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ふらいすたーげ

人生、一生、日々まじめ

※Fleisstage(勤勉日々)は造語です。
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熱闘パウル園

2010-08-03 20:52:02 | 野球
※拙記事および記事中に登場する選手の評価やプレーなどは私の個人的な高校野球の予想図であり、主張を正当化する意図はとくにありません。
※「試合予想図」は未完の走り書きですがこのまま投稿します。すみません。

――去年予想した和智弁は打力不足で敗退、次点予想の中京大中京が優勝という結果に終わりました。智弁さえはずしていれば!残念っ!! 今年の予想、あと勝手な試合予想図を抽選前に書きたいと思います。

【予想編】

優勝は報徳学園、次点は天理、広陵、興南の順に予想します。

本命◎ 報徳学園
昨夏はあの恐怖のチーム関西学院に惜敗。新チーム結成以来、秋の大会一つしか負けていない。それも0-1。春の近畿大会優勝。負けにくいチーム。
エース大西は計算できる失点でよくなっている。さらに成長してほしい。練習試合で興南を1封、春の近畿で和智弁を1封コールドしている。和智弁をコールドしたチームは報徳以外にないだろう。
大量点をとれる。かつ接戦に強い。総合力の高さ、そしてこの粘り強さに夏をかけたい。兵庫代表は最近敗退が目立つが、今年の兵庫大会は岡本健投手(神戸国際大付)高校通算94(?)本塁打の伊藤諒介(神港学園)らを破ってきた力をみせつけてほしいのだ。
注目選手はとくにいない。だからこそよけい気になる。開催前から報徳、報徳と叫んでいるので、男らしく賭けてみよう。


対抗○ 天理
春、智弁対天理という宗教&魔曲対決は13-13で再試合となり、再試合17-2、そして今夏奈良大会決勝では14-1という恐怖でしかない最強の天理。
勝てるかはどうであれワールドカップにたとえると興南がスペインならこちらはアルゼンチン。選手個々の能力値の合計では突出している最強軍団である。天理史上最強ともいわれている。
左腕のエース沼田は安心してまかせられる。150キロ速球投手の西浦、変化球の岡田、2年の重い球西口と布陣がそろう。
強打者の中村、威圧感のある安田、鋭い振りの内野で構成するクリーンアップは脅威。
投打力では穴がない。
課題は強すぎるため接戦でどうなのか、あとエリート軍団のため逆境でチーム力がどうなのか不安はかなり残る。
そう、選抜は敦賀気比に4-7で初戦敗退。
しかし奈良大会3回戦で王子工に5-4と苦しんだ試合もものにした。一気に4本の中へ絞り込んでみた。甲子園の苦戦で成長できるかにすべてがかかっている。


注意▲ 広陵
恵まれた体格の速球派、本格派右腕、有原の成長が大きい。広島大会決勝で宿敵・如水館を4安打完封。
1番巧打の福田、2番徳田はうまく塁に出られる。3、5、6番の塚本蔵枡三田はじっくりつなぎに徹し、安打が計算できる。その間に金本を越える逸材と注目されている4番の丸子。振りの鋭さだけでなく滑らかに単打も狙えるのはセンバツで証明済み。
理想的な攻撃のバランスである。8番有原、9番捕手の新谷も振れている。能力値は劣るがバランスと負けにくさでは野村祐輔(明治大)、土生翔平(早大)を擁して準優勝したチームに匹敵する。
課題は甲子園で2番手投手の上野川崎らのさらなる経験値と勢いの上昇が必須。

穴△ 興南
誰もがご存知の王者。解説はニュースと同じのため省略。

<候補生ひとこと>
智弁和歌山 西川遥輝ラストイヤー。智弁は強いが最近どうも甲子園で弱いのではずす。
聖光学院 今夏の無敵艦隊。だが去年も負けなしクラスの強さだったが、この手の選抜系高チームはどうも団結力に欠ける気がする。優勝イメージが描けないのではずす。
仙台育英 当然優勝を狙える。ストレートと二種類のスラーダーの田中、1年に甲子園を経験している木村の左右エースを完備。打線も強力、好選手もそろって欠点が見当たらない。予想からはずしたのは、個人的に東北と全国大会とのレベル差が単に読めないこと。戦歴が大量点か接戦かで不安定なこと。チームはみていないが、聖光に同じく組織力に不安。その3点。
・東海大相模 好投手の一二三に相模打線は脅威だが、一二三のサイドスロー転向は本当に正解なのかまだ怪しい。それに2、3番手の投手は地方から不安材。全国優勝はどうかと思いはずす。

