蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

栽培 (29)

2006-11-02 | 栽培
収穫を決めるのは、当然のことながら、ソバの成熟状況を見ながら決める。具体的にはソバの実の褐変率を目測で推定して判断する。
私は、この目測で褐変率が50%を越え60%程度と判断できるところを収穫時期と決めている。では、なぜこれを収穫時期としているのか。

蕎麦が香りが高いのは、間違いなく、早刈りである。20~30%の褐変率で刈り取り、乾燥を控えめにすれば本当に香りが高く美味い蕎麦が味わえる。しかし、私はこれほどの早刈りはしない。それは、翌年の種子としてソバの子実を用いるからである。もちろん、早刈りでも発芽するから問題ないという見解があることを承知しているし、発芽もするだろう。しかし、毎年毎年作り続ける種子として適切とは私には思えない。

では、よく成熟させたらどうか。例えば、80%の褐変率というように。言うまでもないことだが、これは種子にはよいが、香り高い蕎麦という条件は満たしてくれない。

このような理由で、私はソバの実が少なくても半分以上が褐変し、60%に至るところが収穫に最もふさわしい時期と考えている。