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Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

26.ガッラ・プラキディア廟。

2011-02-23 | イタリア/Italy:2010
ガッラ・プラキディアとは何ぞや?というと、実はこれが人の名前なんですな。しかも女性。
これを知った時は、小野妹子が男性名だと知った時と同じくらいの割り切れなさを感じたが。
ちなみに皇帝の妹さんです。よく知らんがなかなか波乱万丈な人生を送った人のようだ。


ガッラ・プラキディア廟はモザイク業界(?)では超有名な物件。
サン・ヴィターレ教会を出て、さて次はガッラ・プラキディア廟へ、と思って見まわすと看板がある。
そして看板の示す方向には……




え?ええ??




ちっさい。あまりにもちっさい。






Mausoleum of Galla Placidia.So small.



こんなちっちゃかったの!?

そこらの家より小さいぜ。こっち側から見ると、単に物置かなんかのようにしか見えない。
掌に載るほど……というのはオオゲサですが(^_^;)、あまりの小ささに逆に気を呑まれる。
でもまあやっぱり中は良かったです。


……写真は良くないんだけどね。

中はどうしても暗くて。
一応照明が点いているが、あんまりビカビカ照らすことも美術品保護の観点から出来ないんだろうし。
何しろこの建物には窓が無い。いや、一応あるんだけど、これはガラスが無かった頃の建築だから、
ガラスの代わりに極薄に削った大理石板をはめているらしい。
多少は光を通す程度の薄さにまで大理石を削ったのはエライと思うが、しょせん石は石だというか、
石にガラスの代わりをしろと言ってもそれはやっぱり無理な話だというか、
石でびっちり固められた建物内部が明るくなるほどではないですよ。






The mosaic of Saint Vincent on the apse.

聖ウィンケンティウスなる聖人のモザイク。
人物部分よりも、曲面の丸いモチーフのデザインとか(絨毯みたいだね)、
写真にあまり写ってないけどラーメンどんぶり模様(?)を立体的に描き出したのとか、
そちらの方が気に入った。卍崩しの部分なんて、色を上手に変えてまるで迷路のように見える。
窓部分が大理石。





The ceilling.

ドームの星。素朴で可愛い。








デザインが非常に緻密。

ただ、トータルでどうだと言われるとあんまり整合性が取れていない感がある。
全体を統括するプロデューサーがいなかった……わけはないだろうけど、
むしろ何人かで分担して、それぞれがそれぞれの場所を受け持ったという作り方を想像する。
例えば絨毯デザインとラーメンどんぶりデザインと蔓草文様を
隣接させるというのはかなりランボーな組み合わせだと感じます。

モザイクの美を凝縮した内部空間。外観からは想像出来ませんね。



ホテルのそばの市場をうろうろしてから、ホテルで長めに休む。
テレビでバスケットボールの国内リーグをやっていたようなので、それを見ていた。
日本と比べてもそんなに上手くはありませんな。








Market near my hotel.I bought an apple here.

あんまり客はいない。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


歩いていると、あちこちでドングリが落ちていることに気づく。





An acorn.Ravenna is the city of acorns.I saw fallen acorns everywhere.


ラヴェンナはどんぐりの町。






25.サン・ヴィターレ教会。

2011-02-20 | イタリア/Italy:2010
ちょっとずるいんですけど、ここは写真を再構成してお届けします。

とにかくラヴェンナはモザイク三昧の町で、ラヴェンナで観光する=モザイクを見る。です。
一日歩いて、ひたすら見た。モザイクに(心情的に)埋もれそうになりました。

ラヴェンナのモザイクで一番有名なのは、サン・ヴィターレ教会と
その敷地内にあるガッラ・プラキディア廟。





The gate to Basilica di San Vitale.


聖域内に入る、意外に小さい門。教会へ続く門っぽくない。
まあ左右にあるのは聖龕っぽいからそこが宗教っぽい?






Basilica di San Vitale.Octagonal church.


サン・ヴィターレ聖堂。八角形の聖堂建築は珍しいそうだ。
日本には法隆寺の夢殿とか興福寺の北円堂とかあるけど、規模が違いますな。

右側の工事の足場にある黄色い物体は、よくわからないけど物を下へ投げる時に使うみたい。
ヴェネツィアで同じものをつくづく見たんだけど、底のない細いバケツみたいなのを
繋げるので、丁度いい長さに簡単に調節出来るようだ。
そのファンキーな色遣いとあいまって、なんかいい感じ。


そして肝心の内部。





Inside.Just like a huge kaleidoscope.


八角形に幻惑される。普通の長方形の教会建築なら自分の前後を見失うことはないけど、
八角形だと自分がどこを見ているのか方向がわからなくなる。
巨大万華鏡の内部。





Ceilling.

多分この天井はモザイクよりも相当時代が下がって、うーんうーん、わたしの感じでは
15、6世紀頃に描かれたもののような気がする。
茶系統の色あいというのも若干珍しいんじゃないかなー。
絢爛豪華たるモザイクに合わせるのは難しかったろう。
















まあこんなにびっしりと、よく作る……。












Young and adult Jesus.



