ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

日本の携帯電話からSIMロックが消える日

2007年06月27日 00時21分07秒 | ICT
1円携帯の不公平是正求める 総務省研究会(共同通信) - goo ニュース

総務省が、日本の携帯電話市場の特殊な料金体系やSIMロックの是正にいよいよ本腰をあげるようだ。日本の携帯電話端末に海外のSIMカードを挿して使えたり、その逆に海外の携帯電話端末に日本の携帯電話会社のSIMカードを挿して使えるのは、消費者の目から見てよいことだと思う。個人的には、携帯電話会社が端末代金の補填に回していたコストを原資に、携帯電話の料金が引き下げられるのであればその方がありがたい。長年の慣行はそう簡単に変えられるものではないと思うし、電話会社や端末メーカーの経営に与えるインパクトは相当のものだとは思う。ただ、ソフトバンクが加入者の純増数でトップに立ったりしているのを聞くにつけ、日本の携帯電話のビジネスモデルが変わるべき時が来ているのではないかという気がする。

NHKの衛星放送でニュースを見ていたら、ドコモの中村社長が記者からの質問に答えて、長期的に是正しなければならない課題と認識しつつも、なかなか簡単ではない、というようなことを言っている。どうも歯切れが悪い。総務省嫌いで知られるソフトバンクの孫社長がどう答えるのか、興味深い。総務省に言われるまでもなく、SIMロックは解除、端末への補助金は2010年を待たずに打ち切る、とでも言ったら格好いいのだが。

UAEではduもエティサラットも携帯電話(ポストペイド)の月額使用料は20ディルハム(700円弱)、国内通話料は1分間30フィルス(約10円、ただしduの課金単位は秒)だ。国土の広さが違うので単純比較はできないが、日本に比べれば格安だ。月額使用料の違いに着目すれば、待ちうけが多い場合、日本人でもUAEなど海外の携帯電話会社と契約して、国際ローミングで使用する方が安い場合があるかもしれない。もっとも、海外の電話会社に料金を支払う方法を見つける必要があるが。

なお、エティサラットの携帯電話加入者はUAEの人口をすでに20%も上回っている。湾岸諸国やヨーロッパなどからの旅行者が買うプリペイド携帯の利用者が多いのではないかと思う。日本では犯罪に使われて一時廃止論まであったプリペイド型の携帯電話だが、UAEでは購入にパスポートなど身分証明書のコピーが必要なだけで、簡単に入手できる。もともと通信の秘密はないに等しい国だから、逆探知なども簡単にできるだろう。某国のように、逆探知の失敗で誘拐犯を取り逃がし、警察ばかりか電話会社まで槍玉にあげられるという心配もないに違いない。この点、日本は単純に真似できない。

最近個人名義のプリペイド携帯を会社名義に変え、国際ローミングに対応するようにした顛末を書こうとしていたら、上のニュースが飛び込んできた。その話はまた後日。


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