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Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

12.小泉八雲旧居。

2018-07-18 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018



6月6日。4日目。


ちょっと早起きをして、今日はようやく!松江城に行きます。
前に来た時も松江市中心部には行ってないんだ。
松江城は一度国宝になったのにのちに取り消されて、この度また国宝に復帰したそうだから、
松江市民は嬉しいと思うよ。







石垣がどーんと。













ボルダリングの人なら登れないだろうか。
でも頑張って登っている間も弓に狙われ、鉄砲に狙われ、熱い油や糞尿をかけられるのでは……
ちょっと無理。







復元資料を探しているんですってよ。500万円に惹かれてじっと見たけど、
……わたしの手元には復元資料は全くない。
仕方がない、他の人に任せよう。



敷地内にある興雲閣。







きちんと作られた洋風建築。







松江城です。登ったよー、上まで。階段大変。







そんなに見かけない気がするんだけど、この材の使い方が面白かった。
合理的。相当安上がりに太い柱を使えるわけじゃない?












でもまあわたしもそんなに城マニアではないので、登って降りてあっさり終了。

その後ちょっとだけ松江歴史館にも入って無料部分だけ見た。
無料部分にも甲冑の(簡単な)復元とか、工芸砂糖菓子作品とか、
松江で将棋の名人戦をやった時の何とか(名前はついてるんだろうが知らない(^^;))
とかあってちょっと面白かった。











だが有料部分は割愛。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




塩見縄手は昔、武家屋敷が集まっていた町。







その一角に小泉八雲記念館と小泉八雲旧居がある。
小泉八雲は、今回鳥取・島根に来るのを決める前、1年くらい前からちょこちょこ読んでいた。
あんまり出版点数がないので(「怪談」は山ほどバージョンがあるんだけどね)
10冊内外くらい。「小泉八雲作品集」という全集みたいなものでもわずか全3巻。

小泉八雲の文章がきれいなんだよね。憧れる。
まあそもそも本人は英語で書いたんだし、これは訳者が偉かったんだと思うが。
優しくて寂しくて、端正。

そしてまた、本人が何しろ日本に惚れ込んでいるわけだから、
日本人として、内容が読んでてキモチイイんですよ(^^;)。
大絶賛。もしかして褒め殺しか?と思うくらい。
そこまで褒められるほどの国だったかね、日本は……と段々卑下したい気分になってくるほど。


記念館は八雲の人生とアイルランド文学についての展示だった。
わたしは文学畑の人ではないのでよく知らないが、アイルランド文学って、
文学中の文学というイメージがある。
土着的、詩的、幻想性の強い。強い風の中の荒涼たる島の文学。

そうなると、日本のそれこそ怪談なんかは、まさにこれ!という大好物だったんだろうと思うよ。
日本の怪談にも滑稽なものとかは沢山あると思うのに、そういう類はほとんど採ってない。
美しく怖い話。あるいは怖くて悲しい話。
世界放浪の後、日本に来て、それも松江に来て、セツさんと出会ったことは
ハーンにとって幸福なことだったと思う。


旧居が印象深かった。
























庭もいい。そこまで立派なお屋敷ではないが、ここなら寛いで暮らせただろう。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ちょっと時間があったので月照寺というところにも行きました。
レイクライン(観光循環バス)のルート上にあって、わりあいに行きやすいところ。
ここには、







化けガメがいる。

「無茶なもん建てたな」と見えるが、松平不昧公が大真面目にお父さんの長寿を願って建てたらしいよ。
そしてどう見ても亀にしか見えないが、龍らしい。これ龍ですか。納得できないですが。







ここは歴代藩主の菩提寺。






















やっぱり庭ですね。



12:20、月照寺発。







11.ちょこっとだけ町歩き。

2018-07-15 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
松江駅に戻って来て、観光案内所をあさったらけっこういいパンフレットが複数枚あって
その後役立ちました。
一番役立ったのが、「縁結びどこでもバスマップ」。








だから、どこにでも「縁結び」と付けるのは止せと。
でもこれはほんとに優れモノで。駅前を拠点にして動く人には本当に参考になる。
このバスマップがゆえに、駅前のホテルをとって良かったと思ったくらい。
ネットでも一応情報は拾えるとはいえ、何か所分ものデータを呼び出してちょこちょこ確認するんなら、
紙の媒体の方が絶対に強い。
こういうの、どこの観光地でも作るといいよね。

観光案内所の窓口の人に、飲食店街の場所を聞いた。
駅から見える東横インの向こう側と、橋の向こうの茶屋町近辺に食べ物屋さんが多いらしい。
あら。じゃあ夜ご飯がてら茶屋町近くのカラコロ工房まで行ってみようかしら。
松江城は明日行く予定だけど、カラコロ工房は今日見ておいても(動線的に)いい。

ついでに「松江のB級グルメ、あんまり高くないような名物ってありますか?」と訊いてみた。
ネットで調べても、これっていうものが出てこなかったんだもの。
そしたらそれまでテキパキと応対してくれた窓口の人、
まさかの「えー……松江はですね……」と口ごもり。

どうも、これぞ!というB級グルメはないようだよ。
やっぱり海鮮全般推しなので、居酒屋に行って海鮮メニューを頼むというのが王道らしい。
しかし居酒屋ってのもねー……。酒飲めないしさあ。

「あとは松江おでんとか」
ようやく、何とか出て来た固有名詞(?)に反応する。あ、あったね、松江おでん。
ネットで見た時もおでんなら食べてもいいかなと思ったんだ。いいんじゃない。おでん。

しかし、B級グルメがもてはやされる現代において、それにのらないのは勿体ないと思われるので、
松江の市役所とかNPOとかは、心してB級グルメの開発を急いだ方がいい。



ちなみに仙台といえば牛タンですが、地元民は実はほとんど牛タンを食べません。
基本的にご家庭の味じゃないしね。家で焼肉する時に牛タンという選択肢はありだけど、
定番でもないんじゃないかなあ。牛タンは店で食べるものです。

自分ベースでいうと、店に行くのは2、3年か4、5年に一度……多分4、5年の方か。
食べれば美味しいけど、無性に食べたくなるってもんでもないんだよね。
誰か他所から来た人がいる時につきあいで食べる、というのがほとんどではないだろうか。

店は、間違いのないところだと「利久」ですかね。チェーン店であちこちにあるし。
ただ牛タンの厚さが売りの店なので、厚い肉が苦手な人はやめておいた方がいいかも。

それに対して“ずんだ”は身近です。時々食べたくなる。
昨今商品開発が進んで、いろんなずんだ商品があるもんね。楽しいです。
有名なところではマツコが絶賛したらしい、ずんだシェイク?

