蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

釜前仕事 (7)

2006-07-08 | 釜前仕事
③ 盛りについて

水が切れる頃合いを見計らって、蕎麦をザルに盛るがそこにも考えべき点がある。

「めん」の表面に絡んだ水が切れた瞬間に食べられるようにすればよいから、その直前にザルに盛ることになる。この時は、完全に水が切れている訳ではないので、蕎麦を決して山型には盛らず、均一にあるいは中央を低くするぐらいで平らに盛るのである。山型には絶対に盛らないというのが、盛りつけの最大のポイントである。

盛りつけには2つの方法があるように、私には思われる。一つは、少しずつ何回にも分け盛りつける方法であり、もう一つは、1回あるいは2回でバサッと盛りつける方法である。本質的には、両者はそう変わらないと思う。なぜなら、「めん」に手が触れている時間は出来るだけ短い方がいいのだが、両者には時間の差があまりないからである。前者は、少しずつ盛りつけるので、手に触れる回数が多い。後者は、一瞬で盛りつけ、整えるだけだが、その前に「めん」を手で適切にほぐしておかなければならない。2つの方法とも、ある程度、手で「めん」に触れざるをえない。

私は、前者で盛りつけることが多いが、後者の方法で均一に広く盛られた1枚のザルの方が、好みである。

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