スポーツドクターSのざっくばらん

スポーツ障害専門カイロプラクターによる奮戦記。

連動させること

2010-09-13 18:04:00 | カイロプラクティック


テニスの錦織選手はしばしば腹筋を痛めているようですね。これは体幹のひねり動作が多用されることに起因しています。テニスにおいて腹筋、特に腹斜筋は重要な役割を果たしています。野球のバッティングやゴルフのスィングなども同様です。

体幹のひねり動作は、骨盤と上半身の間で発生しますが、これら二つの部位は同時には起こりません。もし骨盤と上半身が同時に同方向にねじれ運動をした場合、腹斜筋は強く作用しないはずです。これは効率の悪い動作と言えますし、何より怪我のリスクを高めます。

腰をうまく使えているアスリートの場合、骨盤のねじれが先に起こり、それに上半身のねじれがついていく感じになります。このとき生じる時差が腹斜筋を有効活用することになるわけです。つまりこれらの連動がうまく機能すると爆発的なエネルギーが生まれ、それが指先または足先にまで伝搬されることになります。

「腰を使って!」とか、「腰を入れて!」などと言いますが、それは上記で説明したようなことも意味しています。

ゴルフをやっている方で腰痛を訴えることが多いですが、多かれ少なかれ、このような体の使い方に問題があると言えます。ただでさえ同じ動作を反復し腰に負担をかけている上、下半身と上半身の連動がうまく機能していなければ、腰を痛めないほうが稀です。

それでは、このようなケースの場合、症状改善には何が必要か?最初は痛みのケアが必要になりますが、それだけでは競技に戻ってしばらくすると同じような状況に陥ることは明らかです。それではどうしたらよいのか?痛みがゼロになった時点で体の使い方(連動)を改善させることが、より根本に近い解決策となります

スポーツカイロプラクターは、スポーツ障害を扱う機会が多いため、ここまで指導・アドバイスできることが肝要です。そのためには、バイオメカニクスに精通していることは必要最低限のことです。

バイオメカニクス・・・解剖学と同様、カイロプラクターにとっては必須の課目です。

 

 

Dr.S

名古屋・岐阜のスポーツ障害専門カイロプラクティック治療院

 

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4 コメント

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Unknown (お菊)
2010-09-13 21:39:24
説明を読むと、
なるほど~。
と分かったような気になりますが、
実際、人体ってムズカシイ。

でも、なんとなくアイデアいただきました。
 
返信する
こんばんは (Dr.S)
2010-09-13 22:27:40
体調はいかがでしょうか?

何かのヒントになったのならば、
少しはお菊さんの今後に貢献したのかな?


Dr.S

返信する
スポーツ選手 (ジャンぽぽ)
2010-09-14 18:06:23
錦織くんの話題がでたのですかさずコメントしたくなりました。

今回はコート上が45℃の中、5時間にわたる死戦のため
過去傷めた事の無い殿部を傷め、相手チリッチは背部痛を起こしました。
過酷な試合、よく勝ったと思います。

そして腹筋についてですが、以前は確かに何度か傷めたようで、肘を壊して試合から離れている間
欠点とされた体力強化のため徹底的な体幹トレーニングをしたそうです。

そして先ごろのウィダーとの契約によって、栄養面でのサポートも得れるようになったようです。

このようにトップクラスの活躍選手は専門家から適切なアドバイスを受けられますが
一般の競技者や発展途上の選手たちは
適切なサポートやアドバイスをなかなか受けられないのが現実です。

そういった方々にとって今回のような記事は
非常に重要な情報源になると思います。

もちろん、僕にも勉強になります。
ありがとうございます。
返信する
お金がかかる (Dr.S)
2010-09-14 22:49:44
スポーツで秀でようと思ったら、
才能だけでなく財力も必要である
ことを常々感じています。
何とも世知辛い世の中ですね。

ぼくも自己流でウエイトトレーニングを
やってきましたが、最初から適切な指導を
受けていれば、もう少しビルダーとして
活躍できたかもしれません。


Dr.S


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