ケンミンショーで地元の人が愛するB級グルメとして放送された「麻婆焼きそば」も、
放送された当時は誰一人その存在を知らなかった。ナニソレ?ってみんなで言ってた。
それがコンビニで期間限定で発売するようになり、ケンミンショーで知ったからわたしも
数軒の店で食べてみて、うん、けっこう美味しいもんですよ。
ただ“瓢箪から駒”的な、嘘っぽい名物ではある。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



15:00に一旦ホテルに帰って、ごろごろしながら持ち帰ったパンフレットを検討。
17:00にホテルを出る。市内循環バスのレイクラインに乗って、カラコロ工房へ。







ここはねえ、正直行かなくてもいいところだった。

うん、まあ、建物を活かすためにがんばってるのはひしひしと伝わり、
アート作品を置いたり、縁結びのピンクのポストを置いたり、何軒も雑貨店が入居してたりも
するんだけど。もっと若い子だともう少し楽しいんだろうか。
元々銀行だった建物なので、地下の金庫室を見学出来るのも多少の見どころか。

あ、でもここで、しばらく前にやった映画のポスターの
「DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団」が飾ってあって、
フロッグマンの直筆メッセージが読めたのがけっこう収穫だった。





あんなC級映画、きっと日本中でわたししか見に行きませんよ。(嘘。他に7人は観客がいた。)

「鷹の爪団」というのは何かというとですね。
……あかん、フクザツすぎて説明がめんどくさい。

とにかく「秘密結社鷹の爪」の作者のフロッグマンは島根県の観光親善大使で、
「鷹の爪団」のメインキャラクターである島根の吉田くんはあちこちでお土産物になったり、
ポスターになったりで勤勉に働いている。
興味のある方はぜひネットで検索を。……といっても、ちょっと検索してもあんまり全体像が
見えてこないんだよな。しかし世の中にひそかな愛好者がいる。


カラコロ工房を出て、茶屋町をずっと歩いてみる。
だがあまりピンと来る食べ物屋さんはなく。店自体もそれほど多くは。
おでんの店もいくつかあったんだけど、……わたしが入るにはあまりにも飲み屋的だった(^^;)。
あー、じゃあまたコンビニでおにぎりとかそこらへんかなあ。つまらんのう。

だがしかし。

ふと見ると、角に“ミートショップきたがき”という店がある。
この店名は見たことあるな。……あ!ネットで見た、コロッケで有名な店だ!
わーい、ここでコロッケを買って夕食にしよう!

結局コロッケと、どうにも諦めきれなかったメンチカツを買って帰りました。
やっぱり「松江できたがきのコロッケを食べた!」というのはちょっと嬉しい。


18:30、ホテル帰着。
コロッケとメンチカツと、セブンイレブンの塩おにぎりと野菜スティックで夕食。
オナカいっぱい。







10.由志園。

2018-07-12 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
松江に戻ろうとしたんだけれども。


由志園のバス停に停まり、そのまま発車すれば多分最初の予定通り由志園には行かなかったのだが、
1、2分くらい、バスが停まってたんだよね。時間調整かなんかで。
窓の外を見る。由志園の入口が目に入る。人が2人ばかり入って行くのが見える。
――何か心にひらめくものがあって「やっぱ降ります」と言ってバスを降りました。


そしたらここが、とてもいいところだった。












なぜかトイレから始まるのだが。
これがピカピカですごい。トイレット・カルチャー・オブ・ジャパンだよ。


入口で団体さんとかち合ったので、うへえ~来たのが間違いだったか~と首をすくめたが、
団体さんは入口すぐのところにある食べ物屋さんで食事をする目的で来たようだった。
多分嵐のように来て、嵐のように去って行ったんだな。中であんまり会わなかったし。























これは写真を並べてしまいます。















牡丹の季節は過ぎてるけど、ここに来た人には意地でも牡丹を見せようという心意気らしく、
巨大な冷蔵室を作って牡丹をもたせてるの。
正直、さすがに少々貧相なことになっているけど、遠目にはなかなかきれいでしょう?

ちょっと雨模様。それがまた良かった。
ちなみに「雨模様」とは本来、今にも雨が降り出しそうな様子(=まだ降ってない)の意味だそうで、
「ちょっと降ってる」という意味で今まで使ってきたわたしは誤用してました。
まあ今は新しい意味として認められつつあるという段階だそうだ。




























入口から出口まで一度通って、さらに入口に戻ってもう一度見た。
池泉回遊式庭園。しかし入口→出口→入口→出口の2往復だとけっこうな距離でね……
すっかり疲れました。なので、








高級そうな喫茶室を独り占めして、









これ、なんだと思う?なんと高麗人参ソフト。
ここは牡丹と高麗人参を売って経営しているらしい。
まったく漢方くさくはなく、美味しかった。450円。窓からこんな景色も見られるし。








後日登場する八雲コミュニティバスの運転手さんもここはお薦めでした。
入場料800円というそれなりの設定だけれども高いとは感じない。
しかも「縁結びパーフェクトチケット」の恩恵を受けて150円引きだしね。


