円覚寺日記 四季綴り

このお寺が建っている環境のごとく、ゆったりとした気分で書いていきたい。
浄土真宗本願寺派 円覚寺の日記帳です。

9月30日

2007年09月30日 | 日記
今日は9月30日、あすからは10月です。
午前10時よりご法事で三部経のお勤め。三部経それぞれのお勤めの前に数分間、その経の内容について短くお話をしてから読経を始めるようにしています。少しでもお経に説かれる世界に思いをめぐらしていただきたいからです。
さて、三部経・御文章拝読・法話・焼香と進み、終了後はお斎の席にお呼ばれしました。食事が終わった後もしばらくいろいろとお話をさせていただき、ゆっくりと時間を過ごさせていただきました。このようなご法事のかたちを後の世にも伝えていきたいですね。それには、ご報謝のよろこびをおわかりいただくために、よりこちら側があまり堅苦しくならず、しかし真剣に伝えていくことが大切でありましょう。
午後六時より福岡市の葬祭場にて通夜勤行。開式時間になり式場に入場すると、どこかで見たお顔が・・・。前福岡教区勤式指導員のOさんが親族席にお座りではないですか。とたんに緊張(私も一応?特別法務員なのですが・・・)、「音程などを間違えちゃならん!」と思いつつも正信念仏偈をお勤めいたしました。通夜勤行終了後、しばらくいろいろとお話させていただきましたが、本当にどこでご縁があるかわからないものでございます。

安心感

2007年09月29日 | 日記
昨日書いた日記の中で、アメリカが二酸化炭素排出量削減に乗り出した、と書きましたが、その後のニュースで京都議定書に批准するということではなくて、どうやら「ポスト京都」としてアメリカ主導での新たな取り組みを始めるということらしい。どうしてもイニシアティヴを取りたいのだろう、しかしまたそこに何らかの利権でも絡んできそうな気配・・・、環境問題はカネになる、という人もいるらしいし。

話題を変えましょう。今日でNHK朝の連続ドラマ『どんど晴れ』が最終回を迎えました。今回の朝の連ドラ、「ヒロインが数々の苦難を乗り越え目標に向かってがんばっていく、王道の朝の連ドラが帰ってきた!」と、結構評判がよかったみたいです。制作側も「わかりやすいストーリーを心がけた」とのコメントをしていましたしね。見ていて安心出来るというか、展開が予測可能で「間違いなくそうなる」感がいたるところにちりばめられていたように思います。
全くの個人的な趣向からいえば前作の「芋たこなんきん」の方が味わいがあって楽しかったのですが、『どんど晴れ』のこの「間違いない」安心感が知らず知らずのうちに見ている人を引きつけて高視聴率につながっているのは確かでしょう。

南無阿弥陀仏のお念仏は「あなたを間違いなく助け、浄土に往生させ、さとりをひらかせる」との喚び声です。私たちの一生の歩みは生老病死という常に苦難の道ではありますが、だからこそ阿弥陀如来のお慈悲はより強く私たちへと到り届きます。そのような間違いないものに支えられて今歩みを進めていけることに感謝しつつ、本当の安心感とは何かを考えていきたいものです。

掃除より

2007年09月28日 | 日記
午後より(稲葉組)隣組の清掃作業に参加。九月末といえない暑さの中、Kさん、Tさん、前住職、そして私の4人で清掃作業で鎌やノコギリやチェーンソーや草刈り機を駆使(?)して掃除しました。
最近では隣組の組織の付き合いがだんだんと少なくなっているそうです。人との付き合いが面倒だ、自分は自分、といったような考え方が都会であっても田舎であっても強くなってきています。寺院にとってもそれは他人事ではない、法要などでのお参りにきてくださるご門徒さんの減少などにも関係がありますし法事や葬儀でも身内だけで・・・という考え方も多くなってきております。
以前は人と人が支え合って「人」という字が成り立っていると言っていましたが、最近では小さい(弱い)人の上に大きな(強い)人が乗っかって「人」という字だ、などど表現する悪い傾向もあります。自分中心の考えがこの先さらに増大していくとどうなってしまうのでしょう?
京都議定書において、自国の利益を優先せんがためにあれだけCO2の6%削減を強行に反対したアメリカが最近になってやっと地球環境の危機的状況についての考えを少しは改めたのか、CO2排出量削減についての取り組みを始めたとのニュースを見ましたが、我々も一人ひとりが多くの人や縁によって支えられていることにもっと真剣に考えていかなければなりません。寺院も周辺の状況を冷静に見渡して、布教形態などの見直しも計りつつ、人と人との関係を深める役割をもっと担っていなかくては。

秋彼岸おわり

2007年09月26日 | 日記
今日で秋の彼岸期間も終わり。当山としての行事は既に終わっているので、若干の後片付け以外は特別用事もなく、久しぶりに静かな一日です。
さて、背中の筋肉に張りが感じられるので、マッサージでも受けに行こうかな。

S楽寺様 秋彼岸法要第2日目

2007年09月25日 | 日記
昨日に引き続き、楠橋のS楽寺様秋彼岸法要での法話お取り次ぎ。前席では罪障をそのまま功徳に転ずる阿弥陀如来とお浄土の徳、後席では阿弥陀如来が十方衆生と呼びかけてくださる、その十方とはどのようなものか(仏眼所照の世界)についてお話しさせていただきました。
さて、聞けば私の曾祖父がよく布教でお世話になっていたお寺様であったということで、当時の事をご記憶の方も多く、あの方の曾孫さんですか!と驚きつつも暖かく迎えてくださったことが何より嬉しく思いました。
2日間のご縁、大変いい経験をさせていただきました。

