沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

四国へ続く、天竜川

2006-04-19 | 浜松の海
川は山から流れ、海へ到達したら終わり…と思っていたのが間違いだった。
天竜川の土砂が四国沖まで流れていると聞いたが、どうしてか分からなかった。
黒潮は逆方向だし…。

天竜川は、河口からさらに海底の谷に土砂が流れ込む地形が続いている。
天竜海底谷Tenryu Canyonを通って、南海トラフに流れ込み、紀伊半島の潮岬沖を通って、四国の沖合いまで続いている。ここを通っているのではないか。
海の表面を流れる黒潮と海底を流れる海流は全く異なる。

地形は続いているが、砂は本当に流れているのだろうか。
以前作成し紹介した海底の砂の図を再度掲載してみる。黄色部は砂の分布を表している。天竜川の河口から東西へ、沿岸沿いに黄色部が展開しているが、東側だけ途中で切れている。着色していて不思議だったが、上の話とつなぎ合わせて、理解できた。

福田漁港のすぐそばに天竜海底谷が近接している。その深い谷に落ち込む強い海流があって、そこから遠州トラフ、南海トラフへと、砂が四国まで運ばれているのではないか。そのために黄色部の砂が途切れているのではないか。

海は不思議で面白い。図はJAMSTEC深海研究第24号より