京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

2024年7月 京都童心の会 通信句会結果

2024-08-23 10:46:08 | 俳句
2024年7月 京都童心の会 通信句会結果

青葉祭
          金澤ひろあき
 6月15日。京阪七条を東へ行き、智積院へ。今日は青葉祭。空海と興教大師の誕生日。キリスト教のクリスマスみたいな日で、真言宗では大切な日。
 ゴマを焚いたり、お練りをしたりでお祝いをしています。6月なのに30度を越え、ゴマの火は暑いでしょう。
 お寺の紋は桔梗。参道にも桔梗の花。
  参道の白きに桔梗の影落とす ひろあき
 金堂、不動堂に参り、友のことで強い願い事。
 名勝の庭園が無料公開。ここも人が多い。堂本印象が復元した金地の襖絵が輝く。輝きの中に桜や楓、松が浮かび上がる。
 また、庭を見てぼんやりと過ごし、心安らぐ。
  名園の風の馳走をいただきぬ ひろあき
  力みを抜くと涼風起こる足元ぶらぶら
 もとの襖絵は長谷川等伯一門の筆で、宝物館にある。桃山期の迫力に驚く。
  等伯の筆に金の日の光    ひろあき

皆さんの選です。
 選者 真・・野谷真治  白・・白松いちろう 修・・遠藤修司  
辰・・蔭山辰子  ひ・・金澤ひろあき 須・・三村須美子
    さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真理・・岡畠真理子
    芳・・松村芳子  す・・塩見すず子

○野谷真治
1 あふれ出す星あかりの人魚 ひ 加
2 くるっくるっぱぁブラックボックス国会 須 辰
3 夏祭物取りの深爪
4 あらすじの川綻びる梅雨 す
5 虚無的夕立歯茎痛
○塩見すず子
6 遠くの電車 今朝も死者により添って
7 くちなしの花 医師の無用の聴診器 (特 ひ)芳 修
8 宅急便です 頭陀袋に入れる赤ワイン
9 死に装束 下草あたりで飛ぶホタル
10 糸の雨降る 三途の川のど真ん中 (特 真)
11 善人の道開き むれとぶ蛍の川渡る 須 加
12 蛍になって会いにきたのね さようなら ひ 辰
13 元気のスイッチ 納豆の糸伸びる 真 修
14 眩しい孫の微笑み簾吊る 須 修
15 はむかう子が叱られている簾越し ひ
16 こころに清流ながし今年の簾 加
○松村芳子
17 会えば又同じ話を梅雨晴間 真 辰 修
18 出目金や賞められて又潜り行く ひ す 須
19 里芋に似て非なる大蓮葉
20 愚痴忘る喉に冷たきわらび餅 す 須 修
21 端居して俳句一人で楽しめり
22 先立つも遅るも不足霊祭る  ひ
23 同窓生米寿の祝い春の夢   須 辰
24 朝採りの豆の筋むく地に感謝 す 加 辰 修
25 端居してすだれの揺れやコップ酒 真 須
26 伸び盛り今夏のすだれ孫の役 加
27 海の家すだれの下は小さき足 (特 す)ひ 真 
○蔭山辰子
28 暑いやら涼しいやらの初夏の風 須 真理
29 奥びわ湖梅花藻の白夏近く  芳 修 真理
30 天下取り裏で悲しみお市の方
31 秀吉も家康もみな腰痛とか
32 今はやり式部と君へあじさいの紫 
33 洗濯していいかナ駄目かなナ梅雨の日々 真理
34 花よ咲け運の悪いは昨日まで  ひ 芳 す 真理
35 今日からは勝利の女神きっときっと 芳 須
36 好きな上衣カーテンの柄にどこか似て ひ 加
○金澤ひろあき
37 病院へ友を送る紫陽花曇りの道 真 加
38 我がためにあらず病持つ身の祈り 須
39 いつも居る一人が居らず青葉道 (特 須)芳 す
40 参道の白きに桔梗影落とす   芳 す 真理
41 負けてばかりがきれいなあじさい す
42 お人好しの紫陽花の顔色が明るい 真
43 「無事済んだ」朝一番のメールには 芳 須
44 わがままは遺伝かもドクダミ 芳
45 またできてまた剥いている三度豆 加 辰
46 茹でたての香り楽しき三度豆   加
47 納豆汁田舎の寺のおくどさん 修
48 豆まいた小さな手が今子をもつ身 真 加 辰
49 簾ごし午後のんびりと鳩の歌 芳 修 真理
○佐久間照三
50 イヌイットの長は地球の唄声を黙して見守る ひ
51 梅雨寒や何処にあるのか我が心 (特 芳)須 真理
52 往年のヒーローに親も歓声あげる
53 人には怖い台風も地球には欠かせない 辰
54 微風に紅の帯萌ゆ姫檜扇 芳
55 松風や酵母と麹のハーモニー
56 開けた手から逃げた希望を追いかける す 真理
57 地球に生かされている僕たちの日々 真理
58 朝起きて心臓に触れるありがとう (特 ひ)須 加
59 水田に映える山並燕飛ぶ 真 修
○野原加代子
60 青紅葉そよぐ風には雨しずく 芳 真理
61 ねむの花ほのかに匂い風揺らぎ 辰 修
62 来夏も見たし永らえ蛍火や ひ 芳
63 群れトンボどこへ行くのか回り飛び す
64 夏服や若者似合い涼しけり
65 紫陽花や塀から見える涼しけり
66 日曜日農婦の手から夏野菜 真 辰
67 梅雨晴れ傘忘れして振り返り 修 真理
〇三村須美子
68 七月は産み月ゆったりと待つ母と子 (特 ひ)修
69 今頃は捨てた故郷に栗の花 ひ 真 す 辰
70 ささげ豆母の面影細く長く (特 修)ひ
71 遠い日の田溝のせせらぎ蛍追う 真
72 風の通り道分かって猫の昼寝かな す 加 辰 真理
73 まん丸目金魚吹き出す愚痴の泡 ひ
74 夏座敷後期高齢者の同窓会 真 加 辰
75 料亭や簾の下のあおき庭
76 梅雨空や伸び伸び体操して起床 修 真理
77 梅雨空や秘密の箱の重くなる  芳 す
78 降れば大雨晴れれば熱日地球の怒りか 辰 真理
79 青柿落つ逃げ場ない戦場の子供達 真 修
○遠藤修司
80 耳遠く山びこ呼ぶよな声高に  芳
81 子がいう「ばあばの亡くなった日逆さにすれば母さんのバースデーだよ」
                  ひ 真
82 会社で水が出っぱなし家なら家計大破産
83 相合い傘初恋の香り雨も良きかな (特 加)(特 辰)
84 もうすぐセミが鳴くつぶやくとカラスが「あほ」と
85 私に犬がめっぽう吠える不審者あつかいか  ひ
86 忘れてた振り込み!用紙(ヨーシ)次はガッテンだ
87 梅雨はイヤ!カッパの出番!!水が好き どしゃぶりオッケーへのカッパ? 

88 露草はおひたしにしておいしいよ
89 早苗負けるな!周囲の草が元気です
90 二人がかりで草かり作業ひと月過ぎて元の有り様 真 須
91 紫陽花を池に浮かべるモネもびっくり (特 真理)芳
92 アメンボ、ゲンゴロウ、となりにプラごみ す
93 講釈をたれる人とは話すのイヤ聞くのもイヤ

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