成田空港を無事に定刻に飛び立ったCA422便は、
その後順調に、中国の北京へ向けて大空を飛び続けてゆきました。
木の上からしか空を見たことのなかった
ぼく(モモ)は、
ただただ、その空の大きさと広さに、
感動~~~。
ほとんど、飛行機の窓から、じ~~~っと外を眺めておりました。
もちろん、綾乃さんはそんなぼくにはお構いなく、
中国の成都での予定などの確認に余念がありません。
最初の機内食は、ちょっと変わった中国風・・・。
んっ?
何が変わっているかというと、
スパゲッティ見たいなものの上に、
でもかかっているのはミートソースでなくて、
どう見ても、食べても、「マーボー茄子」
これから待ち受ける激辛大好きの「四川省」に一抹の不安を感じた綾乃さんでした。
予定の約3時間半は瞬く間にすぎて、
日本と時差がマイナス1時間の中国の北京上空にさし掛かったのが、
現地時間の12時半頃。
そして機内の窓から見下ろした北京空港に程近いあたりの風景は、
想像していたものとは少し違いました。
このあと向かう古い歴史を持つ「成都」とくらべてたぶん
区画整理がきちんと行われていて、
その区画に沿って、点々と集落のようなものが見えました。
まるで、十字路を中心に数十世帯が日本の昔の隣組のように
生活している感じにも見えます。
そして、着陸目前の景色・・・。
日本とあまり変わらないようにも見える景色です。
ただ、中国特有の「レンガ」の色がとても印象に残りました。
北京の国際空港に到着です。
ここで、一度機内清掃のために全員が降ろされます。
機体は、搭乗口に直結した場所でなく、
滑走路の一部に止まり、
そこからリムジンバスで一度空港の建物へと連れていかれました。
というのも、中国への入国手続きを最初に到着したこの北京空港で行なう為なのです。
成田で聞いていた内容では、飛行機を降りたところに、中国国際航空の係りの人が
「東京→成都」の札でも持って立っているからそれに従うようにと・・・・。
し、しかし。
飛行機を降りたとすぐに、リムジンバスに乗ってターミナルビルにいきなり連れてゆかれ、ここ北京で降りる乗客とまったく何も変わらない状況で、
「運ばれて、ぽとりっ・・・」とビルの入り口に降ろされたようなかんじだったので、
綾乃さんは、まあ、他の人にくっついていけば何とかなるでしょ・・・と、
そのほかの人と一緒にぞろぞろと、歩いていたのでした・・・。
ところが、それらの人たちは、ほとんど北京で下車で、
成都への乗継の人は、あとでわかったことですがたったの7人。
で、しかも、日本人らしき人は、綾乃さんともう一人いたのかな?
ほとんどが中国の人で、
不慣れなのは綾乃さん一人という状況だったのです。
乗り換え組のメンバーとは、すっかりはぐれた綾乃さん。
さて、困った・・・。
入国手続きの場所にはどうやって行ったらいいのか・・・。
同じ、漢字語圏だから、「看板」を頼りに行けば何とかなるだろう・・・・。
まああ、確かに、わかりそうだけど・・・・。
案内板を見ても、国内乗継の場所はわかっても、
入管手続きの場所が見当たらないぞ・・・。
お~~~~い、どこだ~~~。
国際空港なら英語は通じるだろうと、
乗り換え前の入国手続きの仕方や、
だれか成都行きの案内人はいないのかと尋ねてみた。
しかし、意外なことに「英語が話せる空港スタッフ」が
思ったように見つからない・・・。
4人目にしてやっと、案内カウンターにいたスタッフが、
英語で対応してくれた。
どうも、オリンピックとこの後に控えているパラリンピックのために
空港のスタッフは、アルバイトやボランティアを使っていて、
全員が英語にたけているわけではなかったようだ・・・。
ともあれ、言葉が通じる人はみつけたぞ・・・。
すると、かえってきたことばが、
「お~~、運が良いわ!ここは、日本への乗り継ぎを案内するカウンターよ!」と。
ち、ちがうって・・・・。
日本から今着いて、これから成都便に乗り換えるんですよ~~~~。
と再度説明すると。
「OK!安心安心。今、乗り継ぎの係りの人呼ぶから・・・・」と
聞き取りにくい中国語訛り?の英語でやっと返事がもらえて
ひと安心。
「ここで、待っていなさいね。」と言われて、
ふと、思った。
本当に大丈夫なのかな・・・・。
あたりを見回すと、北京から日本へ向かう乗り継ぎの人たちが、
やっぱり、わからないよ~~~と、
うろうろしている姿に出くわしたが、
とにかく、係りの人を待ってみることにしてみた・・・。
つづく。