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米国牛肉の輸入制限撤廃要求 対日決議案米上院に提出

2010年03月14日 10時43分32秒 | 経済
京都新聞3月13日朝刊2面に、下記の記事が載っていた。

米国牛肉の輸入制限撤廃を 上院有力議員が対日決議案
米上院農林委員会のリンカーン委員長(民主党)とジョハンズ委員(共和党)は 12日までに、米国産牛肉の輸入制限撤廃を日本に求める決議案を提出した。 委員長の声明によると、超党派の上院議員17人が共同提案者に名を連ねている。

米議会は大規模リコール(無料の回収・修理)問題をめぐり、トヨタ自動車を厳しく 批判したが、4月に予定されるビルサック米農務長官の訪日を前に牛肉問題で 対日圧力を強める可能性もある。

日本は米国で牛海綿脳症(BSE)感染牛が見つかった2003年末に輸入を停止。
現在は生後20カ月以下の牛に限り輸入している。決議案は日本に対し、直ちに 市場参入機会を拡大するよう要求。輸入制限緩和を日本に働き掛けるようオバマ 政権に求めた。

リンカーン委員長は声明で、日本の輸入制限などにより「米国の牛肉生産業者は 03年以降、年間平均14億ドル(約1270億円)の損失を被った」としている。


2003年にアメリカでも狂牛病(牛海面状脳症)が見つかったから、日本はアメリカの牛肉の輸入を取りやめたのであった。
生後20ヶ月の牛に限ってなら輸入すると決めたのも、アメリカの絶っての要請で、
日本側が譲歩して、生後20ヶ月以下のものならばという事になったのであった。

それをリンカーン委員長は、
日本の輸入制限などにより「米国の牛肉生産業者は
03年以降、年間平均14億ドル(約1270億円)の損失を被った」としている
のだそうである。

狂牛病という世界的に恐れられている病気を持った牛が混じっているのが分かったから、
狂牛病かどうか検査した上でだったら、輸入しても良いと言うのを、
牛の数が余りに多数であるから、検査する事はできないという売り手側の都合から、
生後20ヶ月未満の牛ならば、条件付でか買うことにしただけであって、
何も無いところに、日本が身勝手な条件を突き付けた訳ではなかった。

そういう事情が分かっていながら、まるで日本が我侭を言うせいで、
アメリカの畜産農家が、損害を蒙ったと言うような主張を、
アメリカ人は恥ずかしげもなく国会で演説するし、
日本に条件撤廃を強制せよと、決議案を提出して大統領に迫っているのである。

トヨタ自動車の不具合の所為で、人身事故が起きたと言って、
アメリカは国会で被害者に訴えさせ、
被害者の涙に、議員達は人の命の掛け替えの無さを、確認したばかりであったはずなのに、
狂牛病にかかることを恐れて、アメリカ牛を食べない自由を、日本人には許すなと、大統領に迫るというのだろうか?

数年前毎日放送の「ちちんぷいぷい」という番組でしていた、アメリカの驚くような訴訟事情を思い出す。
原告は泥棒をするために忍び込もうと被告の家の屋根に上ったところ、
屋根が腐っていた為に、足をとられて屋根から落ちてしまった。
被告人の屋根の管理の悪さが原因で、原告は大怪我をしてしまった。
だから、原告は被告人に治療費を払え、という訴えをしたのだそうである。

他人の家の屋根に、泥棒目的で上って、足を滑らして怪我をした時、
それを屋根の根太を腐らせたままにしていた、家主の所為で怪我をしたと、
訴えれる者や、その訴訟を引き受ける弁護士にも呆れたけれど、
それ以上に呆れたのは、この訴訟の判決である。
泥棒目的で屋根に上って怪我をした原告に、
泥棒に狙われただけの被告人は、治療費をはらわねばならないと、
裁判官は判決を下したのだそうである。

狂牛病の恐れの或る牛肉を買わなかったら、
「お前が買わないから、牛肉生産者は毎年14億ドル損をしている。」という主張をする人々と、
この屋根落下事件の原告側の人々との間には、
一脈通じる気風が有るような気がしてしまう。


トヨタ自動車が、数年後に、
アメリカがトヨタのが自動車を買わないから、トヨタ自動車は年間XX億ドルの損害を蒙ったと、
日本の国会でアメリカを非難したとしたら、アメリカ人はどう思うだろうか?