由志園。1時間半いてちょうど。
訪問して良かったです。
1時間だと短いし、2時間だとちょっと時間を持て余すかも。

14:16、由志園発。

9.境港市へ。

2018-07-11 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
6月5日、3日目です。


今回のホテルはアルファワンというチェーン店だったが、だいぶ狭いね。
日本のビジネスホテルなんてみんな狭いんだから、あんまり気にしたことはないんだけれども、
ここの狭さはツラかった。スーツケースが置けないんだよなあ……
入口のドアの前にギリギリ縦にして広げるしかなくて。
まあ滅多に出入りしないけど、朝食を食べに行く時なんか、かろうじて出られるくらいの
ドアの隙間しか開けられない。足が短いからスーツケースの長径をまたぐのがまた大変で……

ここに4泊ですよ。しかもその後の出雲1泊も同じアルファワンにしてしまった。
ちなみに全く同じ間取りでした。ちょっと懲りた。
今後、スーツケースの時の旅行はこのチェーン店はやめとこう。



さて、今日は境港です。



朝食付きだったのでホテルでゆっくり朝食を取って、動き出したのは9:15。
前日に調べてあった9:25の境港市行きのバスに乗る。

境港市は鳥取県ではあるけれども、西の端っこなので松江からだと25キロくらい。
バスで約40分。ほぼ直行のバスもあり、境港だけを目的とするならわりと行きやすいところだが、
1日に8、9本の往復で、ここが微妙な所。

というのは、松江と境港の間には大根島という島があって、大きな日本庭園があるらしいのね。
由志園という名前で牡丹で有名らしい。牡丹の季節は過ぎているけど、ここにも行こうかと思っていた。

だがバスの時刻表が絶妙にイマイチなのです。

前日は砂丘へ行くので早起きをしているし、松江に着いたのも22時なんだから、
今日はそんなにがんばって早起きをしたくなかった。
そうすると9:25松江駅発で10:06境港駅着のバス。
そこから3時間くらい境港をぶらぶらして、帰ってくるバスは13:25境港駅発がいいだろう。
……が、このバスだけなぜか由志園を通らないの。

他は全部由志園経由なんだけどね。これだけレインボープラザ経由なんだよね。
なんだよレインボープラザって。
このやりくりを考えているうちに段々めんどくさくなってくる。
日に9本だから、由志園から松江に帰ってくるバスもそう何本も選択肢がないんです。
別な日に出直す?出直すにしては松江駅から由志園も30分かかるしなあ。なんか時間の無駄。
出直すとすると、明日があそこで明後日があそこで、これをこっちに持ってきて……
スケジュールの組みなおし。
あー、もうめんどくさい。

いいや、今日はもう境港だけで。早めに松江へ戻って来て、ホテルでちょっと休んでから
街をぶらぶらしよう。そんな気分。決定。



境港へ着きました。








さっそくドーンと来ます。



























水木しげるロードを歩く。笑えるくらい水木しげる一色。

この日はあまり観光客はいなかった。大々的な道路工事もしていたし、
正直にいえば若干わびしさも漂っていたと思う。
でも、なんか雰囲気が良かったなあ。

水木一色ということはつまりは商売ですよ。
嫌な言い方をすれば、地方都市が、手持ちの数少ないカードである水木しげるに
必死にしがみついている図であることも一面の事実だと思う。
でもなんとなく、それだけではない温かみも感じた。
ずらりと並ぶ鬼太郎関係のお土産屋さんも、郵便局の看板の字体も、
床屋さんのガラスにまで鬼太郎が書いてあるのも、笑えるといえば笑えるんだけど、
――おそらくその根底には、水木しげるへの敬慕があるのではないか。

水木しげるは、本人は東京在住だったにせよ、故郷には相当尽力した人だろうと思うよ。
例えば、







妖怪神社。水木しげるが創ったらしい。











こんなのがロード沿いに何十体も。お金を出したのは個人や企業のようだが、
水木プロがあんまり高い使用料を取ったら、おそらくこんなに並ばない。
何かの記念式典とかには高齢になっても参加していたらしいし、
この道沿いの皆さんは、親戚のおじさんに対するような親しみを
水木しげるに対して持っているんじゃないだろうか。

商売だけれども、決して商売だけではなく。









ご夫婦像。ほっこりする造型です。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



水木しげるロードのメインといえば、やはり水木しげる記念館ですな。








……手前の不気味な物体は何かというと、記念館の隣で売っていた目玉おやじの和菓子。
かじってあるのは、売ってる人が「半分かじると不気味さ倍増でいいですよ」というから。

なんかこのホームページもアヤシイから、ぜひ読んでみて欲しい。
だんだん下へ行くにしたがって可笑しくなっていく。
最後まで読むと、少なくとも2回や3回や4回や5回は笑えます。
わたしも見知らぬ人にシャッターを頼んで、片目おやじで写真を撮ったさ(^O^)。


記念館は思ったより広い。
























写真はだいぶ撮ったが、説明パネルを撮ったものが多かったのでここには載せない。



ところでね。わたしは実は、全然鬼太郎とか好きじゃないの。
だってコワイじゃないですか。絵も不気味。子供のころはほんとに怖かったもの。
だからなつかしさというのもほぼ無し。

じゃあなんで境港まで来たのかというと、

鳥取県制覇の為に来て、鳥取市一日じゃ義理が悪いかということと、
カニが美味しいらしいということと、
「ゲゲゲの女房」の面白さに敬意を表して。

しかしそれぞれ消極的な理由なので、来る理由を寄せ集めて何とか来た感じ。
なので、水木しげる記念館まで来たら義理を果たした気分になった。
もっと先まで歩けば海産物センターなどというものもあるようだけど、
何しろカニの季節は冬だからね。あんまり惹かれるものがない。
あっさりと、戻りましょう。

