沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

浜松の危機

2006-04-08 | 浜松の海
浜松には、天竜川がつくった広大な浜辺に防風林の松がある。地名の由来だ。
その浜が海岸侵食でやせ細り、松が枯れてきている。これを浜松の危機と呼ばずしてなんという。

浜松の歴史を見ると、縄文時代(約3000年前)の蜆塚遺跡は海辺だった。1500年前の古墳時代には天竜川河口部は5km陸側にあった。1500年で5000m、年間約3mずつ陸地が作られた。
しかし、この50年間で逆に年間約5mずつ侵食されている。このままではいけない。

土地利用計画で考えると、上流地域にダムを作りエネルギーや水資源を確保し、洪水を防ぎ、下流地域の都市を成長させてきた。その一方で土砂は海まで流れてこなくなり、海岸侵食が進んだ。
上流地域に砂の供給を求めても、その土地利用を変えることが出来なければ、昔と同じようには流れてこない。

ならば、下流地域の土地利用計画を変えたらどうか。蜆塚遺跡以降作られた陸地の下には、中田島海岸と同じ砂が埋まっている。この天然資源を海へ運ぶように計画をつくるべきではないか。
欧米では、構造物ではなく養浜による海岸保全に切り替わっているところも多い。