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6 コメント

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アメリカ牛 (残念)
2010-03-14 20:11:21
豪州牛より
危険なイメージのアメリカ牛など食べる必要なし。
というわけで、今も食べていません。

ただ!
外食・加工食料品に入れられていたら、
食べさせられたことになりますが・・・。

肉骨粉、狂牛病、衛生管理が不安というキーワードを思い出しました。
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残念様 (和久希世)
2010-03-15 14:53:58
コメント有難うございます。
牛肉の形を持ったものとして売られているときは、ちゃんと生産地が書いてあるから分かるのですが、
仰るとおり、加工食品になってしまったら、何処の牛から作ったものか、全く分からなくなってしまいますものね。

特にブイヨンとか、ゼリーとかは、一番危険性の高いと言われている骨の部分から抽出されるものですから、
危険な牛肉で作られたら、ヤコブ病にかかる危険性は、肉の部分を食べているよりも高くなるのではないかと心配されます。

だからアメリカ牛の輸入解禁は、絶対にやめてもらいたいものですね。
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質問 (アメリカ牛)
2010-03-28 01:53:08
アメリカの牛肉をたべてヤコブ病になった人は何人いるのですか? 答えはゼロなんです! 和牛を食べてヤコブ病になった人もゼロです。 一部の金儲け学者に騙されてマスコミも消費者もBSEでは損をしました。ブイヨンやゼリーには異常プリオンは無いので危険性はゼロです。不安なら食べなくてもよいのですが、間違ったニュースは流さないで欲しいです。
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ついでに・・・ (アメリカ牛)
2010-03-28 02:08:40
BSEによる変異性ヤコブ病が多く発生したヨローッパでは、すでにBSE問題は過去のものになってしまい、48カ月齢の検査になっています。中国・台湾・韓国などでは米国牛肉は30カ月齢に緩和されています。日本だけですBSE牛が出ないのに全頭検査で無駄な税金をつかっているのは。。。本州では4年間狂牛病牛がでてないのです。BSEでは、焼き肉屋がつぶれて自殺者が出たりしました。BSE検査薬会社とグルになってマスコミをあおった学者は大金持ちになったそうです。
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アメリカ牛さん (ejnews)
2010-03-28 17:53:14
アメリカの狂牛病検査は病気の牛500頭の内1頭を選んで狂牛病の検査をすると言うフザケタ検査の仕方をしているのです。
 後、アメリカの企業メディアは企業の利益に成らないニュースは常に隠されるのでニュースに成っていないから狂牛病患者がいないとは言えないのです。アメリカでは社会健康保険が存在しないので病院に行かず亡くなってしまう患者も存在する可能性が有り、又低所得者『有色人種である率が高い)は医療機関からも差別されているので若し低所得層で狂牛病の患者が発生した場合記録には現れない可能性も高いのです。
 アメリカの牛肉は其れだけでなくホルモン注射、抗生物質の過剰使用等私の基準では食品とは呼べる代物ではないですね。
 アメリカのペットフードの会社で確か“Pedigree”はペットに狂牛病を感染させて裁判で訴えられたくないので“アメリカ牛”を使わないと言う事でした。ペットフードの会社ですよ!!!
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ejnews様 (和久希世)
2010-03-29 16:24:33
お金持ちの家のペットは、属国や貧乏アメリカ人よりも大切と言う訳ですね。

日本はだまて要求を呑むのでしょうか?
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