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ことばを鍛え、思考を磨く 

長野市の小さな「私塾」発信。要約力、思考力、説明力など「学ぶ力」を伸ばすことを目指しています。

形容詞の過去形

2005年07月08日 | ことば・国語
例えば「嬉しい」を敬体にすると「嬉しいです」、それが過去形になったとき何と言いますか?
ほとんどの人が「嬉しかったです」と答えるのではないでしょうか?

私は昔からこの「嬉しかったです」に妙に違和感がありました。
何だか小学生の作文の良くない例を見ているようで...。
しかし、では何と言えばいいのかと考えるとわからない...。
で、自分が書く文章では、極力言い方を変えて逃げてきました。

過去形なのに語尾の助動詞が現在形になっているのが納得行かないんです。
形容動詞のときはそんなことないですよね。
「静かです」が「静かでした」になるように、助動詞だけが過去形になっています。
形容詞も同じように考えれば「嬉しいでした」となるのでは...??

時々ちゃんと調べてみようと思いつつ、長年そのままになっていたのを、ある生徒の文章にやたらこの表現が多いことに突き動かされて、先日調べてみました。

結果、本来はやはり「嬉しいでした」が一般的だったとのこと。
それが、いつの時代かは書いてませんが、日本語教師の文部省への働きかけで「嬉しかったです」が認められ、広まってきたようです。

http://nhg.pro.tok2.com/qa/keiyoushi-1.htm#kako

調査でも95%以上が後者を使い、50~60代の一部だけが前者を使うという結果。
50歳前で違和感を覚えた私って...。

ま、今さら言うまでもなく、言葉は時代の流れで変化していくもので、どれが「正しい」とは言い切れません。
「嬉しかったです」はもう完全に定着しています。
でも、個人的にはこれからも頑固に使わずに行こうと思っています。
知らないうちに使ってしまうかも知れませんが...。

因みに「一生懸命」も、私は「一所懸命」にこだわり続けています。
「一生に命を懸ける」では意味が通っていないと思うので...。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (こだま)
2005-07-08 22:43:37
なかなか興味深い問題です。実は私も、「嬉しかったです」と言うのも書くのも抵抗があります。だからといって、それに言い換える言葉がないというのは変に思っていました。(年配の方が「嬉しいでした」と使うのは初めて知りました)ただ「嬉しかったですね」とすると、抵抗がないのですが、これは何なのでしょうね?不思議いっぱいですね。
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Unknown ()
2005-07-09 12:57:03
こだまさん、いつもコメントありがとうございます。



>ただ「嬉しかったですね」とすると、抵抗がないのですが、これは何なのでしょうね?



う~ん...ホントだ...。

なぜなんでしょう...。



「嬉しかったですね」は「嬉しかった」本人が言う言葉ではないですよね?

そのあたりに「不思議」を解く鍵があるような...。

もう少し考えてみます。

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