クリステンセンの「イノベーションへの解」をやや遅れて読み始めた。目次をめくっていたら「第5章 事業範囲を適切に定める」の中に、「インターフェース」やら「モジュール化」という言葉が出てきて、SOA(サービス指向アーキテクチャー)に繋がるものを感じて、そこから読んでしまった。
ということで、そのことについて、忘れないうちにメモ書きを。
クリステンセンが言わんとするのは、
・「十分でない」世界 (=機能や信頼性がまだ顧客を満足させ
るに不十分な世界)では、相互依存型アーキテクチャーを
採用せよ。
・「性能過剰な」世界(=性能が顧客の要望を上回る世界)で
は、モジュール型アーキテクチャーを採用せよ。
ということに要約され、「製品アーキテクチャーを競争状況に適合させる企業が、成功する可能性が最も高い。」と述べている。つまりは、PCの世界に見られるように、部品の性能が向上してコモディティ化が進むと、モジュール型のアーキテクチャーにした方が強いということである。
この議論をSOAに当てはめると面白い。SOAはアプリケーションのモジュール化を推進し、それによって企業のIT投資効率やアジリティを高めようとするものだ。しかし、テクノロジーの観点からむやみとSOAを促進しようとする今の風潮は、必ずしも正しくない。クリステンセンの言うように、対象としている業務エリアが「十分でない世界」に属するのか、「性能過剰な世界」に属するのかを見極めた上で、SOAという設計思想を持ち込む必要がある。さもなくば、ITが企業の競争力を削いでしまうことにもなり兼ねない。
ということで、そのことについて、忘れないうちにメモ書きを。
クリステンセンが言わんとするのは、
・「十分でない」世界 (=機能や信頼性がまだ顧客を満足させ
るに不十分な世界)では、相互依存型アーキテクチャーを
採用せよ。
・「性能過剰な」世界(=性能が顧客の要望を上回る世界)で
は、モジュール型アーキテクチャーを採用せよ。
ということに要約され、「製品アーキテクチャーを競争状況に適合させる企業が、成功する可能性が最も高い。」と述べている。つまりは、PCの世界に見られるように、部品の性能が向上してコモディティ化が進むと、モジュール型のアーキテクチャーにした方が強いということである。
この議論をSOAに当てはめると面白い。SOAはアプリケーションのモジュール化を推進し、それによって企業のIT投資効率やアジリティを高めようとするものだ。しかし、テクノロジーの観点からむやみとSOAを促進しようとする今の風潮は、必ずしも正しくない。クリステンセンの言うように、対象としている業務エリアが「十分でない世界」に属するのか、「性能過剰な世界」に属するのかを見極めた上で、SOAという設計思想を持ち込む必要がある。さもなくば、ITが企業の競争力を削いでしまうことにもなり兼ねない。
相互依存型アーキテクチャーとモジュール型アーキテクチャーの話は、IBMがPCを始めた時と同じような話ですね。結果アーキテクチャをオープンにしなかったMacが伸びなかった。でもIBMもPCの世界では一番とはいえない・・と面白い世界です。