これはどちらもキリストと思われる。丸っこくて可愛い顔のキリストが、
長髪に髭面のやつれたおっさんになってしまうのだから、修行というのはキビシイものです。




そして世界で(多分)一、二を争う有名なモザイクがこれ。





The mosaic of Emperor Justinian and his retinue.

皇帝ユスティニアヌスと、





The mosaic of Empress Theodora and her retinue.

皇妃テオドラ。








これを見に、今回の旅行を組みたてたはずなのだが……
しかしねー、反省しなければならない。有名な作品を見た時に最も陥りやすい失敗をしてしまった。

有名な作品は、写真やテレビですでに見ている。
なので、実際目の前にした時に無意識のうちに「ああ、これね」で終わらせてしまうことがある。
今回は典型的にこのパターン。写真に撮りにくいアングルをどうやってカメラにおさめるか、
ということしか記憶に残っていない。

わたしは、美術鑑賞は勝負であり対話であると思っているので、やはりココロ落ちつけて
真剣に向かい合わないと。美しいものはじっと見よ。



まあ内部の巨大万華鏡空間は味わえたと思うので……それで良しとしよう。
万華鏡、けっこう好きなんです。魔法の道具の一つな気がする。
覗いたまま、どこか違う世界に行ってしまっても不思議じゃない気がするでしょう?






24.スクランブルエッグの精髄は。

2011-02-17 | イタリア/Italy:2010
さて、じっくり腰を据えてラヴェンナ。


ここのホテルの朝食もやっぱりハム、チーズのみで、ホットビュッフェとは言い難い。
(だがヨーグルトは美味しい。ヴェネツィアでも美味しかった。)







しかし、追加料金を払って注文すれば温かい卵料理が食べられるようだ。
少々迷ったがちょっと珍しいシステムなので注文してみる。卵2個分で3ユーロ≒360円。





I bought 2 scrambled eggs for 3 euro......not so good.


せっかく作ってもらったが、あんまり美味しくない……。
やはりスクランブルエッグはふわ~っ、とろとろ~っ、としたところが身上じゃないですか。
ふわ~もとろとろ~もないスクランブルエッグに何の意味が見出せようか。

欲張ってイロイロ取った後に追加のスクランブルエッグなので、オナカいっぱい。
皿に取ったパンを戻すわけにもいかず、こっそりカバンに入れる……。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


8:30にホテル出発。この日は小雨が降っていました。
まず町外れのテオドリック廟へ。ホテルから1キロくらい離れていて、
観光地の中でここだけちょっと遠い。




Mausoleum of Theodoric.There is nothing.


だが、雨の中わざわざ1キロ歩いていくほどの場所ではなかった。
建物の形はいいけどそれだけ、というか……。中は何にもないし、そもそも暗くて何も見えないし、
おまけに改修工事中。
改修してなくても別に行かなくていいところ。テオドリック王のファンじゃなければ。
即行で戻って来る。


テオドリック廟で国立博物館との共通券を買ったので、その後国立博物館を目指したが……
今から思えば、これはルート的に良くなかった。
国立博物館は、ラヴェンナ観光の白眉であるサン・ヴィターレ教会と隣接している。
別に位置関係的には問題ないけど、国立博物館に入っちゃうと、サン・ヴィターレ教会は、
言わば裏側からの訪問になってしまうんですね。
繋がっているので、建物の外観を見ずにすぐ内部に侵入してしまう。
今後行く予定の方には、まずサン・ヴィターレ教会からアプロ―チすることをお勧めします。

そもそも国立博物館も、あえて見るほどのことは……












Chapel as an exhibit and courtyard in National museum.


多分どこかの礼拝堂の移築部分と、中庭。
これだけが見どころというわけでもないのだろうが、
展示品はわりと小物が多かった気がする。忙しい旅行者は、国立博物館は割愛して
サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂に行く方が吉。(かかる時間が全然違うけど)

さて、サン・ヴィターレ聖堂ですが、……ここから書き始めると長くなりそうなので、
それは次回の講釈で。



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ちょっと追加。

テオドリック廟へ行く間に小学校の前を通った。児童が通学中。親が送って来る子が多いみたい。
面白いと思ったのは、





Traffic sign.Children looks happy.ex:Japanese version.


この交通標識。
多分「通学路」の標識なんだろうけど、いかにも楽しげなピクトグラムですよね。
日本のはちゃんと交通ルールを守って真面目に学校に通っている雰囲気だが、
イタリアは今にも道路に飛び出しそうな躍動感を感じる。
どちらが小学生の実態を表しているかと言えば後者でしょうな。
通学路であることと同時に飛び出し注意のニュアンスを兼ね備えたお利口さんな標識。






23.サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂。

2011-02-14 | イタリア/Italy:2010
町の中心部から南へ5キロ、とガイドブックには書いてあった。
バスで市街地エリアを抜けた後、開けた平地の向こうに聖堂の塔らしきものが見える。
ただし見通しはいいんだけど、周囲の雰囲気がバイパス沿いのような雑多さなので、
聖堂のロケーションとしては少々残念に感じる。





Santa Apollinare in Classe basilica from behind.



