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Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

ぐるりのこと。

2009年03月04日 15時59分27秒 | きょうのベリー♪ (日記)

天気       のちのち



ぐるりのこと。(DVD)
を、見ました。



カナオと翔子は学生時代から付き合っていて、30歳にしてデキ婚。
女癖が悪いのを承知で、カナオと結婚した翔子は
「私がしっかりしてれば大丈夫。」と、カナオを
うまくコントロールして行けると思っていました。
しかし彼らを襲った、生まれたばかりの子どもを失うという悲劇は、
つらく苦しく、しっかり者のつもりだった翔子はすっかり壊れてしまうのです。
そんな彼らの10年間を追った、まるで記録映画みたいに淡々と過ぎる日々。
映画の終盤で、金屏風の前にはにかんで立つ二人。
10年の時を経てやっと夫婦になった。そんな瞬間を切り取った写真は、
この映画の象徴的なシーンです。





女好きで、靴修理バイトのカナオの子どもを身ごもった翔子。










大学の先輩の紹介で始めた、法廷画家の仕事を始めたカナオ。

以前騒がれたニュースを思い出させるような、事件の裁判で繰り広げられる
様々な人間模様。翔子の様子の変化とともに、この裁判のシーンも
この映画に感じる、無常観のような部分を、象徴していると思います。



この映画本当に見たかったので、やっと見られてとてもよかったです。
淡々と進んでゆく映画の作りや、木村多江の落ち着いた可愛らしさや
チョロチョロと登場する、脇役の豪華さなど、この映画のよさは沢山ありますが、
私がとても気に入った部分はやはり、リリー先生です。
リリー先生のあたたかい声と、筑豊訛りのセリフが、この物語の殺伐とした部分を
柔らかく包んでいたような気がしました。


世の中ままならないことばかり。
無常の世の中を必死で生きてゆく私たち。
でもやっぱり、笑っていたい。
傷ついて嫌なこと沢山てんこ盛でも、
ただ一緒に笑える人がいれば幸せです。
そんな二人に、ゆっくりゆっくり成長してゆく。
人生ってそんな感じなんでしょう。