(その一)
簡単な漢字なのに、ずっと見ていると「あれ?こんな字だっけ?」と悩み出すことはないだろうか。
私はときどきこの経験をする。
やはりそれで正しかったのだと納得してしまえば、あとから振り返ってもなぜそんなに悩んだのかわからない。
難しい字や思いっきり簡単な字ではそういうことはないのだ。
何の字で悩んだかさえ忘れてしまうので、例を挙げるのが難しいのだが、たとえば「衆」とか「幻」「昇」といったレベルの漢字である。
いつだったか塾で生徒に説明しているときに、「商」の書き方がわからなくなった。
どう書いても違和感があって自信が持てない。
こういうとき、難しい(画数が多い)漢字ならグチャグチャと誤魔化すこともできるが、小学校で習う字ではそうも行かない。
そのときは恥を忍んで漢字帳で調べた。
生徒はどう思ったろう.....。
(その二)
昔「○○ん」式の本部に勤めていたことがある。
当時から早期教育にも力を入れていたが、幼児向けの教材の一つに「漢字カード」をいうのがある。
オモテ面にはイラストと漢字、ウラ面は漢字のみ。
繰り返し見せて漢字を刷り込む。
誤解している人が多いが、漢字を覚えるのが目的ではなく、「パターン認識」という幼児ほど豊かな能力をさらに伸ばすための教材である。
トランプの「神経衰弱」で子どもが強いのは、1枚1枚を覚えているのではなく、全体をあたかも一つの絵のように丸ごと覚えているからだそうだ。
漢字も「なに偏」とか書き方にこだわらず、絵として認識する。
そのため「九」よりも「鳥」、それらより「鳩」の方が幼児はすぐ覚える。
手がかりが多いということだろうか。
私が簡単な漢字に時折不安を覚えるのも、似たようなところに原因があるのかも知れない。
(その三)
名前の漢字が難しい人は気の毒である。
姓と名の画数を足すと、その数は人によって大きな開きがある。
つい、テストの時に名前を書くだけでも損をしてるのでは?と同情してしまう。
同じように住所でも、これは度々書くのは大変だろうなと思う例がある。
10年ほど前住んでいた「長野県南安曇郡」でも面倒だったが、全国を見ればもっと画数が多い地名はいくらでもあるだろう。
県の名で一番画数が少ないのは?
正解は「山口」の6画。ついで「大分」の7画。
多い方は「鹿児島」と「新潟」が同数の28画で首位である。
以前新潟の長岡市に住んでいたことがあるが、新潟県の人は自分の住所を書く際、「潟」の字をサンズイに「写」で済ませていたことを思い出す。
因みにこの「潟」という漢字、生徒のほとんどが「臼」の部分の横棒を1本多く書いているので、大人でもチェックを要する字である。
(その四)
恥ずかしながら、浪人時代までずっと間違えて覚えていた漢字がある。
一つは「教」。偏の部分を「考」にしていた。
そんな私が今は人を教える仕事に就いているのだから皮肉である。
もう一つは「備」。旁の「用」の部分を「扁」の下部のように縦4本にしていた。
いずれも習ったときは正確に覚えていたのが、何かのきっかけで間違って刷り込み直されたのだと思う。
浪人のとき必死に勉強した成果の一部が、この二つの字の再発見である。
現役で失敗した原因はこのあたりにあったかも.....。おそまつ!