11:30だったので、せっかくなのでカニの食べ物屋さんないかな?と思ってその辺を探す。
海鮮丼はわりとあるんだが……カニを押し出してるところがないね。
見つけた中では、カニ天丼が一番食べてもいいかなという気分になった物だけど、
そこまでドカンとしたものでもなくていいんだよね。
カニの箱寿司4つくらい入ったのがあれば理想的なんだがなあ。
そんなもんめったにないし、無理だろ。

ちょっとお土産なんかも物色しつつ、最初にバスを降りた所まで戻りました。
もう松江に帰っちゃおう。お昼は松江で食べればいいわ。
――しかしきっと妖怪が「もっとここでお金を使ってけ~~~」と妖術を使ったんだろうね。
あるいは妖怪のカミサマが「境港のカニを食わせてやろう」と思ったか。

バス停のそばに回転ずしがあって、そこにまさにおあつらえ向き、
4種カニ盛セットがあった。







ピントがぼけてますけどね。何が何のカニかというのは書いていたけど忘れてしまった。
とりあえず境港で揚がったカニらしい。
まさにこういうのが食べたかったのだ!満足できるくらいは美味しかったです。
そして、その一皿で終わってもいいくらいのオナカだったのだが、ちょっと欲張って








こぶ鯛も食べてみる。
……新潟でのどぐろ・舟ベタ・柳カレイの回転ずしを食べた時にも思ったが、
わたしは白身魚の味がよくわからない人のようだ。あまり上等な舌ではない……
でも食べて良かった。2皿で720円でした。わりと高い。

回転すし屋を出たところにもブロンズ像が。




















それぞれ表情がいいですね。絶妙。


みんなが全力を挙げて、鬼太郎ごっこをやっているような町だった。
境港。末永い健闘を祈りたい。


12:30のバスに乗って松江へ戻る。
境港をあっさり見たので、この時間のバスに乗れました。


8.浦富海岸。

2018-07-08 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
出発前、砂丘のあとにどこに行こうかというのは散々考えて、でもなかなか決められなかったの。
だが、出発2日前にガイドブックを睨んでいたところ(言葉の綾ではなくほんとに睨んでいた)、
突然天啓が!

鳥取砂丘のお隣の、浦富(うらどめ)海岸なんていいんじゃない?景色のいいところらしい。
なんで今頃気づくのかと言えば、風光明媚なところって、
なかなか公共交通機関では行きにくいところが多いでしょう。
なので旅行先として、常にあんまり視野に入ってない。今回気づいて重畳。


なぜならば、この浦富海岸がすごく良かったの!


遊覧船が出ている。大きい船だと1300円、小さい船だと2100円。
わたしは大きい船に乗りました。乗船時間40分。












港を出てからすぐ、「左手に鳥取砂丘が見えます」。
たしかに大きいけど、大きな砂浜とどう違うのかやはりわからない……


















頂上に一本末が生えている穴の開いたこの岩は、「千貫松島」というらしい。
昔、この地に行楽に来たお殿様がこの島を気に入り、
「お城の庭に運んで来た者に俸禄千貫をやる」と言ったそう。
誰にも出来なかったのでまだここにあるわけです。



















きれいです。

こちとら松島の本場のもんだけどね、こっちの方がはるかにきれいだなあ。
なんといっても海そのものがきれいです。
日本海側の海はきれいだなあ。


風良し。緑良し。海はきれい。全てがキラキラ。
すばらしいところでした。
写真では10%程度しか魅力が表現されていない。



遊覧船のチケット売り場にはけっこう充実したお土産どころが併設されていて、
イカスミカレーとかイカスミソフトとか、話のタネに食べてみたい!と思うものがあったが、
朝おにぎり1個食べて、そのあと10時半にどーん!と海鮮丼を食べて、
いくら今13:30だっていってもカレーが入る余地はないわけです。
イカスミソフトなら何とかいけたけど、実はさっきの砂丘会館で見た梨ソフトの方が気になっている。
梨ソフトにしましょう。帰り道だし。



13:30、浦富海岸発。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



砂丘会館にまた寄って、梨ソフトと砂丘たまごを買いました。
梨ソフト美味しかったですよ。今となっては具体的な味は覚えていないが。
砂丘たまごは良い折にオヤツか夕食にしようと思っていたのだが、いつのまにか失くなっていました。
どこで落としたんだろう。


当初はバスで回る予定だったから、浦富海岸の後は鳥取市内に戻って
鳥取城とか鳥取民芸館かなあと思ってたが、正直そんなに食指が動く観光地ではないのよね。
うーん……。じゃあとりあえずせっかくレンタカーがあるので、白兎海岸へ行ってみましょう。


あああっ!しまった!今気づいた!
せっかく車があるんだから、浦富海岸をもっと東の方まで行ってみれば良かったんだ!
別に遊覧船だけじゃなくても!遊歩道もあったそうだよ!
ああああ~~~~。失敗した~~~。砂浜に行けたかもしれない~~~~。

レンタカーを借りるという選択肢に、せめて前日の夜くらいに気づいていればねえ。
もっとちゃんと検討出来たのに。
倉吉まで行くとか。まあ倉吉は遠いから、ちょっと考えて止めたんだけども。
白兎海岸よりは浦富海岸東側の方が多分良かったよな~。残念。



でもまあ。













白兎海岸には命駅長もいたし(うさぎの駅長さん。寝てただけ)いいことにする。








ちょっと曲がっているが白兎神社。








ここが因幡の白うさぎの海岸。海にちょっとだけ入ってきました。







意外に砂浜じゃなくて砂利浜。砂利というほどは大きくないか。
しかし砂というほどは細かくなくて、歩くとイタイ。イタイので動けない。動けないけどアツイ。
どうせいっちゅうねん。
濡れた足から砂を落として靴を履くまでけっこう苦労しました。


白兎神社の道の駅の駐車場で少々お昼寝。


白兎海岸には2時間くらいいました。
16:00、白兎海岸発。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



