京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「朝焼けに」の巻

2021-10-15 08:07:44 | 俳句
フリー句「朝焼けに」の巻
朝焼けに鴨の群れ飛ぶ散歩かな   巡紅
発車ベル町の匂いをあとにする   ひろあき
風立ちぬ軽しか通れぬ踏切よ    巡紅
※京福帷子ノ辻駅の手前にあります。
板塀に残る落書きバンクシー    ひろあき
オイル塗る背中の好きと指で書き  巡紅
捨てないと指切りしたのは同じ指  ひろあき
枯れ薄捨てて廃られゴールイン   巡紅
※枯れ薄は冬を越え翌春を迎え次の養分となる。
ずいき祭終わって神輿ほどかれて  ひろあき
八時間琵琶湖を巡るバイクかな   巡紅
紅葉深まる比良の峯々       ひろあき
伸びをする天地を弾く茜雲     巡紅
運動会日焼けの残る半ズボ ン   ひろあき
四拍子息に合わせて腕を振る    巡紅
その昔歌声喫茶あった頃      ひろあき
バスリクで指差す席の赤い頬    巡紅
※バスリク=バスリクリエーション。僕が高校生だった頃、京都には高校生春季討論大会というものがあって、生徒会でバスをチャーターして会場まで往復した。府下の全ての高校生が集まっている中で、壇上でマイクを通じて意見を述べると、僕の高校の先輩が手話通訳で耳の不自由な参加者に伝達する姿は、格好良かった。大人達の思惑は無視して
ヤンキーが改心してる赤い薔薇 ひろあき
殴り合いもう出来ないな枯れ薄   巡紅
ダンディな夕暮れなどもいいものさ ひろあき
痛風の足で踏み込むアクセルよ   巡紅
ビール禁止宣言する医者鬼の顔   ひろあき
銭湯懐かし珈琲牛乳飲み干す    巡紅
※無糖の珈琲牛乳は痛風に良いらしい
極楽の時間で一日締めくくる    ひろあき
寝袋で星を見ながら夢に入る    巡紅
花満開のおぼろ月夜に       ひろあき