<大穴チーム>
北大津 新チーム以来、変な負け方がない。投打のバランスがいい好チーム
砺波工 秋優勝、春準優勝。好投手の健明、その健明の故障から成長した吉田1年から注目されているユーティリティ遊撃手の中山など好選手がいる。試合運びもいい。全国でどこまで通用するか?
前橋商 打撃が安定、勝負強い、投げては小柄のエース野口。制球力が高く大量点はとられない
開星 「21世紀枠に負けやがって」発言で有名に。2年生エース白根。難しそうだが中国地区での地力はすごい。

【試合予想図編】

▽準々決勝
第1試合 智弁和歌山3-4広陵

強力な打撃戦に予想された試合は意外な投手戦へ。初回、広陵は得意の速攻で福田、塚本が出塁し、丸子で返す理想の展開。智弁は西川、山本の長打。しかし中盤は両校あと一本がでないまま投手戦へ。終盤丸子の二塁打から蔵枡がつなぎ、新谷が決定打。連打をうまくかみ合わせた広陵が辛くも逃げ切った。智弁も得意の集中打で2点を返すが、中盤以降甲子園で調子を上げた有原を今一歩とらえ切れなかった。

第2試合 天理12-5東海大相模

史上最強とも名高い天理が甲子園で目覚めた。入学時から素質が騒がれてきた安田、中村、内野に勢いがつきとまらない。初回から好投手一二三が絶不調。大舞台の経験が少ない控え投手も打ち込まれる。そこに天理の応援が加わり大量点をくらってしまった! 相模のお株を奪う猛打。相模もホームランなど強打を見せるが大量点には届かなかった。

第3試合 中京大中京4-1仙台育英

木村と森本の投げあいが続く、中盤以降中京が徐々に加点し勝利。

第4試合 報徳学園7-6興南

報徳が島袋の立ち上がりを狙い4点。興南が徐々に追い上げる。島袋が本来の調子を取り戻す。6-6で終盤報徳が追い詰める展開。

▽準決勝
第1試合 報徳学園7-1広陵

広陵は有原の不調にストレートが狙い撃ちされる。打線も空回りで思わぬ展開になる。

第2試合 天理5-2中京大中京

天理が1点リードするなか勝負は8回にやってきた。連投の疲れが見え始めてきた森本を天理が集中打で攻略。磯村が不振で天理投手陣をとらえられない。

▽決勝 報徳学園7-4天理

両者思う存分力を発揮した打ち合い。天理は控え投手の成長した報徳のうまい継投にタイミングを崩された。

広陵軍団発進

2010-07-16 21:49:20 | 野球
いよいよ今夏の広陵が発進。結局春に戻してきた感のあるスタメンは以下でいくのだろうか?

1二 福田
2三 徳田
3中 三田
4一 丸子
5右 塚本
6左 蔵桝
7遊 渕上
8投 有原
9捕 新谷


ちなみに……
私の広陵ベストナインをつくってみた(戦前は除く)。


1二 上本博(神)
2中 藤川(神)
3遊 二岡(日)
4右 金本(神)
5左 福富(ヤ)
6三 稲田(横)
7捕 門前(阪)
8一 新井(中)
9投 福原(神)


<控え>(9人)
投 西村健(巨)佐伯(広)野村(明大)吉川(日)
捕 白濱(広)
外 土生(早大)木下(広)
内 上本崇(明大)堀江(横)


先輩にあこがれる広陵健児は偉大な先輩に続いてほしい。しかし、意外と思ったより強くなかった。シェアな選手が多く、主砲と捕手に欠けたチームになった。最強はPLかなあ?

2009 ドラフト速報

2009-10-29 21:13:23 | 野球
注目の菊池雄星投手(花巻東高)は西武が交渉権を獲得。西武、阪神、ヤクルト、楽天、中日、日本ハムの6球団が1位指名した。

【セリーグ】

巨人は1位で長野久義(ホンダ自動車)2位で鬼屋敷正人(近大高専)3位で土本恭平(JR東海)4位で市川友也(鷺宮製作所)5位で小野淳平(日本文理大)。

──相変わらず独自の路線を行っている。

中日は1位で岡田俊哉(智弁和歌山高)2位で小川龍也(千葉英和高)3位で中田亮二(亜細亜大)4位で松井佑介(東農大)5位で大島洋平(日本生命)6位で諏訪部貴大(ホンダ自動車)7位で松井雅人(上武大)8位で吉田利一(奈良産大)。

──岡田君には智弁はプロに弱いというジンクスを跳ね返してほしい。中日が智弁というパターンは珍しくないか。伝統ある投手育成チームで、中日らしい粘り気のあるピッチングを期待したい。中田がキタ! 明徳時代から「足が速い巨体」かつ「しなやかに打つ巨体」で知られた彼は大学でも活躍していた。楽しみな存在。テレビでみたい。