その後はどこに行くか決められず、鳥取市内を車でうろうろ。

観音院へ行ったり(←しかし受付時間に気兼ねして入れず)
鳥取城址へ行ったり(←しかし駐車場がどこかわからなくて入れず)
ホルモンまつやの前まで行ったり(←鳥取B級グルメホルモン焼きそば。しかし店の佇まいの
あまりの地元感にオソレをなして入れず)

単にガソリンを消費しただけじゃないのかという。
いいんだ、初めてナビに従って走るの面白かったから。


17:40、レンタカーを返しました。
レンタカー屋さんのおにいちゃんが鳥取駅まで送ってくれた。
世間話をしながら行ったが、「今年は特に暑いけん」などの語尾の「けん」が新鮮。

鳥取駅構内にはあまり食べ物やさんがない。3軒くらい。そのうちの“KINSATTA”で夕食。
これはおそらく「よう来んさった」のきんさったでしょうね。









鳥取県産鶏とねばりっこのホワイトソースのパスタ。
「ねばりっこ」ってなんだと思います?
長芋だそうですよ。ホワイトソースと合わせるなんて意外。
美味しかったです。



その後ホテルにスーツケースを取りに行って、19:25鳥取駅前から松江への長距離バスに乗る。
なんと1人占めだよ(^^;)。



21:50、松江駅着。ホテルは駅から極近。
昨日ここにいて、一日でまた戻ってきた。

2日目終了。







7.と、その前に。

2018-07-05 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
砂の美術館に行く前に大事なミッションがありました。








ミッション:ラクダ!












砂丘と言えばラクダ。

ラクダに乗るのは1300円で、
「実際に乗っているのは3、4分ですが、いいですか?」と乗る前に訊かれるんだけど、
人生でラクダに乗ることはもう二度とないだろう。乗る乗る。

高い踏み台を使って立っているラクダにそのまま跨るので(足の短いわたしはそれでも苦労だけど)、
そんなに難しくないのよね。
すぐ担当の人が引き綱をひっぱって出発。
担当の人と世間話をしているうちに、あっという間にそこら辺を往復し戻って来てしまいました。
しまった!お喋りに気を取られて全然ラクダの乗り心地を味わってない!


ラクダにはヒトコブとフタコブがあるが、ここにいるのはフタコブで、主に寒冷地仕様だそうだ。
なので暑い鳥取砂丘はこの子たちにとっては苦手な環境(^^;)。
この子は女の子で穏やかな性格だそうです。

もう少し歩く距離を長くして欲しいとは当然思うんだけど、砂の上って(人間が)歩くの疲れるよね。
なので距離が400メートルとしても、10人で4キロ、20人で8キロ、
しかも暑かったり寒かったりの上傾斜もある、と思うと仕方ないかなあ。
距離は仕方ないので値段は1000円にして欲しいです。

ただ、専属カメラマンが写真を撮り、帰りにお店の窓口で
個々の写真を1000円で売りつけるという手法をまだやっているので、
それはイマドキもうやめた方がいいと思う。撮ったから買いなさいよ!と迫られるようでそもそもイヤ。
それに、今みんなデジタルでしょ。焼いた写真を買おうという気になれない。

わたしは初めて海外に行った香港で、同じ手法で7000円の絵皿を買わされた恨みがあるので、
そういう写真はほぼ買いません。当時は若かったので「要らん!」と言えなかったんだよ。
周りのおじさんおばさんもみな買ってたし。
しかし香港で使ってきた金額がたしか25000円位で、そのうちの7000円が売りつけられた
絵皿だったという恨みは深いぞ。



でもラクダは乗って良かったです(^o^)。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



さて、砂の美術館。







わりと最近(といっても10年くらい前)出来た施設らしく、
ここは行ってみたいと思っていたのよね。










北欧神話の主神、オーディンとフェンリル狼。













これのタイトルは「北欧神話より ニーベルングの伝説(1) アイスランド女王への謁見」。
「ニーベルングの指輪」はワーグナーのオペラだけど、ブリュンヒルドって、
アイスランド女王だったの!?
なんかイメージ違う。勇ましいイメージはありつつ、娘っこだと思っていた。
恋愛話の女主人公なら、もう少しカワイゲ(あるいは熱情)があっても良くないか。
これでは氷の女王ではないか。アイスランドだけに。あ、アイス食べたくなった。









「ニルスの不思議な旅」。若い同僚は知らなかった。
とはいえわたしも作者名は全然知らなかった。セルマ・ラーゲルレーヴ。
なんと女性初のノーベル賞受賞者だそうだよ。初耳。









ムンクと「叫び」。








全体を上から見るとこんな感じ。
これは絶対接着剤を使って作っていると思っていたんだけど、水と砂しか使ってないそうだ。
環境に優しい。


しかし実は、砂の美術館は期待したほどは面白くなかった。
多分前情報なしで突然見たらかなり迫力を感じたと思うんだけど、
先にインターネットで見ていると、正直ネットで見たのと同じなんだよね。
現地ならでは迫力とかはあんまり感じないの。
毎年国を変えて(今年は北欧)制作しているらしいけど。


この作品群自体を20人くらいのアーティストが集まってパートごとに作り上げるらしいんだが、
全体の統一感を重視してトーンを揃えているようで、個々の芸術作品としてはヨワい。
美術館というよりはアトラクションかなあ。
見て悪いことはないけど、そんなに期待はしない方がいい。



次は浦富海岸へ向かいます。






6.鳥取砂丘へ。

2018-07-02 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
6月4日。2日目です。
さあ今回のメインイベント、鳥取砂丘に行きますよ。

鳥取砂丘は鳥取市内からすぐだし、バスで行く予定でいたんだよね。
砂丘は暑いだろう。なのでなるべく朝早く行こう。ということで、
鳥取駅前を7:00に出るバスに乗ろうとして6:15に起きたわけだが、


夜中の3時にホテルの廊下で騒ぐな、外国人。


ちょっと眠くてね。7:00のバスに間に合わず、次の7:20のバスに乗ろうと思ったのよ。
ホテル隣のコンビニで朝食用におにぎりを買う。そこから駅に向かう時、看板に気づく。
“ホテルに泊まった人はレンタカー12時間2500円で利用可!”
あれ?このくらいの値段なら許容範囲じゃない?