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簡単な漢字なのに、ずっと見ていると「あれ?こんな字だっけ?」と悩み出すことはないだろうか。
私はときどきこの経験をする。
やはりそれで正しかったのだと納得してしまえば、あとから振り返ってもなぜそんなに悩んだのかわからない。
難しい字や思いっきり簡単な字ではそういうことはないのだ。
何の字で悩んだかさえ忘れてしまうので、例を挙げるのが難しいのだが、たとえば「衆」とか「幻」「昇」といったレベルの漢字である。
いつだったか塾で生徒に説明しているときに、「商」の書き方がわからなくなった。
どう書いても違和感があって自信が持てない。
こういうとき、難しい(画数が多い)漢字ならグチャグチャと誤魔化すこともできるが、小学校で習う字ではそうも行かない。
そのときは恥を忍んで漢字帳で調べた。
生徒はどう思ったろう.....。
(その二)
昔「○○ん」式の本部に勤めていたことがある。
当時から早期教育にも力を入れていたが、幼児向けの教材の一つに「漢字カード」をいうのがある。
オモテ面にはイラストと漢字、ウラ面は漢字のみ。
繰り返し見せて漢字を刷り込む。
誤解している人が多いが、漢字を覚えるのが目的ではなく、「パターン認識」という幼児ほど豊かな能力をさらに伸ばすための教材である。
トランプの「神経衰弱」で子どもが強いのは、1枚1枚を覚えているのではなく、全体をあたかも一つの絵のように丸ごと覚えているからだそうだ。
漢字も「なに偏」とか書き方にこだわらず、絵として認識する。
そのため「九」よりも「鳥」、それらより「鳩」の方が幼児はすぐ覚える。
手がかりが多いということだろうか。
私が簡単な漢字に時折不安を覚えるのも、似たようなところに原因があるのかも知れない。
(その三)
名前の漢字が難しい人は気の毒である。
姓と名の画数を足すと、その数は人によって大きな開きがある。
つい、テストの時に名前を書くだけでも損をしてるのでは?と同情してしまう。
同じように住所でも、これは度々書くのは大変だろうなと思う例がある。
10年ほど前住んでいた「長野県南安曇郡」でも面倒だったが、全国を見ればもっと画数が多い地名はいくらでもあるだろう。
県の名で一番画数が少ないのは?
正解は「山口」の6画。ついで「大分」の7画。
多い方は「鹿児島」と「新潟」が同数の28画で首位である。
以前新潟の長岡市に住んでいたことがあるが、新潟県の人は自分の住所を書く際、「潟」の字をサンズイに「写」で済ませていたことを思い出す。
因みにこの「潟」という漢字、生徒のほとんどが「臼」の部分の横棒を1本多く書いているので、大人でもチェックを要する字である。
(その四)
恥ずかしながら、浪人時代までずっと間違えて覚えていた漢字がある。
一つは「教」。偏の部分を「考」にしていた。
そんな私が今は人を教える仕事に就いているのだから皮肉である。
もう一つは「備」。旁の「用」の部分を「扁」の下部のように縦4本にしていた。
いずれも習ったときは正確に覚えていたのが、何かのきっかけで間違って刷り込み直されたのだと思う。
浪人のとき必死に勉強した成果の一部が、この二つの字の再発見である。
現役で失敗した原因はこのあたりにあったかも.....。おそまつ!
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私は漢字の書き順は自信ありません。
私の場合、小学校の5,6年生の漢字があやふやです。先生のせいにするのはいけないのですが、あの時はこわい先生で、勉強が楽しくありませんでした。
ところで齋藤孝氏の「CDブック・声に出して読みたい日本語」を聞いています。2年前に買った時より、今のほうがずっとよさがわかります。
では。
新潟の人はいちいち「潟」の字を書くのが大変だろうなと、かねがね思っていました。
私も書き順はどうも.....。ま、あまり気にしていませんが.....。
「声に出して読みたい日本語」、CDは持ってません。やっぱり音声もあった方がいいですよね。
え?「民」ってそんな意味でしたっけ?なんか聞いたこともあるような.....。
新潟は略字で乗り切っていますが、鹿児島はどうしてるのかな.....?
やはりそういう経験ありますか?何かバランスが悪いな.....とか思い出すともうダメです。
パソコンで退化している部分、いっぱいありそうで怖いです。
私も書き順は完全無視の領域で、まったくだめでしょうね。別に書けりゃあいいやとという域に達しています。
書を志していた頃は、書き順も大切でした。というのも書き順通りに書かないと、まとまりにくかったという記憶がありますね。一概にいえませんが。
また一つの字に幾通りもの読み方があるのも日本だけとか。
中国では一つの漢字に一つの読み方しかないと、たしかアグネスチャンさんが言っていました。
書道ではそうでしょうね。もともと書き順は字の形を整いやすくするためのものですもんね。だから、これから字を習う子どもたちにはなるべく書き順を守らせた方がいいと思いますが、ある程度形ができている大人は自己流で一向に構わないでしょう。
TBありがとうございました。
アルファベットには決まった書き順はないということは知っていましたが、他もそうなんですか。アラビア文字とかハングルとかもないんですか.....。中国は調べてみる価値ありそうですね。
ありがとうございました。
またお越しください!