初対面

　名刺を差し出しながら、お辞儀しながらも、上目遣いに こちらの顔を見ながら「○○です」と挨拶する人が嫌だ。そういう人に限って、そつないし、まったく隙の無い感じ・・・ できるめ だったりする。よくは知らないが何となく。

その人は全く別会社の方で、初対面なのに食事をしなければいけなくなった。
あ～困る。っつか、ランチは何となく一人になりたい方だからだ。
でも、たまたまランチタイムに会ってしまい、軽く会釈して済まそうと思った。ところが、離れた違う席だったのに、わざわざ向こうから「一緒に食べませんか？」って声掛けてきて、こっちの席に来るという。挨拶しかしてない相手と一緒に食べるかぁー？！そうよ、名刺交換しただけで、ましてや異性なのに！調子の良い言葉の羅列・・・警戒心ばかり。結婚に失敗した女は男の言葉のひとつひとつに敏感に反応する。たとえ ただの職場の絡みだけだとしてもだ。
しかし、警戒しながらも、粗相があってはいけないと（取引先なんだろうし）無駄に場を盛り上げなきゃと 話さなくてもいい余分な話までしてしまい、めっさ疲れた。ゆるく脱力し、気分を切り替える休み時間なのに・・・
食べ終わった途端、間髪いれず言葉を発した私
「ちょっと用が有って、外をぶらぶらしたいので失礼します」
すぐにその場を立ち去った。あ～、一息つき、とにかくホッとできたのだ。

しかし 午後も突然話しに割り込んで入ってきた。
仕事中に隣の女性社員と話していた時だ。
「誰に？」だよって 見回すが、誰も心当たらない。
「私に聞いてますか？」思わず聞いてしまった。
初対面で親交を深めたわけでもないのに？
その方は決してキャラが明るいわけでなく、言葉遣い丁寧すぎる暗めなヤツなのに。
一見そうなのに、実は馴れ馴れしいというギャップ。
ただただ 苦手なのかもねぇ～。
基本的には放っておいてほしいのでしょう、私。
人付き合いが苦手ではなく、その人がダメってだけだ。
しばらく出向で来るみたいで・・・なんだか疲れそう。
とにかくランチタイムは時間になったら逃走あるのみだ

だんだん孤独を愛しはじめているのか？もう 人嫌いになっていくのか？
ピンで動くことになれてしまって、いまどきのシュガー社員（だったっけ？）になってないか！？
大丈夫、まともだ！ と、必死に自分に言い聞かせた。