ともこもなこ !

ソプラノ大森智子のページです。
ふわふわと流れてゆく雲のように
あんなことこんなこと・・・

「船頭小唄」

2006年03月09日 23時44分33秒 | うた
昨日の続きなんですが・・
「船頭小唄」という、やはり中山晋平の曲があります。


おれは川原の 枯れすすき
同じお前も 枯れすすき
どうせ二人は この世では
花の咲かない 枯れすすき

枯れたまこもに 照らしてる
潮来出島(いたこでじま)のお月さん
わたしゃこれから 利根川の
舟の船頭(せんど)で暮らすのよ


・・どうですか~?
いまどきこんな暗~い歌、ないでしょう?“昭和の闇”、って感じです。
昔、「昭和枯れすすき」というデュエットがありましたよね(ここでうなずける人は相当なもん!です)、
 
 男♪ま~ず~しさに~負けた~♪  女♪いいえっ、世間に~負けた~♪
歌ってた人の顔は覚えていないけど、女の人の‘いいえっ’の、ヘンにうわずった声が妙に忘れられなくて、
最後二人で♪ふ~た~り~は~、かれすすき~♪のフィニッシュがあまりに悲しくて可笑しくて?なんだか
正視できなかったのを思い出します。

「船頭小唄」は「昭和枯れすすき」の原型なんでしょうね。
曲調は相当暗いです。だけど、私は妙に気に入ってしまいました。
なんといっても冒頭の‘おれは’がイイっ
そして‘枯れすすき’というのが、非常にみじめな感じで素晴らしい

この歌4番まであって、最後は


なぜに冷たい 吹く風が
枯れたすすきの 二人ゆえ
熱い涙の 出た時は
汲んでお呉れよ お月さん


・・Bravo!
こんどの日曜日に茨城県美野里町の本番で歌うのですが、お客さまにどう聴いていただけるか楽しみです。