Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

夜かかる虹

2006年02月07日 08時47分55秒 | ベリーの感想文(本・映画)
夜かかる虹

講談社

このアイテムの詳細を見る

天気    朝から荒れ模様

角田光代 作 : 夜かかる虹
を、よみました。

一冊の中に、表題作の夜かかる虹と、草の巣という
二つのお話が入った本。

表題作は、ある姉妹の物語。
フキコと、妹リカコは瓜二つのそっくり姉妹。
しかし、性格は正反対で姉フキコは後から生まれてきて
皆の愛情を独り占めにする、リカコをおぞましいほどに憎んでいます。
妹は、同じ顔なのに誰からも愛されて、私は同じ顔なのに
決定的なものが欠けていて、人はそれを鋭く嗅ぎ分けると
フキコは思っているのです。

作品といしては、人間が思い込んだり、執着したり、恨んだりする
情念が、克明に描かれていると思うのですが
描かれ過ぎて、くら~い気持ちになりそうでした。
あるブログで、角田光代はもう二度と読みたくない!と
コメントしている人がいたのですが、もしかして一冊目が
この本だとすると、その気持ちわかります。
初角田の方には、もっと明るめの本をススメします。

私にとっては、金原ひとみがその作家に当たるのですが
よ~く考えてみると、それほどの異臭を作品に漂わせる事が出来る
作家さんって、凄いですね。・・・・私好みではないというだけです。