急遽レンタカーを利用することにしました。
もうホテルはチェックアウトしていたんだけれども引き返し。
レンタカー屋さんが8:00からだから、徒歩10分のレンタカー屋さんまで歩いて行くことに。
それにしても時間が早いので、部屋の鍵を返してもらい30分ほどベッドの上でごろごろしました。


レンタカー屋さんはガソリンスタンドと併設で、多部未華子を普通の子にしたような
女の子がいて手続きをしてくれる。
2500円で借りようと思っていたのに、ついうっかりオプションの保険に入ってしまったので
プラス1080円になる。この保険はたった5万円分なので、あとで考えたら入らなくても良かった。









愛車。
レンタカーなんて何年ぶりでしょうか。ここ10年はないわね。
ちょっと緊張したけど、自分の車と同じダイハツ車ということもあり、
しばらく走ってアクセルとブレーキの感覚を掴めばあとは余裕です。


そしてレンタカー屋さんからたった10分で鳥取砂丘着。
こんな近いんかい!こんなんなら歩いて行けるわ!←嘘。歩いて行くのは少々大変。6キロくらい。


8:30くらいから歩き始める。












「馬の背」と呼ばれる砂山がけっこうな高さで、50メートルくらいっていったかな?
傾斜もあって、1歩登ると3分の2くらいナチュラルに後退するので、歩いても歩いても、
なかなか頂上までの距離が減らない。







前方、くじら島。








うっすらと風紋。















馬の背から登ってぐるっと。1時間歩きました。


8:30と言っても朝のさわやかな空気を想像してはいかん。
もう夏で、直射日光燦々なので、暑さ的には砂漠っぽい臨場感がありました。
しかし鳥取砂丘はさすがに見渡す限り砂というスケールはなく、一応緑も見えている。

見えているが、実際歩くと時間がかかってね。入り口まで戻るのが嫌だったから、
途中で砂の美術館の方に出る道がないかなと思って歩いていったんだけど、
そうそう都合がいい道はなく、やはり入口まで戻るしかないわけです。
そうすると相当に大回り。直接入口へ戻った方がずっと近かった(^^;)。








あとで鳥取砂丘ジオパークセンターで撮った写真。(現在改修中の為、プレハブで営業中)

多分ね、追後スリバチにだいぶ左側からアプローチした記憶があるから、
おそらくわたしが歩いたのは赤い線のルートのほぼ倍くらいと思われる。
そんなところまで来て歩く人はめったにいないわけですよ。(でも足跡はあったから皆無ではない)
人っこ一人見えない時間帯がけっこう長かった。
砂漠をさまよう旅人の気分が味わえて良かった。←ホントか。

あー。疲れた。



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疲れた後は腹ごしらえでしょう!

砂丘のそばには有名な「鯛喜」という店があり、何で有名かというと海鮮丼。
すごく美味しそうなんだけどガイドブックに載っていたから混みそうだし、
わたしには縁のない店だと思っていたところ、
S美に「せっかく行くんだから(予約に)チャレンジしてみないと!」と言われたため、
その気になって3日前に予約。日付を伝えたら予約表を見る気配もなくOK。
まさか予約が取れるとは思っておらず時間まで考えてなかった。
マゴマゴしつつ開店時間の10時にお願いしました。







看板はでかいが。







店は小さい。近づくまで、どこが店かわからず不安だった。
普通の一般住宅に見えるんだよね。これは気づかないわ。

わたしが口開けで、ほぼ同時にもう一組入店。
たしか10席ちょっとの小さな店で、その後、予約の人、飛び込みの人半々くらいで、
10:20までには埋まりました。








海鮮丼“ちょっと豪華”1800円。
この上に“豪華”があり、そうなるとトビッコがイクラになるらしい。

鮮度はそこまでではなかったが、ネタの豊富さに感動。
ご覧になっておわかりかと思うが、15、6種類あって、しかも2枚ずつとかだよ。
1枚ずつでも立派にメニューとして成立すると思われる。
出来ればネタの名前全部聞いてきたかったが、店員さんのお手を煩わすのに気がひけて訊けなかった。
ご飯減らしてもらったけど少し残した。オナカいっぱい。
だって刺身を30切れくらい食べた感じでしょう。





お手製の箸置きがカワイイね。


おお、鳥取砂丘に来て、鯛喜の海鮮丼を食べ、観光の王道を行っている!
さあ行くぞ!次は砂の美術館。

5.水はこまめに。

2018-06-29 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
18:10に松江駅まで戻り、19:00発の長距離バスに乗って鳥取市に向かう。
少し時間があったので駅前を探索しました。

明日の夜から泊まるホテルは駅の極近で、明日の夜戻って来ても辿り着くのに何の問題もなさそう。
駅中のお土産どころは色々種類があり、買うものには困らなさそう。
ただし飲食店は少な目。居酒屋系は多いけどあまり選択に入らない。夕飯に困りそう。
スーパーの類は見当たらず、コンビニが2軒。


19:00、松江駅発。


鳥取へのバスは、松江駅からの乗客は4人、途中米子駅から乗ったのは3人でした。
つまりガラガラ。のんびり。

……といいたいところだが、19:30にペットボトルの水が無くなった。
バスに乗り込む時はペットボトル半分あれば持つだろうという判断だったが、
その後ごくごく飲んであっという間にのこりわずか。

わたし、脱水症状恐怖があるんです。――という話は前にしたな。
水が無い。軽いパニック。いや、途中のサービスエリアで休憩があるから、そこまでの辛抱。

そしたら運転手さんから悪魔のアナウンスが。
「鳥取市内混雑している様子なので、時間調整の為休憩はなしにします。ご了承下さい」
――えええっ!なんたること!

