フォンテーヌの家  わたしのつぶやき

横浜市南区で趣味の会[フォンテーヌの家」 

親の子に対しての虐待

2012-04-18 15:48:26 | 読書会
4月18日 水曜日 晴れ

今月の読書会の日でした。お天気も良く集まって来られる方たちにも良かったです。
今朝は早めに行動しましたので、たっぷり時間がありました。

藤棚の下のウッドデッキには、藤の花が大きくなっている証拠の物が沢山落ちていました。
一眼レフを持ち出して写してみました。



藤棚を見上げましたら、明らかに藤の花房が大きくなっていました。
棚の格子の間には、真っ青な空をバックに、紫色が見えている花房を見つけました。
今年は開花が遅いと思っていましたが、この調子ですと今月末前には咲きそうです。



写真を撮ったり、コーヒーを入れたり、気持ちの良い朝の時間を楽しみました。
今日の読書会の成り行きが何となく気になっていました。天童荒太著「永遠の仔」を読むのですから。
上下巻で合計ページ数は900位になる作品ですが、内容がそれ以上に重たいのです。

親の虐待で精神的に傷を負った3人の子供たちを中心に書いています。
同じ小学生6年生の2人の男の子と1人の女の子でした。
3人の子供たちはそれどれ違う形で親の虐待を受けていて、ある時お互いの過去の告白を仕合います。

ずっとお互い気になりながら会うことも無く過ごし、17年後に3人は再会するのです。
その間の事には全く触れられて居ないのですが、彼らの心にはまだ過去の事がしっかり残って居たのです。
3人は弁護士、警察官、看護士と表面的に、社会も誰もが認める職業に就いていました。

子供の頃の話と、再会してからの話が交互に書かれ編集されています。
どのような虐待を受けていたか不明のまま、特に上巻では細かい心理描写が印象的でした。
物語の結末、特に下巻の後半が上巻の心理描写と比較しますとかなり簡単に書かれていて残念でした。

虐待で心を病んでしまった子供が、家に帰ってもそこに待っているのは虐待していた両親なのです。
親のケヤはされていないのですから、そこに戻った子供がどのようにして生活したか知りたいですし、
ストーリーは虐待のテーマで経過して居ましたが、最後はサスペンスのような終わり方をして居ます。

当然ですが、このままの終わり方で良い、このままの方が良いと言う方も居られましたが、
わたし的には具体的では無くとも、事件のことはともかくその後の彼らを書いて欲しいと思いました。
本当に重たい本でした。読書会が終わってもすっきり出来ず、不完全燃焼気味です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする