京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

童心300号記念号より

2020-03-16 08:18:51 | 俳句
童心300号記念号より
 参加者の皆さんから一句ずつ選んでみました。
働く人が朝ガラスの向こうで会釈する    田中陽
キキの箒がある走り梅雨          野谷真治
朝の駅の風はたらくにおいなんだ      金澤ひろあき
新樹光影とのフォークダンスかな      三村須美子
菜の花のぼんぼり灯る散歩道       坪谷智恵子
原爆忌時の止まった街二つ        青島巡紅
夕焼けと向日葵重ね姉追慕        岡畠さな子
コスモスに車椅子ごと沈みけり       中野硯池
対岸の人に手を振る保津下り       宮﨑清枝
八十路来るようやく夏が終わり行く     蔭山辰子
始末する未練の果ての愛読書       二神大輔
百歳をこえてまだまだゾウのよう      川村薫
行く秋のぽつんと水仙下を向き      中江実
一年の治まる散歩けさの春        綾部照政
おばちゃんと呼んでくれた人はいま二階   西田ナツエ
誇らしげ田植機跨がる童子かな      樋口聖記
今更と子等に責められ老いの春      浅路フヂ
懐かしや白菜の味母求め         野原加代子
手袋の中で夢見る指の朝         奥田一枝
雪こぼれ静寂の明け舞う童        中川真
納得はしないが老と手をつなぐ       能勢忠三
七夕に願い事ひとつ元の元気な体に戻る事ばかり 
                    竹村伊三