阪神は1位で二神一人(法政大)2位で藤原正典(立命大)3位で甲斐雄平(福岡大)4位で 秋山拓巳(西条高)5位で 藤川俊介(近大)6位で 原口文仁(帝京高)。

──何ということ!まさか! 広陵で一番ファンだった上本博紀と藤川俊介がそろって甲子園とは。私の高校野球ファン人生の中で一番甲子園が似合うとばかり言っていた大好きなこの二人が。先見の明(予感?)があったのだろうか。あの二人がいかに素晴らしい選手であるかをたくさんの人に知ってもらえるのでそれだけでも嬉しい。秋山はじっくり育ててほしい。いまのままでは確実に通用しないが、あの体格、化ければ面白い。

広島は1位で今村猛(清峰高)2位で堂林翔太(中京大中京高)3位で武内久士(法政大)4位で庄司隼人(常葉橘高)5位で伊東昴大(盛岡大付高)6位で川口盛外(王子製紙)。

──春、夏甲子園優勝コンビを獲得した。今村は完成度の高い投手で高校生最強の呼び声高い。私の大好きな堂林君に、庄司君に、あの芸術的な投球を見せる今村君が…。これで、もう私は広島ファンになりそうである。
伊東という選手は知らないが、花巻を苦しめた盛岡大付だ。岩手県もけっこう強くなったものだ。

横浜は1位で筒香嘉智(横浜高)2位で加賀繁(住友金属鹿島)3位で安斉雄虎(向上高)4位で真下貴之(東海大望洋高)5位で福田岳洋(香川オリーブカイナーズ)。

──筒香は高校生最強スラッガー。横浜高校とは教科書通りにきた。

ヤクルトは1位で中沢雅人投手(トヨタ自動車)2位で山本哲哉投手(三菱重工神戸)3位で荒木貴裕(近大)4位で平井諒(帝京五)5位で松井淳(日大国際関係)。

──近大の荒木はセンスの光る巧打型の選手だ。打率を稼いで、青木とともにマルチに動けるバッターになってほしい。

【パリーグ】

日本ハムは1位で中村勝(春日部共栄高)2位で大塚豊(創価大)3位で加藤政義(九州国際大)4位で運天ジョンクレイトン(浦添工高)5位で増井浩俊(東芝)6位で荒張裕司(徳島インディゴソックス)。

――中村を持っていったか。相変わらず気付きにくい、忘れがちないい選手を持っていく日ハム。加藤政義ってどこかで見た字面だと思いきや、ダルビッシュ時代の東北の加藤ではないか。高校時代は能力は高くても地味だったが、大学で開花したのだろうか。「沖縄のダルビッシュ」と称された運天がダルとプレーするのか。

ロッテは1位で荻野貴司(トヨタ自動車)2位は大谷智久投手(トヨタ自動車)3位で大嶺翔太(八重山商工高)4位で清田育宏(NTT東日本)。

──大嶺…兄弟で同じチームになるのか。

ソフトバンクは1位で今宮健太(明豊高)2位で川原弘之(福岡大大濠高) 3位で下沖勇樹(光星学院高)4位で中原恵司(亜大) 5位で豊福晃司(鳥栖高)。

――今村ではなく今宮できた。でも今宮君のほうが鷹っぽい感じがして? ホークスに似合いそうだ。今村は地元的な雰囲気とは少し違う天才肌の選手だと思われていたし、これでいいのではないだろうか。

西武は1位が菊池雄星、2位で美沢将(第一工業大)3位で岩尾利弘(別府大) 4位で石川貢(東邦高)5位で松下建太(早大) 6位で岡本洋介(ヤマハ)。

――中日の中田といい、西武の松下といい、明徳義塾出身選手がプロで大活躍できるときがそろそろ来るのだろうか。

楽天は1位で戸村健次(立教大)2位で西田哲朗(関大一高)3位で小関翔太(東筑紫学園高)4位で高堀和也(三菱自動車岡崎)5位で土屋朋弘(シティライト岡山)。

オリックスは1位で古川秀一(日本文理大)2位で比嘉幹貴(日立製作所)3位で 山田修義(敦賀気比高)4位で前田祐二(福井ミラクルエレファンツ)5位で阿南徹(日本通運)。

                 * * *

最後に育成枠を見てみると、甲子園球児関係では、
巨人が河野元貴(九州国際大付)と 陽川尚将(金光大阪)、ヤクルトが曲尾マイケ(青森山田)。巨人の2人は何かすごい濃い、パンチ力のある二人の組み合わせになった。

