インド人ビザ考 （３）

土曜夜８：２５成田着予定のキャセイ航空便で、インド人の新入社員が来日した。月曜日から東京で研修を受けるためだ。

当初は、私と同じエミレーツ便を予約していたのだが、キャセイに変えたのは、ドバイに帰る際に、香港にストップオーバーして採用で世話になったインド人が働く子会社を訪問させることにしたためだ。香港経由のエミレーツ便もないことはないが、運賃がはねあがってしまうことがわかった。

ソニエリのZ610iを渡して、空港に着いたら電話するように言っておいたのに、９時になり、１０時になっても電話がない。携帯に電話しても、最初アラビア語、次に英語で「スイッチが切られているか圏外のためかけられません」というメッセージが流れるだけ。成田空港のホームポージでチェックするとキャセイは定刻より前の８：１８に到着していることがわかるが、ホテルに電話してもチェックインしていないと言われる。これはもしかして事故が起こったかもしれないと思い、後半戦終了間際のアジアカップ日韓戦を横目に家を出、新入社員が宿泊予定の西新橋のホテルと向かう。頭は、早くも、購入したばかりの翌朝のあずさ９号のチケットを払い戻さねばと考え始めている。

深夜過ぎにホテルに到着すると、まさにチェックインしようとしている新入社員の後姿がある。どうして連絡しなかったのかと聞くと、入管に１時間半かかり、遅くなったので電話では私に迷惑と思いSMSを送ったと言う。とりあえず、部屋まで一緒に行き、私がもってきた電源アダプターを使って、パソコンと携帯電話に充電ができることを確認、インターネットを使ってVPNへのアクセスも確認した。

次に、彼から携帯電話をとりあげ、ホテルのロビーで実験したところ、発信はできるが、なぜか固定・携帯のいずれからも受信ができないことが判明する。SMSも送信不能のようだ。ドコモは２４日に、UAE（ただしアブダビのみ）で３Gローミングができることを発表しているのを確認していた。エテイサラットのホームページの７月１８日付のデータによればドコモとは３Gローミングができることになっている（ソフトバンクはまだ）ので、受信ができないのはおかしいのだが、何が問題なのか（端末の設定？）深夜の短い時間では解決できるはずもない。

それにしても、入管に１時間半かかったというのが本当ならひどい。日経のシンポジウムでは竹中平蔵が安倍政権はアジアのゲートウェイ国家を目標に掲げていると述べていた。別にインド人の彼に時間をかけたということはないと思うが、ゲートウェイ国家への道なお遠しと言うべきだろう。

タクシーで帰宅する頃はもう午前２時を回っていた。ビデオに撮っておいた日韓戦を観る。一人少ない韓国を相手に何度もゴールに迫りながら、PK戦負けとは残念。ちなみに、UAEの審判はいかがなものかと思うジャッジがいくつかあり、気になった。