僕が遣った言葉の裏に
意味があって
それは
あなたが聞いた言葉の意味とは
合わないのかも知れない
あなたが伝えたかった
想いを隠した言葉を
僕は
そのとおりの意味だと
受け取るしかなくて
同じ気持の筈なのに
立つ位置が違うから
違ってみえる
どんな意味に見えたとしても
言葉の色は
同じだといいのに
何語で話しても
水色は
水色に
見えればいいのに
僕とあなたの
言葉の鉤は
かみ合うことも . . . Read more
君を乗せた暖かな電車は
ホームを離れて行った
僕はまだ終電まで何本もある
自分の路線を疎ましく思った
僕の方が早く
終電になればよかったのに
そうすれば僕は
君の電車に
乗り込んだかも知れない
いや
僕はそんなことはしなかったろう
僕はきっと
夜の街を孤り
歩いて帰ったろう
凍える夜に
誰にも告げられない
愛着を抱きながら . . . Read more
音さえも眠ってしまったような夜に
暗闇の向こうから
ふうっと
ふうっと
白い六角形が舞い降りてくる
雪が舞っているのは
この街灯の下のここだけだ
スポットライトの中で
待ち構えて
掌で冷たい真実を捕まえる
心地よい刺激が
瞬間に渦巻いて
そうして
掌の中で消えていった
そんな物語を空想しながら
僕は珈琲のミルクを螺旋に掻きまわす . . . Read more
誰にも見えないように
泣きたい気持ちを
背中に隠した
泣きたい気持ちは
ときどき出てきたくなって
トントンと
僕の背中を小突んだ
オイオイ
オレがいるの忘れたんじゃないだろうな
シッ!
今はマズイよ
まだ隠れていてよ
誰もいなくなったら、おしえるからさぁ
僕は背中の泣きたい気持ちを
忘れた振りして
前を向いて笑顔をつくる
まだだよ
まだだよ . . . Read more
虚空に向けた息が白くなった朝
僕はコートを着る言い訳をひとつ見つける
電車を待つ人の列で
厚着の人の数をカウントしている
誰が早すぎると言うだろう
誰に言われてもいいじゃないか
それはそうなんだが・・・
何度まで寒くなったら、
君のことを忘れられるのだろう・・・
そして、また
何度まで暑くなったら、
君に告げることが出来たのだろう・・・
僕の心はガンガンに空調が効いている
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