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徒然綴り・・・歌詞&ひとり言

選択の自由の巻。

2008年10月05日 03時38分47秒 | Weblog
選択の自由の巻。

今日は、週末ボーイズに『 たまに参加する少年 』とKENが加わって、
いつものフレンズABCと俺と、男ばかりでとても賑やかだった。
彼らは好き嫌いなく何でもよく食べ、よく遊び、よく学ぶ。
                            (T∇T(_ _(T∇T(_ _ )
就寝時間が近づき、
みんなが好きな本を選んでいる時、『 たまに参加する少年 』は何も選ばず、
かと言って誰かと共に読む様子もなかったので、僕はみんなに言った。

「Well, I'll speak a funny story to yooooou tonight♪
 (今日はみ~んなに面白い話を聞かせてあげよう)」   (`・▽・´ )るっ♪

普段自分で本を読む少年たちもそれを聞いて喜んだので、
僕はみんなを布団に寝かせ、
みんながいつ眠ってもいいように灯りを就寝モードにダウンして話し出した。

「Once upon a time, ....there was Baron Munchausen in Germany.,,.
(「むかしむかし、ドイツに、ミュンヒハウゼン男爵がおりました・・・)」

それは『 ほらふき男爵の冒険 』という古い物語だ。

幾つもある冒険話のうち、
ひとつの話が終わるまでには皆眠るだろうとタカをくくっていたが、
話の途中で質問があったり、オチで笑い声が巻き起こり、
眠るどころか全員元気なままだった。

そこで俺は言った。

「Ok boys.........I'll speak to you about this continuation next week again.
(OKボーイズ・・・この続きはまた来週ね。)」         
                                     (o ̄▽ ̄)ノ
するとブーイングが巻き起こったので、

「Because we need the physical strength in which we aren't defeated
by him to know his adventure, .......we'll soon sleep tonight.
(ミュンヒハウゼン男爵の冒険を知るには、
彼に負けないくらいの体力が要るんだよ?
・・だから今夜はもう寝ようね。)」             (`・▽・´;)キリリッ♪

と言うと、『 たまに参加する少年 』が

「I'd like also to hear a sad story (悲しい話も聞きたい)」 と言った。

「nnn......then I'll sing a lullaby for everyone.
This old song is Japanese small girls' sentiment.
(ん~・・・じゃあ、みんなの為に子守唄を聞かせてあげよう。
この古い歌は、日本の少女の心情を唄ったものだよ。)」    (TωT。)

それから僕は、
この歌の時代背景、「奉公」について、「子守をする少女たち」について、
歌中の聞き慣れない言葉の意味について説明した。
少年たちは黙って聞いていた。

そして『 竹田の子守り唄 』(京都府民謡)を、ゆっくり2回繰り返して唄った。

   ♪ 守(も)りもいやがる 盆からさきにゃ
                     雪もちらつくし 子も泣くし

     盆が来たとて 何うれしかろ
                     かたびらはなし 帯(おび)はなし

     この子よう泣く 守りをばいじる
                     守りも一日 やせるやら

     はよも行きたや この在所(ざいしょ)こえて
                     向うに見えるは 親の家(うち)

================================


【歌詞の意味と背景】 

     奉公先で、ぼろぼろの薄く擦り切れた着物を来て、
     ろくに食事も与えられずに早朝から深夜まで、
     家事や使いや、そこのお宅の子供をあやす少女たち。

     盆も過ぎれば外は寒いので、
     むずかる赤ん坊を、せめて土間の上ででも世話したいけれども、
     家人が
     「子供がうるさいから向こうへ行ってろ。」
     「外であやしないさい。」などと言うので、
     奉公の少女は赤ん坊をおぶって外に出て、
     子供がおとなしくなるまで家の中にも入れない。
     そんな時に唄う歌。

     「子守が自分の仕事と言えども、とても辛いよ。
          雪がちらついて寒い上に、
               背中の子供はなかなか泣き止んでくれない。」

     「お盆が来たといっても 嬉しいことは何もないよ。
          (実家に帰省できる人々は、この時期、
          多少着飾って笑顔で里帰りするものだけれども)
                  私には新しい着物もないし、帯もない。」

     「子守をする私を困らせたがるように 背中の子はよく泣くよ。
             手がかかるので、
                         子守する方が痩せてしまう。」

     「早く帰りたいよ、この在所を越えて。
             親の家がすぐ向こうに見えているというのに
                           私は帰ることができない。」