バス停から向かうと後ろから回り込むことになるのでこれは聖堂の背面側。

サンタポッリナーレ・イン・クラッセの営業時間(?)は19:30までと遅いのだが、
16時過ぎのこの時点で「……あのー、まだやってます?」的な閑散ぶり。
地元よりも日の入りが若干早いらしく、すでに夕暮れの雰囲気。
それでもチケット売場に係員はいたからすんなり入れたけど。






Inside.



入って、――おお、と歎声。目の前に見事な空間が広がる。




























これでもかというほど写真を並べてしまうけどね。(ボケてるのは許してくれ。暗いのだ。)


静かな夕暮れ。温もりのある静寂が聖堂に満ちる。
シンプルな大空間にほっとする。ヴェネツィアで見て来た建築物は曲線が多すぎた。
淡い色彩で上品に描かれたメダイヨン。
大理石の列柱のリズムが後陣に描かれたモザイクに視線を誘う。

モザイクの鮮やかな緑色が美しい。邪気のない、濁りのない、素朴な緑。
緑がこんなに美しいモザイクは初めて見た気がする。
それに、見よ、子羊の絵のいとけないこと。まるで子供が楽しみながら描いたよう。
ここにあるのは幼子の天国。見れば思わず微笑が浮かぶ、天真爛漫な画。


いいなあ。
見物客は他に一組しかおらず、この大空間を一人占めの気分。
なんというか……幸せだ。ここにこうしていることが。


正面の主役は聖アポリナリス。オランス――祈りのポーズをとって、しかしそのポーズが
稚拙で可愛らしい。キリスト教にしばしば感じる厳しさはここにはほとんどない。
4世紀にキリスト教が公認されて、この聖堂は6世紀に作られた。
――カトリック教会が巨大組織になり、世俗権力を握るようになる前は、
きっと神と人との距離はずっと近しいものだったんだよ。この場所にいるとそう思える。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



聖堂から出ると外は夕闇が迫っている。
帰りのバスを待っていて、ふと近くに八百屋さんがあるのに気付き、
美容と健康のためにリンゴを1個購入する。(旅のビタミン補給にリンゴは有効。)

が、八百屋のおばさん、前のお客さんにかかりっきりでなかなか手が空かない。
個人商店はそんなもんだろうと思っているので別に腹は立たないが、
――バスが来たらどうしようかと気が気でない。
1ユーロを置いて「釣りはいらん!」と言って出て来る。実際の値段はいくらだったか
不明だが、まあ30セントとかせいぜい50セントくらいじゃないかな。
おばさんは「あらまあ、待って」とか言ってたけど、こっちは別に120円が惜しいわけではないし、
そのまま出て来た。おばさんも外まで追って来ようとはしなかった。


こんなことをして無事に乗れたバスも、無事には降りられなかった。
……降りる場所を逃した。バスは街の中をある程度循環するはずなので、
最も近いところで降りようと「ここかなー……もうちょっと行ってみようかなー……」的な
助平心を出したのが敗因。よくやるんです。

市街地を離れて住宅地に向かい始めたので、こりゃあかんと諦めて降りる。
降りたはいいが、いまいち方向に自信がない。適当に歩き始めてもいいが、
何しろ去年のチェコでは適当に歩いて結局1時間彷徨うハメになるというイタイ経験をしている。
ちゃんとお利口にして、道はさっさと人に訊こう。もう夜だし。

人通りのほとんどない道だったが、唯一の通行人であるおばさま二人連れに
「カドゥーティ広場?」と訊いたら「近くまで行くから付いて来なさい」と(多分)言ってくれた。
わたしがひょこひょこ横を歩いているにも関わらず、彼女たちのお喋りはとめどもなく続き……
うーん、さすがイタリア。お喋りの国だ。

おばさまたちと一緒に歩いていたのは、多分500メートルくらいだと思う。何しろ小さい町なので。
ひょいと見るとたしかに見覚えのあるカドゥーティ広場。
「ここでほんとにいいの?大丈夫?」と(多分)訊いてくれている。
ここからなら大丈夫。グラツィエミッレ、などとお礼を言って別れる。
旅ではいつも誰かのお世話になります。その恩返しを、わたしは日本でしないとね。


18:30くらいにホテルに戻り、その後ホテル周辺をうろうろ。
近くの健康食品店?古いタイプのドラッグストア?で紅茶を買った。
日本の番茶や煎茶もあった。海外ではけっこう高いんですよ、日本茶は。
今から思えば、この店はちょっと味のある佇まいだったかな。写真に撮れば良かった。

夕食をどうしようか迷ったが、結局ホテルの向かいの、実に安直なファストフード的ピザ屋で、
ピザと缶紅茶と水を買って帰り、それと例のリンゴで部屋での夕食。
もうちょっと温かいものが食べたい気分だが……。少し食べ物に不満が出始めている。

ちょうどいいくらいの安直な食べ物があまりない。そういう意味では去年のチェコはグレートだった。
ショッピングモール内の中華のファストフードなんて最高でしたよ。
あの値段でこの量で、味もなかなか、しかもお手軽。日本にも欲しい、と思ったくらい。
イタリアでは安直な食事となるとピザかパン。わたしはもう少し水分のあるものが欲しいんだよね。






This is a handmade cutlery bag.My friend gave me.....I didn't make it by myself.


