ともこもなこ !

ソプラノ大森智子のページです。
ふわふわと流れてゆく雲のように
あんなことこんなこと・・・

めるへんたいむ (5)

2006年03月23日 19時07分32秒 | めるへんたいむ
明日の卒業式、やっぱり行かれないことに・・
娘たちに金子みすずの2篇を贈ります。 
26歳という若さで逝ったみすゞ(ほんとはこう書きます)、どの詩にも温かさと寂しさと優しさが感じられます。
一生懸命、生きたんですね。


  
     わたしと小鳥とすずと       金子 みすゞ


     わたしが両手をひろげても、
     お空はちっともとべないが、
     とべる小鳥は私のように、
     地面(じべた)をはやくは走れない。

     わたしがからだをゆすっても、
     きれいな音はでないけど、
     あの鳴るすずはわたしのように、
     たくさんなうたは知らないよ。

     すずと、小鳥と、それからわたし、
     みんなちがって、みんないい。


     帆

     
     港に着いたふねのほは、
     みんな古びて黒いのに、
     はるかのおきをゆくふねは、
     光りかがやく白いほばかり。

     はるかのおきの、あのふねは、
     いつも、港へつかないで、
     海とお空のさかいめばかり、
     はるかに遠く行くんだよ。

     かがやきながら、行くんだよ。     


卒業、おめでとう