【「在所」について】

   歌中の「在所」の持つ意味のひとつに被差別村を指すという説があり、
   被差別村開放運動などに関連づけられ放送禁止にもなった。

   しかし、これは僕の勝手な解釈だが、「在所」の意味は、たぶん
            1.「田舎」
            2.「この(私がいなければならない)村里」
            3.通行許可施設のような何か
   など、被差別村を限定しない前提で唄った人が多いと思う。

   理由として
   ・「被差別村」に置き換えると、歌詞の意味が合わない。
   ・京都に限らず、広く全国的に子守りの少女は存在したので、
    広く共通する意味で捉えた方が、歌い継がれた理由として無難。
   
   1.「田舎」と捉えると、この歌の意味はこうなる。
                ↓
     「早く帰りたい、この田舎を越えて。」

   つまり、この少女は、こんな田舎で奉公させられているけれども、
   奉公に出てくるくらい貧しい家の出、であるから、
   出身地が都会であるわけもなく、
   「この田舎より、さらに何もない私の生まれた里」
   という背景を持つことになり、歌に含まれた少女の宿命は深まる。

    2.「この(私がいなければならない)村里」に置き換えると
                 ↓
      「早く帰りたい、この私がいなければならない村里を超えて」
   
    (地域によって「在所」は「在り所」と同じ意味。
                「人のいる場所」という単純な意味がある。)

    少女は売られて来たのであるから、「在所→居場所」。
    生まれ里の家族の為に、
    どんなに辛くとも、そこに「いなければならない」。
    もう少女には、そこしか居場所がない。
    そう置き換えることによって、少女の悲しみは増す。

    3.通行許可施設のような何か

    名称を特定することはできないが、
    地域によっては特定の地域の境目を自由に行き来出来ず、
    許可証が必要だったという話を聞いたことがある。
    
    通行手形のように、
    「主人から里帰りの許可を貰っています。
             決して奉公先から逃げ出すのではありません。」
    という許可証のようなものを、地域の境目の
    「人のいるところ」に毎回提示しなければ、生まれ里へ帰れなかった、
    と考えた場合、
                     ↓    
    「親の家がそこに見えるほど、すぐ近くにあるというのに
    いちいち許可を貰わないと、私は帰ることもできない。」

    それほど
         1.私の社会的身分は低い。
         2.快く主人から帰省許可がもらえるほど
           まだ私は奉公人として信用されていない下っ端だ。

    という意味になる。

    1.については出身地に関係なく、
      単に「子守の少女の社会的地位」と受け止めることができる。
      (出身地に関係する、と受け止めることも出来る。)  
  
    2.については、
      もし少女が主人から信用が得られれば、
      「お前はよくやってくれる。もうそろそろ帰省してもいいだろう。
      親が安心するように新しい着物を着て帰り、
      向こうでゆっくりして来なさい。」と
      お金なり着物なりを貰えるものだけれども、
      少女はまだ下っ端で、帰る許可が下りないレベルと考えられる。
                  ↓
      よって、
      まだこの少女は、奉公先からの実績も信用も少ない段階。
                  ↓
          奉公に来てまだ間もない少女

      であることを意味するので、
      解釈上の少女の「親を恋しがる気持ち」は、
      益々強いものとして受け止めることが出来る。  

      そして、どのような家に奉公させられるかは、少女たちも、
      行ってみて初めて知るのだから、「当たり外れ」があっただろう。 
      どんなに尽くしても帰省の許可は下りず、
      新しい着物一枚、何年も手に入らないという少女もいたことだろう。

【参考】  「在所者」「在所育ち」などの言葉における「在所」は
      単純に「田舎」を意味するものである。
      それは住環境的な意味であって、
      住人の経歴や血筋を云々するものではない。    

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唄い終わって僕は言った。

「Those who want to sleep in the mood of being pleasant sleep
remembering tales of adventure.
Other you sleep feeling gratitude and appreciation to old Japanese..............
(楽しい気分で眠りたい人は、冒険物語を思い出して眠るんだよ。
それ以外の人は昔の人にねぎらいと感謝を感じながら、おやすみ・・・)」

そう言った後沈黙を作っていると、少年たちは次々と眠りに落ちていった。

僕はそっと部屋から出ると、
隣の部屋のクロゼットを埋め尽くしている本の中から、
再読の為に『 ほらふき男爵の冒険 』を探し始めた。

実は僕は、『 ほらふき男爵の冒険 』の最初の一話しか
ハッキリと思い出せなかったので、
少年たちのリクエストに応えられなかったのである。

                      今日は o(; ≧▽≦)/ ギリ・セ~フ♪

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