アヒルのミューズ~LOHASの森~

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鎮魂の夏祭り

2011-08-12 | 東日本大震災関連
7月の後半から、これからの旧盆の時期に向けて、
東北各地で、夏祭りが本来の規模を縮小して行われている。

被災して、壊滅的な状態の中、
祭をする“余裕”はないという人、
日々の生活や生業の方が、祭りより先であり
大切だという人もいるのは
あの瓦礫の山と化した被災地を直接見ていなかったとしても
よくわかるはずだ。

しかし本来、日本人にとって夏祭りは、
“死者を迎え、霊を祀り、魂を慰める”目的があったはずだ。
日々、更新される東日本大震災での死者の数を目にするにつけ、
彼らの魂が、少しでも安らかであって欲しいと祈るばかりだ。

毎年8月の第2土曜日に東京湾で開催される大花火大会も、
今年は震災直後の早い段階からいろいろの理由で中止が決まった。
そして、各地での花火大会中止の話が浮上するにつれて、
花火屋さんは大丈夫なのだろうかと当時心配しただったが、
世の中には、いろんな考えの人がいてやっぱりよかったと
昨日被災地沿岸の気仙沼や大槌町で花火大会が行われたことを知り思った。
被災地での花火大会は、震災で亡くなった人たちの
魂を少しでも安らかに導いてくれたことだろう。

そして、北上川など東北の被災地や、
広島、長崎でもたくさんの鎮魂と祈りの灯篭が水面を流れていったよね。
今年は、たくさんの灯篭が日本中で、
祈りと主に流されていることだろう・・・

そうそう、精霊流しといえば、
が好きなちょっと昔?の曲のひとつに、
さだまさしさんの『精霊流し』という曲がある。

その曲の歌詞の中に、

私の小さな弟が
何にも知らずにはじゃぎまわって
精霊流しが華やかに 始まるのです

という部分があったけれど、
ここでまず最初に涙が止まらなくなり、
また、見たこともない本当の精霊流しのその情景が、
目に浮かんできてしまって
ちり紙をたくさんつかって涙を拭いちゃうと、
綾乃さんも同じことを言っていた。


綾乃さんの親しい知人で、
陸前高田の自宅が流されて全壊した人がいる。
その彼女は今、東京で頑張っているが、
故郷への想いは、幼いころからの様々の想いとともに、
今でも変わらずに、いやより深く心に刻まれているそうだ。
高田松原の薪をめぐるここ数日の京都の五山の送り火騒動を聞くにつけ、
故郷の海沿いに見事に並んだ松林が目に浮かぶと、
うっすら目に涙を浮かべていた姿が切なかった。

先に旅立った魂(いのち)へ
生きているぼくたちの
ささやかな祈りが届くこと、
きっと今週末の日曜日の満月を眺めながら
思うことだろう・・・

お盆で帰省される皆さん。
道中気を付けて、故郷へお帰り下さい。





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