H田I子さんお手製のカトラリー入れ。何ヶ月か前に「旅行に持って行くのに、スプーンとフォークと
ナイフと箸のセットが欲しいんだけど見つからないんだよねー」とコボした所、
「セットじゃなくてもちょっとした布で作れるんじゃない?」とアドバイスをしてもらい。
だが「うーん、作れるかもしれないけど……(わたしには無理(^_^;))」などと言葉を濁していたら、
しばらく経ってH田さん、作って来てくれた\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/。(カトラリー付き!)
すごくびっくりして嬉しかった。

今回が初お目見え。ちゃんとイニシャルも付いてるんだよ\(^o^)/。えへへ。

(……実は、初めて使ったのはヴェネツィアのホテルでピザを中食した時なのだが、
ピザなんつーもんは油だらけで、絵的に美しくなかったので、被写体を考えた上で撮影。)





明日はラヴェンナ観光です。

22.ラヴェンナ到着。

2011-02-11 | イタリア/Italy:2010
ラヴェンナを例えて言えば、奈良のような町だろうか。
紀元400年頃には西ローマ帝国の首都だったこともある。
だが今は町の規模も小さく(人口15万人程度)、駅前の通りにも派手さは全くない。
まあヨーロッパでは駅は町の外れの方にあることが多いので、駅前の佇まいで賑やかさを
測ることも出来ないんだけど。



町の中心は駅からまっすぐ歩いて600メートルくらいにあるポポロ広場。





Piazza di Popolo.








The city hall.


やっぱりこじんまりとしている。観光客てんこ盛りのヴェネツィアに比べたら寂しい気もするくらい。
でもこれくらいが滞在としては楽かな。普通の人が住んでいる普通の町という感じで。

ここでは2泊する。ホテルはポポロ広場から30メートルくらい、場所至便の
ホテル・チェントラーレ・バイロン。










The hotel centrale Byron.Good and cheap hotel.



ここは値段が安くて、たしか5000円しない。
それなのにきれいで明るくて広さもそこそこあって、大変居心地のいい!ホテルでした。
現代的でビジネスホテル風だけど、わたしはこのくらいなら何の文句もありません。
フロントのおばさんもポーター?のおじさんもいい味。
またラヴェンナに行くことがあれば再びここに泊まる。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



事前の予定では、到着日にラヴェンナの町をあらかた見て回って、翌日はサン・マリノ共和国に
行こうと思っていたんだよ。サン・マリノはイタリアの中にある、世界で5番目に小さい国。
サン・マリノは多分行って帰って翌日1日かかるだろうけど、
その次の日のボローニャ観光を諦めれば、夕方まで丸々いっぱいラヴェンナを見たっていいんだし。

でも何か――疲れた。今回サン・マリノは割愛しよう。
今日と明日でのんびりラヴェンナを見て、それからゆるゆるとボローニャへ行こう。
疲れた時は休むのが基本。
そもそも自由自在に日程を変更出来ることが、一人旅のメリットではないのか。


そう決めたらなんだか逆に元気が出たので(^_^;)、30分ほど休んだ後、15:30ホテル発。
少し町から離れているので行こうかどうしようか迷っていた
サンタポッリナーレ・イン・クラッセ教会に行こうと思いつく。
フロントで行き方を訊いたら、ポポロ広場のキオスク(ニューススタンド的な売店)で
バスのチケットを買って、カドゥーティ広場へ行ってバスに乗りなさいと地図を渡してくれた。

うんうん、チケットね。カドゥーティ広場ね。
ポポロ広場のキオスクはすぐそばにあり、そこのおじさんが気持ちの良い人で何だか嬉しくなる。
カドーティ広場もまっすぐ行って300メートルくらい。わかりやすい。
ポポロ広場とカドゥーティ広場を結ぶ道は、多分ラヴェンナのメインストリートの一つ。
初めての場所の初めての道を歩くのは――わくわくする。
こういう時、きっとわたしは妙ににやにやしながら歩いてるんだろうと思う。





The church of San Francesco.


カドゥーティ広場の近くのサン・フランチェスコ教会は、その佇まいがなぜか気に入った場所。
観光名所というほどの場所ではないのだが。
メインストリートに面しているので、ここはその後も何度も通った。
その度に何となく去りがたい思いがする。不思議だな。聖フランチェスコに思い入れはないのに。
――そう言えば、ここのすぐ裏にはダンテの墓があった。
暇を持て余した詩人に引き留められていたのかもしれない。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



行きたい方向のバスはそこそこ本数があるらしく、それほど待たずに乗車。
例によって運転手さんに「サンタポッリナーレ・イン・クラッセ」と告げておく。
そう言っておけばそこで降ろしてくれる。降りる場所を間違えないか心配しながら
乗っているよりずっと確実。

……ちなみにこの“サンタポッリナーレ・イン・クラッセ”という名前に苦労した。
最初に“サンタッポリナーレ”と覚えてしまったので……今に至るまで修正出来ていない。
まあどっちを言おうが通じないことはないと思うんだけど。外国語ムズカシイネ。



ところで、イタリアのバス停はこんな感じ。




Bus stop.convenient.


