先週の『サイエンスZERO』をチラリと見たら、なんとなくただならぬ雰囲気が漂っていました・・・w
どうやら、テーマは「音声合成ソフト」のようでした・・・。
“ということは、「(初音)ミク」とかも関係あるの・・・?”
確証がつかめなかったので、金曜の再放送を録画しました。
「勘」は当たっていました!w
NHKさんなので、「商品名」は言えないのですが、間違いなく「(初音)ミク」(VOCALOID)でした!!!
冒頭のシーンは、いきなりのあの『MAGネット』の記念すべき第1回の冒頭シーンと同じ“ミク感謝祭”での【3Dホログラム】で浮かび上がった「ミク」でした。 曲は、名曲『ワールド・イズ・マイン』でした。
この『サイエンスZERO』は時々観てますが、最新の「科学」を分かりやすく解説してくれる「真面目な」な「教育番組(Eテレ)」です。
とりわけ、「宇宙」関係を盛んに取り上げてくれるので、大好きな番組のひとつです。
一方の「(初音)ミク」を始めとする【VOCALOID(ボーカロイド:ボカロ)】は、どちらかというと「ネット」すなわち「ヲタク」領域のものです。
言ってみれば、科学の「王道」と「脇道?」とのコラボというか、「法王」が「異端者」に出逢った?みたいな画期的な事件と言える気がしました。
まず始めに断っておきますが、私は「異端者」ですが「倖田來未」に関しては「普通(まともな)w」なファンとも多少なりとも「交流」があります。ですから、(ファン全体とも比べながら)「客観的」に書くことが出来ると思っています。「ファンサイト」などにも、適時チェックしたりしています。
けれど、この「ミク(ボカロ全体)」については、全くの「一匹狼」です。ファン的なサイトがあるかどうかすら知りません。
だから、これからの感想は全くの私の「個人的」な意見ですので、ご了承ください。
・・・でこの番組についてですが、“音が「脳」の中でどう判断されるのか?”などと興味深い内容もありましたが、全体の感想は・・・
あんたたち、「ミク」のことをなんにも分かっちゃいないなぁ・・・!
というものです・・・!w
「ボカロ」の紹介の中で“アルバムチャートで1位も取った!”とか“カラオケランキングのTOP10に7曲が入っている(凄!)”などが出ていました。
この番組の担当者たちは、そうした「ヒット(人気)」の理由を、
“人間の声に負けないくらいに「リアル」になっているから・・・”
と考え、そのコンセプトにそって番組を構成したようです。
オープニングでスタジオに戻った時に、『ワールド・イズ・マイン』を聞いた「安めぐみ」さんと「山田アナ(男)」のやり取りです。
安めぐみ: こうやって聞くと、合成された声だと思えないぐらいリアルですよね・・・
山田アナ: そうですよねぇ・・・
って、ざけんじゃないよ! あんたらの耳は「節穴」か! ってもんよ! こんな声で歌う歌手(人間)」って、いるか!!!
まさか、あんたら「Perfume」たちが普通に歌っているとでも、思ってるの?
(アレは、「ヴォイス・エフェクト」ですが・・・)
「ボカロ」の開発者の「剣持秀紀」さんも登場しましたが、今日のところは軽くスルーします。
次に登場したのが、問題wの産業技術研究所の「後藤真孝」さんです。
彼がやったことは、「ミク」を“もっとリアルに! より人間らしく!”という研究です。
そのために取り上げたジャンルが、あろうことか【演歌】です・・・ゾゾゾ
『大漁船』の一節 ♪呑めと言われて陽気に呑んだ♪
の波形を「演歌歌手(赤)」と「ミク(青)」で比べてみました。もちろん、ミクは楽譜どおりに歌っています。
一方、「人間(演歌歌手)」の場合は、楽譜どおりではない箇所がいくつかあります。
その内の「3種類」を紹介しています。
①プレパレーション:音を「上げる」直前に、一瞬音を「下げ」ること。ジャンプする前に「しゃがむ」ようなものです。
②オーバーシュート:音を上げる時に、いったん楽譜の音の高さよりも「行き過ぎる」こと。
③ビブラート:音を伸ばす部分で、音を「細かく振るわせる」こと。
また、これら意外にも人間は「音の大きさも細かく変化させていた」ので、そうしたことも組み込んで(ミクに)歌わせてみました。
「緑」が“より人間らしく”したミクの歌声の波形です・・・。
・・・・・・
さて、振り返ってみます。
まず、オリジナルのミクの歌声にかぶせた「ナレーション」が
“う~ん。何か、ちょっと物足りないですね・・・”
だったんですが、その時点でもう「感性の違い」が浮き彫りにされましたね!