具合が悪くなったらどうしよう。すでにうっすら具合悪い。
本当に具合が悪くなる前に運転手さんに「水買うのでどこかで止まって」と申し出るべきか。
それともぎりぎりまで我慢するべきか。鳥取までもつか。

バス車内を見回すと、……天の助け!紙コップが置いてあるじゃないですか。水がある!
さっきまで生きるか死ぬかと悲壮に考えていたのに。一気に安堵し、蛇口をひねる。
……が、水は出ず。
ガワがあっても中身がなければ何の役にも立たん。


しかしまあ結論からいうと、席に座って安静にしていたら20:00くらいから体調は回復したの。
そして予定では21:30到着だった鳥取駅に(休憩を割愛したおかげで(^_^メ))、
21:00に着いたの。ヨカッタ。

鳥取駅はこの時間で周りはすでに暗く、店もない。
バスターミナルなんか人がまったくいなくて怖い。



とりあえず水。水だ。

駅に入っているコンビニで2リットルのペットボトルを買う。
1泊だから2リットル飲むとは思えないんだけどね。まあ明日飲む分もあるし。

その後若干、駅の視察も行なった。こんなのがあった。
























明日行く、砂の美術館と鳥取和紙アート作品のコラボだそうだ。
鳥取は因幡の白兎の舞台なので、オオクニヌシとウサギとサメ(ワニ)です。
オオクニヌシ、このアングルだと生き埋めにされてるようにしか見えないわけだが……
出来ればウサギももう少し可愛く作ってあげて欲しい。












お花はきれいです。





21:30、ホテル着。今回のホテルは3か所とも駅極近。



本日の夜ごはんは、八重垣神社でバスを待ちながら食べた、家から持って行った(期限切れの(^^;))
ヤマザキパン製マロンパイと、これ。














おじさんの店(かもしれない)で買ったの。
松平不昧公は松江藩中興の藩主で、著名な茶人でもあったから、松江には銘菓が多いんだって。
不昧公好みの三種。「菜種の里」「若草」「山川」
実際の品物は彩雲堂のものなんだけど、サイトの写真がないんだもの。
三英堂のサイトを貼りました。いいのか。

一度に三種食べ比べ。
……まあ正直、「菜種の里」と「山川」は普通の落雁だし、「若草」は
求肥に粉をまぶしたものなんです。なのでお茶と一緒に味わうというのなら美味しいだろうが、
夜ごはんとして3つ食べるというのは間違った食べ方である。わかってはいたけれど。


1日目終了。




4.八重垣神社の思い出。

2018-06-26 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018




八重垣神社は神魂神社よりもはるかにメジャーな観光地。
ここは縁結びで有名な神社なんです。夕方でも若干観光客がいた。ほぼカップルね(^_^メ)。











この池に、紙の上にお賽銭を載せてそっと浮かべ、
沈むまで時間がかかれば婚期が遅く、すぐに沈めば婚期は早い。
遠くに流れていって沈めば遠くで結婚する。近くなら地元で結婚する。
という占いをするところ。
そのための紙は神社でお頒けしております。早い話有料。
まあわたしは昔来た時にやったから、今回はいい(^_^メ)。



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神社自体は普通にお参りしただけなんだけど、わたしはここに思い出があるんです。


――昔来た時。それも大変暑い季節だった。
たしか全行程(風土記の丘周辺にある神社六ケ所)歩いたから、相当にばてていた。
八重垣神社まで来て死にそう。お土産屋さんの中にちょっとした飲食スペースがあるので、
ここでかき氷でも食べて生き返りましょう。

かき氷を食べていたところ、話好きそうなおじさんが話しかけてくる。
だいぶワタクシ疲れておりましてね。見ず知らずの人の話を愛想よく聞く気分じゃないんですよね。
……しかし当時はわたしも若いもんだから、今のようにダメな時はダメッ!という態度も取れず、
おじさんのお話を傾聴する羽目になるわけです。
どんな話かというと、地元の歴史に関わる“新説”。

おじさん曰く、
この辺りの字名に大草という地名がある。これは実は大麻の古名で、
この辺りが栄えたのは、大麻を育てて他の邑と物々交換をし、豊かになっていったからだ。

うーん、まあ。あり得ない話じゃないけど。
たしかに大麻は古代において珍重されても不思議ではない。
巫女の神降ろしの忘我状態へ持っていくための導入剤でもあっただろうし、
鎮痛剤としても使われただろう。不思議な薬草ではあったろう。

しかしそれにしては、古代史の本を読んでも大麻の話なんてちょっとも出てこない。
南方系の植物だから、日本列島の中の暖かい地方には限られると思うけど、
そんなに栽培が難しいとも思えないし、他の地域でもどんどん栽培しててもおかしくない。
出雲だけに地名に大草とついて、そのために全日本の中でも特筆すべき繁栄をしたというのは、
地名くらいしか例証がないのであればそれはだいぶ無理がないか。


と、当時話半分に聞いていたのだが、……なんか今となってはそんなトンデモな話も懐かしくてね。
おじさんは、わたしの薄れかけてる記憶によると学校の先生を定年退職したという人だったかと思う。
暇を持て余していたんだろうなあ。相当に長話をして、わたしがじゃあそろそろ行きます、と
立ち上がってかき氷の支払いをしようと思ったら「あ、いいよ、お金は」。

実はおじさん、お店の人でした。カウンターにいたのは記憶では若女将みたいな人だったが、
苦笑していたイメージがある。
長話に付き合わされたわたしが気の毒なのと、かき氷代が入って来ないこと、どちらに対しても。