電光掲示板で、自分の行きたい方向のバスの時刻がすぐわかる。
これはわかりやすくて良かったですねえ。






21.事件発生。

2011-02-08 | イタリア/Italy:2010
さて、ホテルを出たはいいのだが……。

聖マルコ広場から鉄道駅まで、ヴァポレットでけっこうかかるんですよ。
コース的にはなるべく早いのを選んだつもりだったけど、駅に着いたのは11:10頃。
11:27の電車に乗りたかったので、けっこう焦ります。




Station of Santa Lucia in Venice.

サンタ・ルチア駅。



チケット売り場では、前に並んだ旅行者が、あーだこーだと窓口の人を独占し、
長々と話しているのでハラハラすることこの上なし。

でもまあ、電車の切符は無事ゲット。
プラットフォームまで走って行き(スーツケースと共に……←学習機能がない)、
この電車じゃないっつって別なプラットフォームへ走り。
ギリギリのタイミングで席に落ちついた。
ヨーロッパの電車はけっこう車高が高いので、スーツケースを引っ張り上げるのが大変だが、
こういう時助けてくれる人は多い。この時は入口付近にいたアジア系の人が手伝ってくれた。












To Ravenna.


電車は定時にヴェネツィアを発車した。一昔前であれば、イタリアと言えば“アバウトの権化”
というイメージがあったけれど、EUに加盟してやっぱりなんぼか変わったのかな。
初めてイタリアに来た時はまだ通貨はリラで物価もだいぶ安かったのに、今や日本とほぼ同じ。
ヴェネツィアなんかはむしろ日本より高いかもしれない。

値段も上がり、アバウトさも消え。
そういう変化は一応いいことなんだろうけど、面白味という意味では薄れますなあ。
だからといってアバウトさを心置きなく発揮され、電車が2時間とか遅れても困るわけだが。


ヴェネツィアを発って、ボローニャで乗り換え、目的地は古都ラヴェンナ。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



そして事件はわたしの元に、足音を忍ばせつつ近付いてきていたのだった……。

それは女性車掌の姿をとって表れた。
ボローニャで乗り換えた後、ラヴェンナまで1時間、わたしはうとうとしていた。
ふと気付くと車掌さんがいて、切符を見せるように言っている。

はいはい、切符ですね。はいはい、これですよ。
しかしそれを受け取った車掌は、厳しい顔をしてこちらをじっと見つめる。
そして何事かを言う。

はい?

聞き取れなかった。寝ぼけ眼で訊き返す。

はい?金を払え?……どうして?……日付の印字?なにそれ?




――彼女が説明してくれるところによると。

イタリアの鉄道は改札口がない代わりにプラットフォームに印字機械が置いてあり、
そこで切符に日付を印字してから乗らなければならないそうだ。

……へー。で?ってことはつまり、何?罰金を払えってこと?

そう、罰金を払えということなんだそうです。44ユーロ≒5280円。
ほ~~~~~~。罰金ねえ。ふーん、罰金ですか。釈然としないような、
馬鹿馬鹿しいような、ちょっと笑えるような、少し悲しいような、複雑な気持ち。


まあ払ってきました。いろんな細かい要因が重ならなければ免れたかなーとは思うものの、
(EX.居眠りをしていなければ、真面目そうな女性車掌じゃなかったら、
こっちのテンションがアクティブだったら、前の電車の車掌さんが教えてくれていれば……etc.)
実際ガイドブック見ても「日付の印字を忘れると罰金なので注意!」とちゃんと書いてある。

ただ、日付印字が必要じゃない国もヨーロッパにはそこそこあったような。
今ひとつ覚えていないのだが。イギリスも車内の車掌改札のみじゃなかったっけ?
もちろん鉄道事情はお国柄で違うんだから、悪いのはワタシです。
ガイドブックは事前にちゃんと読めという教訓代。





Validation machine.Don't forget to valid on ticket!


こういうのが階段のところとかホームにちらほらあって、客は自分で打刻する。
でも指定券は打刻しなくていいらしく、最初の電車で特に何も言われなかったのはそのせいらしい。
例えて言えば、福島から石巻に新幹線+仙石線で移動する際、
福島から仙台間は指定券があったから打刻してなくても何も言われなかったが、
仙台から石巻の間で罰金を払わなければならなくなった、という状況。
もちろん電車代より罰金の方が高いです……


今回の旅行ではこれが最大の事件です。多分。
でも危機感でいえば、ヴェネツィア到着直後の方が動揺したかな。
……あとこっそり小さな声で告白すれば、ヴェネツィアでヴァポレット、少々無賃乗車している……
そのバチが当たったのかもしれない。



14:30、ラヴェンナ到着。



20.聖マルコ寺院。

2011-02-05 | イタリア/Italy:2010
11月15日、土曜日。今日はヴェネツィアを離れます。

だがしかし。みなさんお気づきでしょうか。
わたしはまだ聖マルコ寺院には行ってないんですねー。ヴェネツィアに来て、
あれだけ散々聖マルコ広場に入り浸りながら御本尊を拝んでいない。
それは義理が悪いので、やはり行かなければ!!

