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徒然綴り・・・歌詞&ひとり言

渡り鳥になった男

2009年08月18日 02時07分03秒 | Weblog
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               ヤミイチに近い廃墟で 弟と隠れていた
               うとうとする頃 誰かが通りにやって来て
               河を超えたら この暮らしから 抜け出せると
               ひそひそ話をしていたんだ

               翌日食べ物を探して 弟と彷徨っていたら
               河の向こうには 豊かな暮らしがあると聞いた
               隣の村の鉄橋を渡って 抜け出せると
               大人が話をしていたんだ

               弟を連れて隣の村まで行った
               軍の車が並んでいた

                          *

               定期的な車の出入り 軍人の建物が在った
               よく観察してると 普通の人も出入りしてた
               夜になったら ライトを消した車がゆく
               昼間の女が乗っていた

               翌日別の女が言った ぼくたちに飴をくれて
               河の向こうへは 大金を積めば行けるという
               お金がなければ泳いで渡って 抜け出せると
               詳しい話をしてくれたんだ

               ぼくらはその人に連れて行かれた
               家族のふりして暮らす為に

                          *

               次の車が出るのは 来週と決まっていた
               稼ぎ方を教わり 泳ぎ方も少し教わった
               新しい暮らし 夢が絆を作っていった
               本当の家族のようになって

               とうとうその日が来て 生まれて初めての車
               幸せの絶頂で 弟は目を輝かせて笑った
               だけど鉄橋の上で降ろされ 突き落とされた
               闇の中で 河へ真っ逆さま

               銃の音を聞きながら泳いだ
               弟を探す為に泳いだ

                          *

               ぼくは無事に生きてる 弟には今も会えない
               あの女の人も どうなったのか分からない
               そして決めてた 2人を探せる仕事に就こうと

               複雑な世界を渡り歩いている

               複雑な世界を渡り歩いている
               
                          *
                          *
                

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