ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

道路通行料システム「サリク」とタクシー料金値上げ?

2007年06月26日 00時32分13秒 | 車/交通事情
ここのところ新聞には連日、7月1日に運用を開始する道路通行料徴収システム「サリク」の全面広告が出ている。

サリクはシェイク・ザイード・ロード上の2ヶ所(アル・バーシャとアル・ガルフード・ブリッジ)に設置されたゲートを通った時にだけ、フロント・ガラスに貼った(?)タグを通じてあらかじめ購入した通行料から1回につき4ディルハムが引かれる仕組みだ。日本のETICと似ているが、違いは料金所にバーがなく、減速する必要がないことだ。

日頃お上のやることに楯突くことが少ないガルフ・ニュースも、珍しくサリクに批判的な市民の声とアンケート結果(66%がサリクに反対)を載せていたが、6月19日付の1面では道路交通庁(RTA)の委員長の「人々は交通の専門家ではない(素人はお黙り!?)」という挑発的な反論を掲載している。同じ記事の中で、RTAはシステムの導入により、年間6億ディルハム(約200億円)の収入が見込めるとも言っており、サリクの真の目的が渋滞の緩和なのか収入なのかが判然としない。

相変わらず、平日はタクシー、週末はレンタカーを借りて運転する生活を続けているので、タグはまだ購入していないが、月曜日に事務所への往復のタクシー料金がいつもよりちょうど4ディルハム高いことに気づいた。アパートと事務所の間にはアル・バーシャの料金ゲート(上の写真)がある。運転手に聞いてもコンピューターで計算しているから自分達は何も知らないというが、いつの間にかサリクの運用開始に先行して料金値上げが認められたのだろうか。

批判の声があまりに大きいため導入延期が噂されたりもしたが、RTAは予定どおり7月1日開始を遅らせるつもりはないようだ。

4ディルハムは東京の首都高の料金に比べれば格安だ。個人的には、それで本当にシェイク・ザイード・ロードの渋滞が緩和されるなら歓迎したい。「交通の専門家」RTAが言うとおり渋滞が緩和されるかどうか、事態の推移を見守りたい。


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