京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

仁清の黒と白

2024-07-09 07:52:04 | 俳句
仁清の黒と白
          金澤ひろあき
 野々村仁清は江戸初期に色絵付きの器を作った京都ゆかりの人。京都国立博物館の常設展で、一つか二つ見ることができ、それが楽しみの一つです。
 2024年6月は、三つ出ていました。
 細くてかわいらしい茶入。こういういい方は変かもしれませんが、「仁清はかわいい」です。仁清黒という黒に彩色鮮やかな花を描く茶壺。白地に鉄錆びの線で水仙を描く錆び絵の茶碗です。
 仁清黒は引き立って見えます。
 白いさび絵の茶碗は、茶人金森宗和の好みで作ったそうです。静かなたたずまいで、さび色で描く水仙は、山水画のような趣があり、この時期に見ると涼しげです。
  霧色の茶碗ほのかに錆の線    ひろあき
 現代の陶工でこういう茶碗を作っている方はおられるのかななどと思いました。
※写真は智積院の庭。もとは長谷川等伯の襖絵がありました。