私にとっては、オリジナルの声こそ「パーフェクト」なのです。
そして、「修正?」されたミクの声を聞いた瞬間、思わず
“俺の「ミク」に、なんてことしてくれたんやっ!!!”
と(心の中で)思いっ切り叫んでいましたね・・・!www
“キモい! こんなのは、「ミク」じゃねぇ~っ!”
とも・・・w
・・・・・・
そもそも、「ミク」の魅力は「非日常」の「バーチャルさ」にあると私は思っています。
どれだけ「リアル」に人間の声に近づくか?ではなく、明らかに人間の世界とは「一線を画している」ということが重要なんです。
番組では取り上げませんでしたが、「ミク」の「素材」は純粋な(ディジタルの数字の組み合わせによる)創作ではありません。もとは、ひとりの「女性」、それもアニメ「声優」さんの声であることは、ファンとして「常識」です。
それは、リアルさを追求するということとは「真逆」のコンセプトによるものなのです。
アニメの世界は、「実写」つまり「リアルな世界」とは全く違う「次元」なのです。
キャラクターの「ビジュアル」や「声」も生身の人間とは違うものです。
「ボカロ」の中には、実際の「アーティスト」さんを素材にしたもの(「がくっぽいど」?)や、「ミク」よりももっと人間ぽいものもありますが、「圧倒的」にミクの人気が抜群なんです。
ぶっちゃけ、ミクの声に「萌える」からこそ、愛しいと思えるのです。
・・・それなのに、ミクに「演歌」を、それも「こぶし(ビブラート)」まで入れさせて歌わせるなんて・・・orz
“「バーチャル世界の歌姫」に、なんということをさせるんだ!”
って、憤慨したくなるのは当然です!w
さらに、「悪夢」は続きます・・・
「産技研」の美少女型ロボット「HRP-4C未夢(ミーム)」が登場しました。
かなり「リアル」な造りですw
そして、この「ミーム」にミクの『prologue』を歌わせたのです。
(正確には、それを歌う人間の表情をセンサーでキャッチして、ミームの動きに取り入れて、歌声と連動させたのです。)
この「画像」だけ見ていると、ただ普通にカワイイ女の子(ロボットとは思えないくらいにリアルな)というようにか感じないでしょう。「質感」だけでなく、「表情の動き」もかなりリアルに再現していました。
しかし、この子が「ミクの声」で歌うと物凄~い「違和感」を感じました。
“キ、キモイ・・・!”
です。
だって、ごく普通の女の子が「アニメ声」でしゃべったら、引っぱたきたくなるでしょ・・・?w
「後藤」さんの研究は、絶対に「ミク」以外のボカロ、あるいは「VOCALOID」以外のソフトでやってもらいたいな、というのが私の願いです。
ゲストの「いとうせいこう」さんが、「ミク」のヒットに関して
“こんな人気じゃ困るんですよ、こっちも。あんな売れちゃって・・・。いない人ですよ、だって・・・”
と驚きつつ嘆いていましたが、彼もまた理解できていないようですね!
“「バーチャル(いない人)」だからこそ、人気なんだと!!!”
他にも『初音ミクの消失』について、“こんなもの(速くて、人間には)歌えないよ!”と、みんな笑っていましたが、ちゃんと歌っている人たちがいるんだから・・・。
(番組で紹介した「カラオケ」のVもそうだったし・・・)
おそらく、この人たちは『初音ミクの消失』を聴いても、“なんて切ない曲なんだろう!”なんて感じないんだろうなぁ・・・。
と言うわけで、要するに“何も知らない「パンピー」が、「ボカロ」についてトンチンカンなお話をしました”ってことでしょうか・・・?www
では、お待たせしました。最後に「真打」の登場です!!!