でも聖マルコ寺院の営業?時間は9:45から。
11:30の電車に乗りたいのに、時間は大丈夫だろうか。
……ここが今回最大の事件の遠因だったかもしれないなあ。今となってみればだけど。


8:20に起きて、30分で身支度と荷造りが完了する自分ってけっこうスゴイと思う。
ホテルで朝食を食べた後(今度こそ最後!)聖マルコ寺院待ちで朝のお散歩。

















Near the hotel.


まだしつこくこの辺を撮っている。












Realto bridge.



こっちはリアルト橋近辺。やっぱり霧がなー……。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


そしてようやく開いた聖マルコ寺院。
あれ?内部の写真が1枚もないぞ。あ、そうだ、撮影禁止だったんだ。

記憶にあるより内部は暗かった。ここが静かで、心落ち着いて見られるのなら
その黄金のビザンティン美術も感動的なものがあったかもしれないが、
芋を洗うような混雑……。芋を洗いながら感動出来るものでしょうか。いや、ない。




Outside of Basilica di San Marco.




これは建物の外側の半アーチの装飾。





Lovely lion.



寺院を正面から見て左手奥にある、ユーモラス……というより情けない顔のライオン。
その小物っぽさがお気に入り。

あ、そういえば、この時撮ったわけではないけど、




Handsome lion.


ドゥカーレ宮入口の、こっちのライオンはそのイケメンぶりがお気に入り。
っていうか、これはほとんど人面ライオン。人間面ですよね。






The big monster.


聖マルコ小広場に悠々と姿を現す、超巨大豪華客船。
誰かが「なんだ、あのモンスターは」と言うのが聞こえる。言い得て妙。
ここまで巨大だと生物を感じる。クジラっぽい。いや、むしろ恐竜っぽい。



ところで、聖マルコ広場の詳しくてきれいな写真があったので余所様のブログを引用します。
特にモザイクのアップが見どころ。

にーはお上海さん


こないだテレビでやっていたが、モザイクの小片はテッセラというらしい。
金箔をガラスではさんでいるので劣化は少ないそうだ。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






Receptionist of hotel Campiello.She was kind to me.



何かと気にかけてくれたカンピエッロのフロントのおねーさん。
10:20、ホテル発。






19.コンキリア。

2011-02-02 | イタリア/Italy:2010
ヴェネツィア最後の夜に至ってようやく……初めてまともなレストランで食事。





Restaurant Conquilia.


2軒並んでいるうちの右側の方。
経営者が同じなのか?と思うくらい2軒の雰囲気は似通っている。
ここは、最初ホテルへ行く途中で迷子になっている時も含めて、何度も何度も通った場所。
中心部からは若干離れているけど、その分静かなので一回はここで食べようと思っていた。

最初は左側のレストランに入ろうと思っていたのだが(左側には安直なツーリストメニューがある)
一応右側のレストランのメニューもチェックしていた所、「入る?」と声をかけて来た
カメリエーレ……給仕さんですな。が、ちょっと好みだったので急遽変更。

店名はCONQUILIA(コンキリア)というらしい。
英語で言えばshell、つまり貝殻のこと。(と、例のカメリエーレに教えてもらった。)
ということは魚介類が売りなのかもしれないと思いつつ、安直なチキンのセットメニューを頼む。

















これで食べ物が14ユーロ≒1680円、飲み物が若干高めで6ユーロ≒720円。
何を飲んでいるかというと、ノンアルコールのカクテルで、
シャーリー・テンプル(ジンジャーエールにグレナデン・シロップを入れたもの)。
どんな味かというと……甘めのジンジャーエールです。

もうちょっと肉にボリュームというか、料理感が欲しかった気はするが、
味は普通に美味しかった。パスタはちっちゃいアサリのトマトソース。
チキンミラノ風は、胸肉だろうな、あっさりした味。付け合わせのポテトもガーリックが効いている。
プリンが美味しー。






Inside.


雰囲気が良かったのでゆったりとした気分で楽しめた。
大御馳走が食べたい時には少し物足りないかもしれないが、
今度ヴェネツィアに来ることがあったらまた来よう。


1時間くらいで食事を終え、散歩をしながらホテルへ帰る。
……しかしこの後に及んでもまだホテルへの道を間違えているワタシ。
いや、最短コースの道なら普通に帰れたと思うけど、別な道を通ってみようとして
初めての道に足を踏み入れたところ、予想とは90度くらい離れた別な広場に出た。
わずかな角度の読み違いが命取り。


ホテルに帰って20時に就寝。風邪が……。






ここで突然ですが、内心若干気に入っている“イヤゲモノ”(もらったらイヤなお土産品)の写真。
レストランで良い気分で食事した後だというのに、その雰囲気ぶち壊しですね。











.......Pardon.