二十数年、ずっと記憶にあったんだから、インパクトのある説ではあったんだろう。
あるいはかき氷の恩がココロに沁みついていたとか。
出雲といえば風土記の丘が浮かび、風土記の丘といえば大麻のおじさんが浮かぶ。
年齢的には鬼籍に入っている可能性は高いが。



今回八重垣神社まで行って、やっぱりおじさんを思い出すわけです。
でも神社まで行っても、記憶に残っている佇まいの店はない。
敷地の手前に広めの駐車場があって、右奥にお店だった気がするのだが……
まあ二十数年経っているんです。建て替えられてても当然。

可能性としては隣のお土産屋さんの方があり得るか。とりあえず、中に入ってみる。

だいぶ新しい店で、色々カワイイ小物がありましたよ。
店オリジナルのお守りなんかもかなりの種類あったので、手広く商売をしてるんだろう。
ここなんだろうか。昔、わたしがかき氷をごちそうになった店は。


本当は、年配の人が誰かいたら訊いてみたかったんだよ。
二十数年前にこのお店には歴史好きのおじさんがいませんでしたかと。
その時に色々お話を伺ったんですと。
かき氷をごちそうになったんですと。

――でも実際には、バイトである可能性が高そうな若いおにーちゃんとおねーちゃんしかおらず、
(おじさんの孫……ひ孫?の可能性はゼロではないとはいえ)
わたしがそんなことを喋っても、そうなんですか、としか言えないだろう。

なので、しばらくお店の中で何か買うものがないかうろうろした後、黙って帰ってきました。
ほろ苦い……ビタースウィートな時間でした。過ぎ去った過去。あ、二重表現だ。


17:30過ぎの八重垣神社は、本殿正面の板戸が閉められて営業終了の気配。
中でお神楽をやっていました。覗いてみたかったけど、一応神聖なものだと思い遠慮した。
その後、バス停でバスを待っていたら、巫女さんや宮司だと思われる若い男女が、
「お疲れ様でした」と言い合いながらそれぞれ車に乗って帰っていった。
当然のことながら装束は着ていないので、普通の恰好で、普通の会社の退勤風景。
だよなあ、と思いながら見送る。


バスで松江駅まで帰りました。





3.八雲立つ風土記の丘。

2018-06-23 | 鳥取・島根/Tottori,Shimane:2018
わたしは二十数年前に島根へ来たことがある。
その時はたしか岡山と広島(市内には行かずに宮島だけ)というルートを辿ったはずだが……
実はあんまり記憶にない(^^;)。

そしてその時、松江市中心部は全然見ずに、この八雲立つ風土記の丘だけ行った。
こんな地味なとこだけなんて、普通の人は多分あんまり来ませんよ。
まあ神社とか古墳が好きなので。そのころは梅原猛の「神々の流竄」を読んで面白がっていた時期だし。

今回、一日目(と言っても14時以降19時まで)の観光をどうするか熟考した結果、
前と同じところをまた周るなんて芸がない気もするけれど、
この辺りのカミカマに全く挨拶なくというのも義理が悪い気がしたのよね。

風土記の丘の近辺は古い古い神社が集まっている。古えの風が吹く。








八雲立つ風土記の丘展示学習館。
すっかり木に隠れちゃって、建物の全体像はほとんどつかめない写真になっているが、前にも来た。
内部はだいぶ改装したようだ。展示がだいぶ派手になっていた。前は地味だったー。(気がする。)







はにわ♪









家型はにわ♪









屋根部分の、地味ながらもモダンな模様が気に入った。

他にも古代この辺りのジオラマや、来美廃寺跡の推定復元図などの面白い展示もあった。
ちっちゃい資料館だけど、この辺を周るのなら行くべきです。
何せここにはレンタサイクルがあるそうだ。何と無料。何と電動アシスト付き自転車も。
後日再度この辺りに来る予定でいたので、その時にレンタサイクルを借りて周ろうと思っていたが、
体調が悪かったので実現はしませんでした。残念。


今日は、展示学習館から八重垣神社へと続く「はにわロード」を歩く。
歩いてどのくらいか訊いてみると、学習館の人は「どんなにゆっくり歩いても30分くらいで」
とのことだったが、足腰の弱いわたしが途中の神魂神社に寄ったり何だりしたところ、
1時間弱かかりました。若干のアップダウンがある道。


16:00過ぎに学習館をスタート。すでに気配は夕暮れです。







こういうなんということのない風景が、古代出雲の里という感じで良いんだよな。
右の山が、古代には「神名樋野」(かむなびぬ)と呼ばれていた神山、茶臼山(の筈)です。







なぜ6月3日のこの時期にまだ鯉幟が上がっているのか。この道の先でももう一つ見た。
この辺りの風習なんだろうか。
西日はきついし、ゆったりと山だし、歩くのは少々難儀。







神魂神社(かもすじんじゃ)にご挨拶に寄りました。















ここも昔来たところだ。規模は小さいけれど、昔からある神社らしい神社。
現存する最古の大社造りだそうだ。……へーっ、国宝なんだって。今知った。
でもちょっと階段登るのに苦労してばてている(^^;)。


神魂神社を出て、八重垣神社に向かう。
途中、こんなものがあります。


















何しろ、はにわロードですから。鹿がバンビっぽくて可愛いね。







ちょっと山の中。
道は悪くないし距離もさほどでもないけど、周りに人家もないこととて、
女性の一人歩きが気になる人は注意。
ここで、30年ぶりくらいに蛇に遭遇したんだよなあ……。
ふと見ると足元にいた。っぐひゃあっ!と奇声を発する。ちっちゃかったが蛇は苦手だ。







そこはかとなく不気味。なにもこんな山の中に……。「勇者ヨシヒコ」の山賊登場っぽい。


17:00過ぎに八重垣神社到着。多分歩いたのは2キロちょっと。そのわりには疲れた。