京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

さんしょへのお便り 2020年3月

2020-03-28 13:08:15 | 俳句
口語自由律俳句誌「さんしょ」へのお便り
           金澤 ひろあき
 さんしょ161号ありがとうございます。
 3月からコロナウイルスの流行で大変なことになりましたね。御誌の
○マスクする余計なことを言わぬため   松下 日佐夫
のような、ちょっとゆとりのある「マスク」を詠めた頃がなつかしいです。まだ、私の方、マスク不足が続いています。早く普通の日常と笑いを取り戻したいですね。
○イチゴ狩り腹一杯が笑いです      石川 美津子
○笑いの神はキナコ餅          鈴木 和枝
 こんなふうに、穏やかに笑って過ごせる日々、平凡で何気ない日々が、とても大切なのですね。
○りんごからはじまるしりとりひなたぼこ 杉山 朝子
 この句も何気ない日々の楽しさ、大切さが確かに有ることを、感じさせてくれます。
○「久しぶり」と同級会 日没の早いこと 萩原 君代
 楽しい時間は、あっという間。さびしさも漂って・・・。でも「会える今」を味わいましょうよ。そんな心の中の声も感じます。
 俳句は何気ない日々の大切なものから、生まれてくるのですね。

西山寮詩会作品 2020年4月

2020-03-28 11:11:41 | 俳句
【西山寮詩会作品】 2020年4月
ビー玉ころころ春が大きくなっている  金澤ひろあき

大原野木間より水仙の香り受けて    中塚 節子
理想は高く受け心は常に低く優しく

鬼だぞ手のひら一ぱいのボール投げた全て命中 藤村 勝子
まいったか鬼さん こらしめた分だけ 福ももらったよ
大きな子供になって楽しんだよ 一年たったらまた会おうネ

逃げまくる鬼さん目掛けて投げたボール 前河 篤子
みんな外れたくやしかった・・・が
来年こそはと命をもらったよ
楽しい一時ありがとう

鬼さん山へ返せば春うらら       冨坂 慶
皆んなで花見もよし どこでも仲間と一緒なら

年を忘れてボールを投げたすべて命中  竹内 綾
心は子供に帰って 今日の日をありがとう

豆より大きなボール投げた       森 秀子
お尻に命中身震いしてお尻を「キュッ」としぼめた鬼さん
滑稽で可愛いかった皆んなで笑ったよ

「ウオッ」鬼が来た大きなボール投げた 中川 奈津江  
全命中痛かったかいごめん
ボールの数だけ福をもらったよ

水温む底より浮ぶ人面魚        中野 硯池
初天神野見宿称の紙幣買ふ
探梅の頂にゐるお土居かな
家よりも古き盆梅飾りけり
枯れると言ふ生き方もあり盆梅展

鴨泳ぎ川面に浮かび夫婦かな      野原 加代子
初詣孫らと歩き石段を
ほろ苦き恋の味なり蕗の薹
(アイヌの民話 新聞紙上 神の妹が人間界を荒らした罪で蕗の薹にされ、人々の平穏を祈るとの話)
紅梅のあたたかそうな雫かな

川添いに綿毛ふくらむ猫柳       西田 ナツエ
一〇〇才を目の前にして運動する
何事もうたに作れる俳句かな
皆さんの笑顔にひかれてデイーにする
朝起きて御先祖様にごあいさつ
一番に死んで亡くなれシンコロナ
計算の用紙と取り組む寝坊顔

立春のまばゆき縁側うっとりと     奥田 一枝
物忘れ冷たき両手頬に当て
背を伸ばし春陽が誘ふ歩む杖
逢うてまた言ひそびれし夕時雨
お日さまの光の匂ふ春キャベツ

米寿卒寿合わせて去年今年       能勢 忠三
三元号超えて正月旨い酒
二人の歩縄なう如き寄り添うて
暖冬で慌てん坊のチューリップ
睦み合う宿る生命に五月帯(イワタオビ)
         曾孫第五子 二十八日予定日祈安産
Dーサービスの日DEY三月号発刊その一行
もし此の世の中に・・・・・・・ことがなかったら
もし此の世の中に信じることがなかったら
 一日として安心してはいられない
もし此の世の中に思いやりがなかったら
 淋しくてとても生きてはいられない
もしも此の世の中に愛する心がなかったら
人間はだれもが孤独です
初夢は二月六日の木曜日
一杯を供えて父の傍らにいる
幾山河七転び八起きへこたれぬ
○底力駅伝駆ける都大路
京都優勝選手一丸中高生快力走
○底力ウッチャリかわす土俵際
底力逆手にとって投げとばす
春場所は目の前に
ひと山もふた山美山雪の花
 スキー場へ
土根生昭和生まれの底力
柚子放ち心も放ち仕舞風呂
生きてよかった風呂で大欠伸
あほやなあいわれてどこかあたたかい
カレンダーこの丸印何んだっけ
 ホれたホの字はホどよいけれど
 フられたフの字のフのわるさ
まだ柚シヌな古木しっかと花芽抱く