いやいや面白いですね。
昨日、プーチンがオーストリアの外相の結婚式に出たというので、欧州で、というか、英仏あたりのメディアが色めき立った。
というか、出ると明らかになった2日ぐらい前に、大騒ぎになって当日は存外に静かだった気がする。
で、外相の結婚式? そんな若い外相なのか?というのは大間違いで、新郎新婦は両者ともに50代で、新郎はお金持ちのビジネスマン、故郷のブドウ園で結婚式をするそうだ。
春先にオーストリアを訪問した時の写真。この時、新婦の外相がプーチンを招待したそうだ。
で、当時の様子はこれ。スピーチしたり踊ったり。予想以上にはじけてたプーチン(笑)。
で、この外相自身は無党派の人だが、現在の政権はEUの主流派からすると許しがたい右派政権なので、そこがロシアと接近していることはEUを仕切ってるブリュッセルのエリートにとってはそもそも面白くないはず。
そこにきて、現在オーストリアはEUの当番制の代表国なので、ロシアに便宜を図るのか、中立ではない、みたいなことを言い出している人たちもいる。
英Telegraphなんか、怒りという語さえ使ってる。別に何が起きたわけでもない、本質的におめでたいイベントに対して怒った人が誰かいたのだろうか? 笑ってしまった。
Anger as Vladimir Putin travels to Austria as guest at Austrian foreign minister's wedding
そこから数時間後、オーストリアから北上して、プーチンはベルリン郊外でドイツのメルケル首相と会う。
ドイツの迎賓館みたいなところの庭らしい。ドイツ側が用意したというのがミソではあるまいか。
そしてこれは、金正恩+文在寅コンビがソウルで、人々から離れたベンチで話していた構図を思い出させる。
これが意味するところは、つまり、もしこの行動がごく内輪の人しか知らなかった場合、盗聴できないってことでは?
で、両方の場合、通訳が不要だから猶更二人っきり。
■ 平和的ベルリン入場
メルケルとプーチンって腸煮えくり返ってることがしばしばあると思うが(特にプーチン側に)、にもかかわらず、よりを戻した初老のカップルみたいで面白い。
実際問題、ドイツとロシアは良い時も悪い時もあって、でもずっと知り合いだという関係ではあるわけで、これはこれで象徴的なのかもしれない。
さらにもう一つ象徴的かもと思ったのは、この間ワールドカップの時、ハンガリーのオルバン首相がモスクワを訪れていて、さらに、クロアチアが勝ち上がったのでクロアチアの大統領が長いことモスクワに滞在して、楽しそうだった。
そして今日オーストリアを訪問して、そこからドイツに行った。
これは、ロシアの大将が、ドイツの影響の強いエリアを通って(WWIIの場合は対ロシアの進入路ともなるわけだが)、ドイツチームの大将を訪問したということ。
これはつまり、ドイツとロシアの間の地の平和に向けた取り組みと言うべきなのかも。
で、そうであるのなら、あの禍々しいユーゴスラビア解体から始まった第二次バルバロッサ作戦は終わらせる(ウクライナがあるから大変だが)という示唆なのかもしれない。
つまり、プーチンによる、平和的ベルリン入場? あはは。
ということは、ここから、想像を絶する作戦を考えて来る奴がUK方面にいるわけだな、と考えると、そうか、スクリパル親子事件などはまさに、考えられないほど愚かな作戦だったので、既にここは済んでいるのか。いやしかし、気をひきしめよう(笑)。