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岩手県久慈市 久慈琥珀博物館①「あまちゃん」と久慈琥珀

2023年10月29日 11時18分19秒 | 岩手県

久慈琥珀博物館。岩手県久慈市小久慈町。

2023年6月7日(水)。

県史跡・久慈城跡を見学後、国道南側の丘陵地帯へ登り、9時前に久慈琥珀博物館に着いた。久慈産の琥珀は北海道・北東北の縄文遺跡から出土しているので興味を持った。久慈地方は琥珀採掘の歴史も古く、古墳時代にはすでに久慈地方産の琥珀が大和朝廷のもとに運ばれた“アンバールート”が存在していたことが、古墳出土品の科学分析で解明されている。

久慈琥珀博物館は、古くから琥珀採掘の行われた土地でもある久慈市郊外に所在する国内では唯一の琥珀専門博物館である。園内は広く、新館、本館、琥珀製品即売店、工房、レストラン、「リトアニア館」の順に遊歩道で連絡されている。

琥珀樹脂が化石化したもので、久慈地方は世界最古の琥珀が産出する国内最大の産地である。久慈では、恐竜と同じ時代の9000年前から8500万年前の後期白亜紀の堆積岩による地層である久慈層群から海の生物の化石と陸の琥珀が一緒に産出する。久慈層群琥珀の原料となった樹木は、アラウカリア類という古代の「スギ」である。

久慈層群は三層から成り、古い順に玉川層・国丹層・沢山層。そのうち琥珀が採れるのは玉川層と国丹層で、特に玉川層に琥珀が多い。玉川層下部の年代は2015年の放射年代測定により9000万年前と判明した。久慈市の地層は、地質時代が正確に特定できている・地層が柔らかく発掘作業が容易という二点で特異である。

久慈産琥珀は装飾品として流通する最古の年代の琥珀である。世界の琥珀は新生代産が主流であり、久慈のような中生代白亜紀産は量が少ない。より古い琥珀も存在するが、宝飾品にはならない。学術的観点からは、虫入り琥珀(古生物を内包したもの)が多く、注目度が高い。

「あまちゃん」の舞台として設定された「北三陸市」は、岩手県久慈市およびその周辺がモデルになっており、名物は「まめぶ汁」と琥珀である。

岩手県久慈市 まめぶ汁 史跡・久慈城跡と久慈氏