MOMOSE'S DOOR Day book in New York

NY在住のシンガーソングライターが『自称シンプルライフ』を語ります。ぷぷっと笑ってホロっとなるよなDay book.

送り火と朝顔

2010-08-20 06:10:49 | daybook in NY 2010~


  あれは・・・


私が地元で歌いだした頃のことだったか。

一人暮らしの部屋に戻る際、
父から譲り受けたaltoの後部座席の隅に母が育てていた朝顔の鉢植えがおいてあった。

その鉢植えの隅にセミの抜け殻が転がっていて、
その抜け殻のそばには


  その一瞬を大事に生きていけよ


おそらく急いで書いたであろう父の文字でかかれたカードが添えてあった。



  もう、何年も前の遠い記憶の奥底にあった光景。
  


そんなことをなぜだかフと思い出したのは、

My son1号が生まれた年に咲いた花から収穫した種を引きつぎ、
ここ毎年、窓辺で育てていた朝顔が家族の人数分の花を咲かせ、
近所のミンミン蝉が初泣きしたお盆の送り火の翌日の朝だった。

なんだか・・

 今年の朝顔は、

亡き父が、私たち家族のもとにそっとおいていった、
 過去から未来へつなぐ為の言葉の花束のような気がした。




 「やっと会えたね」

 

そんな風に心にすとんと入ってくる人に必ず出会う時がくる。

父がよく言っていた。

一瞬を見逃さない生き方をしていれば

必ずお前はその人をみつけると。

その人もきっとお前をみつけると。

その出会いを一生大事にしていけと。

 

  この見慣れたNYの光景も思い出になる日がくるであろう

     

     その一瞬を大事に生きていけよ


その人に出会える日を私はとても楽しみに思える日を今日過ごしている。