フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
一緒に楽しんでくださると嬉しいです

恩師 増永弘昭 25

2006年10月26日 | 恩師 増永弘昭先生
20代の頃はいろいろな曲がやってみたくって
片っ端から練習していた。
フルートの有名な曲でやったことの無いのなんてほとんど無い。
最近は手を付けるにも、曲を選ぶ。
目新しければ良いと言うものではない。

駄作で世に広まらないフルート作品は山のようにある。
そういう作品は演奏していてわかる。
説明がつかないところが多いのだ。
あいている五線譜を埋めただけだな・・・
音楽の骨格にも飾りにもなっていない・・・

埋もれた名作ももちろんあるだろうが、
有名になった曲はやはり光るものを持っているのだ。

逆もまたしかりで、聴いて面白く感じるが、
演奏してみて、内容のなさに気づく時もある。
その手の曲は自分の企画する演奏会では使わない。
ばかばかしくて練習時間が惜しくなる。
一般受けするのが悲しいところ。

お師匠様の名言がある。
「音楽にも必然性があるんです」
「全ての音には意味があるんです」
「なんとなく吹くところがあってはいけません」
おかげサマで演奏にうるさくなったが作品にも手厳しい私。

最近は作品の前で作曲家に敬意を持ち
楽譜に表されている音楽に
心から感動している自分  と向き合いたい。
と、切に願っている。