S楽寺様 秋彼岸法要第1日目

2007年09月24日 | 日記
昨日まで当山では秋季彼岸讃仏会をお勤めしましたが、本日から明日までの2日間、八幡西区楠橋のS楽寺様の秋季彼岸法要に講師としてお招きを受け、本日宰一日目のお取り次ぎをさせていただきました。
普段自坊や地区の講、また鞍手組の研修会で講師としてお話しすることはありますが、他のお寺の法要で講師としてお説教をすることはあまり経験がないので、多少緊張気味でお寺に向かったのですが・・・。
こちらのご住職の弟さんとは京都の中央仏教学院で同じクラスで、卒業後も一緒に遊んだことがある仲でもあり、私をこころよく迎えてくださり、またご参詣のご門徒様も私の話に暖かく相づちを打ってくださって、今日の二席を無事終えることが出来ました。
聞き上手と言う言葉もありますが、これも支えられながらお育てにあずかってのご法縁であるなあとしみじみ感じながら帰路についたのでした。

秋季彼岸讃仏会 最終日

2007年09月23日 | 日記
本日、円覚寺の秋季彼岸讃仏会(秋彼岸法要)が最終日を迎えました。
今年の秋彼岸は例年にない暑さでした。そんな中でも多くの方がご参拝くださいました。本日午後は春彼岸以降に御往生された方の初彼岸追悼会も兼ねており、ご家族の方も多くお参りくださいました。中には初めて本堂に入ってご法話をお聴聞されたお若い方も多かったのではないでしょうか。これがきっかけとなってお寺に足をお運びいただきたいと思います。またそのためにはさらに魅力あるお寺作りをしていかなければいけない、と気を引き締めているところです。
今回の法要は、門信徒会会長・副会長さんが交代されて初めての大きな法要でもありましたが、門信徒会会長を始め副会長さん、また婦人会役員さんや多くの役員さん方も法要のためにご尽力くださり誠にありがとうございました。そして八尋区婦人会の皆さんにおかれましては、どうしても火を使うためにより室温が高くなってしまう厨房でのお斎作り、大変だったでしょう。本当にありがとうございました。

この法要の様子は、後日ホームページにアップいたしますので、どうぞお楽しみに。

秋彼岸法要第1日

2007年09月21日 | 日記
本日9月21日より円覚寺の秋季彼岸讃仏会(秋彼岸法要)が始まりました。
午後1時より正信念仏偈のお勤め、午後1時半より法話。ご講師は田川郡真道寺ご住職の中村法昌師です。
本堂内の気温は32度にも達し、大変暑い中での法座でしたが皆さん熱心にお聴聞されておられました。誠にありがとうございました。
さて明日は朝座午前10時、昼座午後1時、夜座午後7時半です。夜座は仏教壮年会の例会を兼ねていますが、仏壮以外のかたも遠慮なくお参りくださいね。
それでは明日もよろしくお願い申し上げます。

彼岸の入り

2007年09月20日 | 日記
今日が秋の彼岸の入りです。
とはいっても、とても秋だとは思えないこの猛暑、ほんとうにおかしい。この暑さを招いたのは他でもないこの私たち人間なのだが・・・。
明日からは円覚寺の秋季彼岸讃仏会が始まります。本堂でのお勤めですが、この暑さで、ご門徒さんが熱中症などににならないよう気をつけなければ・・・、心配です。
気温が下がることを期待します。
扇風機を稼働しておりますが、暑さ対策をされてお参りください。

9月19日

2007年09月19日 | 日記
今日は写真多めでお伝えします。

午前中は円覚寺園芸部の皆さんが来られて21日から始まる秋彼岸法要のために境内のお掃除をしてくださいました。猛暑日となった今日、とても暑い中お寺を綺麗にしてくださり誠に有り難うございました。私も一緒にお手伝いしたのですが途中でお参りがあり失礼させていただきましたが、帰ってくるととてもキレイになった境内にとてもうれしい思いがいたしました。

H田さん


K内さん


K斐さんとK田さん


園芸部部長 K田さん


作業が終わって昼食です。
暑い中でのお掃除、誠にありがとうございました!!



さて、午後2時からは先日もお知らせしましたが、新たに立ち上がった俳句会の準備会を行いました。
賛同してくださった10数名の方がご来寺。S井先生から俳句会の進め方、基本的な作法、スケジュールなどの説明をいただきました。俳句会の名称も決まりました。
『雲林俳句会』です。円覚寺の山号である雲林山から命名いたしました。なかなかいいでしょう?
この準備会を経て、今度の秋彼岸法要の時にご門徒の皆さんに俳句会参加をおすすめしていきます。

俳句会準備会の様子です。



さて、この準備会の中で、S井先生からのアドバイスで、俳句を作るときは見た情景をそのまま句にすればよいのであって、あまり考えすぎない方がよいとおっしゃったのが印象的でした。よい物を作ろうとして難しく考えすぎると、かえってよくないらしいです。
お念仏のご法義も、ありのままを見て(如実智見)、「衆生をそのまま救う」と阿弥陀様はおっしゃっております。そして私たちも阿弥陀様の仰せの通り、そのままおまかせすればよいのです。
しかし、私たちは「そのまま」がなかなか出来ていない。すぐに自分の計らいを持ち込もうとし、お念仏を都合よく扱おうとします。しかしそうではなく「捨機即託法」なのであります。
「そのまま詠めばよい」という先生のお言葉が大変尊いものに感じた午後でした。