男性バージョンの画像のムダなクリアさが爽やかささえ感じさせる……か?
でもさあ、この男性バージョンって誰が使うの?やはり男性が使うのが基本だろうか。
女性がこれを身につけていたらこわいよねえ。思わず目をそらしますな。



18.サンロッコ同信会。

2011-01-30 | イタリア/Italy:2010
さて、ヴェネツィアの最後を飾るのは――サンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会。
ここも長い間の宿題だった。ティツィアーノの名作「聖母被昇天」がある場所。

ホテルを15:30頃出て、ヴァポレットに乗って行く。
中心部からは少し離れたところ。本当はこういう奥の方をもっともっと歩きまわって
みるつもりだったのに、全然だったなあ。
まあ腰を痛めたのが大きい。でもそうでなくとも無理だったかな。
来る前は「迷いこむのを楽しむ」気満々だったんだけど、正味3日間ではなかなか出来ないもんです。
1ヶ月くらい滞在して初めて、そういう贅沢な時間の使い方をする気になるのかもしれない。


フラーリ教会より先にスクオーラ・グランデ・ディ・サンロッコ(サンロッコ大同信会)へ。
今となってはむしろこっちの方が印象深い。





Scuola Grande di San Rocco.Inside was gorgeous.




写真撮影禁止。内部をお見せ出来ないのが本当に残念。
スクオーラ・ダルマータでもその内部装飾に「がんばってはるなあ」という感想を持ったが、
あっちはまだまだ小さいというか、上には上がいるというか……
ここはすごいよ。
体育館ですか?といいたいような広さと高さのホール、そしてそこの壁をぐるりと取り囲む
ティントレットの大画面の連作。ほわー、とよくわからない感嘆詞を発声しながらあたりを見回す。
ようやるねえ。ここまでよく金かけるねえ。

……と思ったら、2階はもっともっとすごかった。
階段を上って上に上がった途端、唸る。下がほわーなら、上はふひゃーですよ。
(その基準がよくわからないが。)
床も壁も天井も。これでもか、という装飾の嵐。余白を美とする国から来た人にとっては、
眩暈がするほど濃密な装飾の世界。

天井は金と絵画。これも画家はティントレットらしい。
壁も大絵画と木製装飾。この木製装飾の一部に贋物の本棚が彫ってあるのが気に入った。
床はカラフルな色遣いの大理石モザイク。色彩の洪水。

わたしが行った夕方は、もう内部は夜でね。
おそらく完全に明るい処で見たら、煩いと感じるであろう隙間のない装飾も、
暗めのスタンドの光で見ると印象が柔らかく、豪華さのいい部分だけが感じられる。


これはねー、ほんとにご覧に入れたいです。
ヨーロッパと日本の、美意識の在り処のあまりの違いに……なんというか、呆れる。
どの道を通って、我々はお互いにこれほど遠い処へ辿りついたのか。


豪華さのわりに居心地のいい気がするのは、やはりスクオーラであるせいな気がする。
スクオーラは、やっぱりきっと人間が集うための場所なんだよ。


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そしてすぐそばにあるフラーリ教会。





Santa Maria Groriosa di Frari.



ここも写真がない。……うーん、内部は忘れてしまった。
でもメインであるティツィアーノの「聖母被昇天」はきれいでした。
……きれいだったが、わたしはあまり群像画には感動しない傾向があるので……
期待していたわりにはそれほど印象に残っていない。

ただ、前述したカノーヴァの自作記念碑?は良かったです。
静謐で。哀しげで。




その後、こんなところへ。





The exhibition of Leonard da Vinci.


サンロッコ大同信会のすぐ前の小さい建物で、レオナルド・ダ・ヴィンチの
小さいエキシビをやっていた。気になっていたのでフラーリの後に、来た道を戻って行ってみる。

もちろんダ・ヴィンチの肉筆画とかのエキシビならそもそも小さくやれるはずもないのだが、
これは彼のアイディアを基に模型を実際に作ってみて、それを展示しているというエキシビ。
時々あります、この類のものは。
わたしははるか昔に、フランスのクロ・リュセ(←ダ・ヴィンチが晩年を過ごした館)で
この類を見たことがあり、その時はえらく面白かった。
模型の出来も良かったんだろうな。
「ダ・ヴィンチは歯車を完全に理解し、それを活用したのだ!」と
見切ったような気持ちになって高揚した。


今回のコレは、その時ほどは面白くはなかったが、まあまあ。
しかし何しろ人がいない!!あと1時間もしないで閉館ということもあるせいか、
私の他には1人しか見学者がおらず、しーんとしたなかで見て回るのは、
……肝試しですか?的なコワさ。だって展示品はこんなんですから。





A diving suit.










The costumes for prince's wedding.


上が潜水服で、下が王子様(厳密には王子じゃないが)の婚礼衣装。
まあ別にいいんだけど、出来ればもう少し人の気配があるところで見たい。


 


Bycycle.





Flying machine.





Model of the ideal city.




