしまう。情報源の思惑に乗っかって、イチャモンを並べ立てているように見えます。しかし、歴史的な転換でこれから激動が起きるのは間違いない。北朝鮮に対する旧来の立場や見方を変えられない安倍政権では、時代の波に取り残されるし、日朝会談も実現できないでしょう。拉致問題を解決し、米朝合意を国益につなげるためには、一日も早く政権を代えて出直すしかない。安倍退陣を求める声がメディアから上がらないようでは、今後ますます日本の出る幕はなくなるでしょう」

確かに北朝鮮は信用ならない国かもしれないが、米朝合意が実現すれば、世界は劇的に変わる。したり顔で「決裂」を予言する大メディアと官邸のミスリードに惑わされると、大局を見失いかねない。






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