いちご畑よ永遠に(旧アメーバブログ)

アメーバブログ「いちご畑よ永遠に(旧ヤフーブログ)」は2023年7月に全件削除されましたが一部復活

岩手県雫石町 小岩井農場③宮沢賢治 ひつじエリア

2023年11月07日 11時56分40秒 | 岩手県

小岩井農場。宮沢賢治詩碑。岩手県雫石町丸谷地。

2023年6月8日(木)。

宮沢賢治詩碑は、小岩井農場資料館とサイロの奥のクマが出そうな場所にある。

小岩井農場資料館。上丸牛舎地区の中心にあり、小岩井農場の歴史や宮沢賢治との関わりなどの資料を展示している。

宮沢賢治は農場とその周辺の景観を愛好し、しばしば散策した。中でも1922年(大正11年)5月の散策は、詩集『春と修羅』に収録された長詩「小岩井農場」のもとになった。この詩の中には当時の農場の様子(飼育されていたハクニー馬や倉庫など)も描写されている。

賢治は、故郷岩手をモチーフとした理想郷〝イーハトーブ〝を作品の中に登場させているが、小岩井農場は、賢治にとっては実在するイーハトーブ世界だったといえるかもしれない。さらに、農学校の教師でもあった賢治は、農場における石灰による土壌改良にも強い関心を示していた。

小岩井農場が登場する作品として、童話「狼森と笊森、盗森」「おきなぐさ」「耕耘部の時計」、詩「小岩井農場」「秋田街道」「遠足統率」「春谷暁臥」「母に云ふ」、文語詩「塔中秘事」「青柳教諭を送る」がある。

本部事務所。

明治36年(1903)建設。252.5m²(76.4坪)。木造平屋建、望楼付、寄棟造、下見板張。

意匠的に注目されるのは玄関ポーチの円形の垂れ飾りがついた鼻隠しと、重厚な扉・窓枠・窓台等。当初は周辺の樹木が小さく、望楼部分から農場全体を見渡すことができた。詩人の宮澤賢治が作品中に「本部の気取った建物…」と詠っている。

一号牛舎へ向かうときに、出勤する職員たちに出会ったので、本部事務所の場所を尋ねると、ここからは遠く一般見学はできないと知った。

上丸牛舎地区からまきば園に戻った。

ミルク館2階からカフェ、BBQガーデン、レストラン。

カフェで牛乳を飲んだ。250円。

「小岩井低温殺菌牛乳」はホモジナイズ(生乳に含まれる脂肪球を小さくする工程)をしないノンホモ牛乳のため、運搬すると脂肪分が固まってしまう。そのため、まきば園でしか販売しておらず持ち帰りも不可。そんな貴重な牛乳は、より生乳に近い味わいでまろやか。ふだん飲んでいる牛乳とは全然違う。

その後、ラーメン店、あそびエリアを経て重要文化財ギャラリーへ。遠足の児童がいた。

天然冷蔵庫。

明治38年(1905)建設。242.2m²(73.3坪)。

レンガ造。小山を掘って作られた掘り抜き貯蔵庫。電気のない時代、製乳所(現在の乳業工場)の附属設備として、主に乳製品の冷蔵に使用。夏場はバターが溶けるのを防ぐため、庫内で瓶詰め作業を行った。1952(昭和27)年まで本格的に使用。

ゆるやかな坂道をかなり登って高台にある「ひつじエリア」と天文館へ着いた。

ひつじエリア。

岩手山の絶景と羊のコラボレーションを眺められる小岩井農場で絶好のフォトスポットである。羊たちは一日中放牧されており、牧歌的な美しい風景である。

「ひつじエリア」近くに設けられた「銀河ごろごろネット」。岩手山と羊がコラボする農場一の絶景を、ゴロンと寝ころんだまま眺められる。

 

11時30分過ぎに駐車場に戻ると満車に近い状態になっていた。このあと、盛岡市遺跡の学び館へ向かった。

岩手県雫石町 小岩井農場②農場の歴史