その他にも戦車やら六角形の鏡の小部屋やら簡易橋やら……。
中には、なんでこんなものを?と首を傾げるアイディアも混ざっているのだが、
もうほんと、ヤツは何でもやる奴でしたよ。
惜しむらくは根気がなかったこと。アイディアは天才の名にふさわしく湯水のごとくに
湧き出ていたが、そのアイディアのうち最後まで全う出来たのはあまりにも少ない。
「モナリザ」さえ未完成作だという意見もあるしねえ。
「最後の晩餐」だってテンペラ画の技法で挑んだはいいけど、あれほどあっという間に劣化しては。
 
ま、完璧な天才などいないってことでしょうな。というより、アイディアに特化したからこそ
今に至るまで天才と呼ばれているのかもしれない。



18:00、閉館時間まではあと30分くらいあるが、どう見ても客はわたし一人で
スタッフの人もみな帰り支度なので慌てて帰る。一通り見終わったからね。

外は夜。昨日のオペラのチケット売りが、暗い中に立ってまだ営業中。
男の人だったけど、やっぱりコスプレをしているのでとても寒そう。
帰り途、ジェラート屋があり「マロングラッセ味」というのにとても惹かれたのだが、
いかんせん寒い。食べずに帰る。





Rental costume shop? 


寒い夜の中の明るい光は、それだけで一つの幸いですよね。
マッチ売りの少女の気持ちがよくわかる……。





17.赤い屋根。

2011-01-27 | イタリア/Italy:2010
ヴェネツィア最終日。あ、丸々滞在するという意味で最終日。実際にこの街を離れるのは明日。
今日は一日、本島内をぐるぐる。

今回の旅行では中心部をほとんど見ずに周辺部の観光から始めているので、
3日目にしてようやく聖マルコ広場付近を観光します。
しかし最初に行くのは聖マルコ広場から船で、対岸のサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。





The church of San Giorgio maggiore.


ゴンドラの向こうの教会がサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。






Facade.


ここも今まで対岸から外観を見るだけで中に入ったことはなかったんだけど。
中へ入ってみれば月並みな印象。やはり多少教会建築に飽きている……
ものの15分位で見物終了。





From San Giorgio Maggiore.


サン・ジョルジョ・マッジョーレ島から見た聖マルコ広場。






Philosophic bird.


海を見つめる鳥っこが、なんかいじらしい……




そして聖マルコ広場へ戻り。初めて鐘楼に登ります。







The bell tower.People can use elevator.


これが階段だったら登る根性と体力はない。が、金さえ出せばちゃんとエレベーターに
乗せてくれるのでわたしでも大丈夫。15分ほど並べば、素晴らしい眺望が楽しめます。












左のピンクっぽい建物がドゥカーレ宮。









白い教会の向かいがホテル・パガネッリだった。





聖マルコ寺院の頭。



ま、ここまで写真を並べなくてもいい。でもせっかく8ユーロ≒960円も出して
エレベーターに乗るので元を取る意味で(?)。
ちなみに上は狭くて混んでいるので、旅情を感じるとかいう部分は……ない。


その後、ドゥカーレ宮を見るわけだが……
この辺すごく適当。見るのに気合いが入っていない。







Pallazo Ducale.



実は内部撮影禁止でした。でも周りの人がバシャバシャ撮っているので気づかず撮っている。


ドゥカーレ宮をあっさり流し、一旦ホテルに帰る。実はまだ腰痛がツライのです。
それに旅行前から少し風邪気味で、喉が痛かったりもするんだよね。
やっぱり旅行中の体調って大事ですよ。

お昼すぎから1時間ちょっとホテルで休み。今日の昼食は巨大クッキー。
CDくらいの大きさがあり、中心部はチョコクリームが溜まっている。
美味しいってもんでもないけど。食欲がない時に、あんまりパン系統は食べたくないんだよね。
巨大クッキー1個で2.5ユーロ≒300円。



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ホテルで1時間ほど休み、また聖マルコ広場へ出かけ、コッレール美術館へ。

……ここもものすごく適当。目玉はカルパッチオの「二人の娼婦」だったはずなのに、
それも見ていないほどの体たらく。疲れてたんだろうか。
まあ美術館としてはかなり小粒であることはたしかだが。
内部撮影禁止だったので、今となっては何を見たのかすら覚えてない……


その後、家族へお土産を買って一旦ホテルに荷物を置きに戻る。
中心部にホテルを取ると、こういう時にはすごく楽。
それにしてもお土産を買い終わると肩の荷が下りますわー。
明日から移動の日々なのに、ここで買い揃えてどないすんねん、という部分もありますが。
でもお土産は買える時に買っとかないと、ほんと、ナイところには何にもナイ。






Venice is famous for carnival masks.


仮面は買ってないけど仮面屋さんの店先。
ヴェネツィアではカーニバルを盛大にやるので、実際に使う仮面もお土産用の仮面も
街中のあちこちで売られている。

こういう正統派のコスプレに若干の憧れは抱きつつも……
実際に参加するとしたら貸衣装代が相当かかるんでしょうな。