第91回 高校野球 甲子園回顧

2009-08-25 20:34:48 | 野球
優勝予想は外れてしまったが接戦が多くなるとの予想は当たり、接戦や好ゲームが多かった。似たようなチームカラー同士、地区同士の対戦も多かった。また意外な高校、力はあってもなかなか勝てなかった高校、野球ファンに人気のある高校が上位に続出。いい大会だった。
高校別の雑感(以下、敗退順)

常総学院―九国から見事な先制劇、名将木内監督の力も加わり選手たちは自分たちの力を存分に引き出せていた。
興南―島袋洋は来年が楽しみ。明豊との九州の強豪対決は競ったいい試合だった。
八千代東―激戦の千葉県を勝ち上がってきた力を見せてくれた。得意の接戦に持ち込めた。でも西条が上回った。
旭川大高―主戦・柿田が相手打線を翻ろうする見事な投球術を見せ、橘打線を最小失点に抑えた。
作新学院―長野日大との壮絶な打撃戦。投手力があるだけに波に乗れば怖かった存在。
南砺福野―天理というブランドが大きく立ちはだかった。氷見、高岡商を破っての甲子園。本来の力を出し切れればもっといい試合ができただろう。元気はつらつなプレーがうれしかった。
如水館―誰もが雨に負けたと思ったろう。しかし、選手たちはそう言わなかった。「甲子園で3日も闘えた」と言ったら男の子だと思ったが、本当にそう言ってくれ感動した。広島の粘り気の強さも見せてくれた。
酒田南―相手が悪かった。強さ、勢い、地元の三拍子がそろった関西学院。波に乗れなかった。あと安井投手が県大会無失点を続けていて、接戦の経験不足が響いた。
龍谷大平安―平安らしい締まったゲームを展開してくれた。中京の打線は本調子ではなく2回以降完全に沈黙していた。後半1点でもとれれば勝てたかもしれない。
伊万里農林―ときに甲子園で意外性を見せてくれる佐賀県勢。変な負け方はしなかったのはさすが。
長崎日大―この高校は毎年総合力でハイレベルなチームを作ってくる。甲子園でも伏兵の代表格。日本一高校生投手といわれる今村を擁する清峰を倒してきた力を存分に見せてくれた。打っては菊池からホームラン、投手陣も固かった。長身の大瀬良投手は球威があり打ちにくそうだった。
倉敷商―ホームランがでたが、東北投手陣を打ち崩すことができなかった。
徳島北―関谷投手(日大三)に決定打を阻まれた。勝てたのではといわれる試合。監督が采配を悔やんでいた。
聖望学園―埼玉大会を接戦で勝ちあがってきたが、その勢いを新西投手(都城商)に完全に抑えられた。この試合で都城商は一気に注目を浴びることになる。
熊本工―接戦、延長戦、上位打線のしぶとい打撃、熊工野球が今年も発揮された。
滋賀学園―棚上投手は良く投げた。岡田投手(智弁和歌山)を全くとらえることができなかったのが残念。
鳥取城北―終盤の粘りが見事だった。
山梨学院大付―県岐阜商の強打をくらった。自分たちの形に持ち込むことができなかった。
聖光学院―先制したが投打ともPLに持って行かれた。さすが常連校。PL相手に遜色ない試合を見せてくれた。
明桜―かつての秋田経法大付のようによい投手戦だった。
寒川―日本文理との戦いは似たチームカラー同士で今大会を代表する好ゲームだった。文理打線が波に乗れないうちにたたみかけたかったことだろう。
華陵―山口対島根となった隣国対決。山口県は豪雨被害がひどかった。逆境のなか勝ってきた力の片鱗をみた。
青森山田―1点を争うゲーム、延長戦を見せてくれた。
敦賀気比―好投手の山田君、もう少しみたかった。後半は気比ペースだった。序盤の失点と試合運びにやられた。
樟南―九州対決は実力伯仲。空地投手の好投が光ったが、九国のパワー(ホームラン)にやられた。
西条―大型右腕の秋山は明豊相手にストレート勝負。力は出し切った。明豊のパワーが想像以上だった。打線は決定打に欠いた。強豪校が散った。
高知―終盤の粘りからノーゲームを制した力を感じた。
天理―序盤リードするも、後半長野日大の打線に押されてしまった。打線は申し分ない。正捕手大西の負傷が要所で響いた。巧打の西浦選手もここで散る。
関西学院―高校野球の原点のような選手一丸となったチームプレイを見せてくれた。勢いのある好チームだった。さらに大応援が加わり、今大会で1番怖いチームだったともいえる。何といってもMVPは山崎裕貴君。背番号2が躍動していた。魂がこもっていた。キャッチャー、ピッチャー、キャッチャー、ピッチャーとかつて見たことのない交代をよくこなした。中京は負けそうな試合をいただいたようなものだった。この高校を破って、攻撃の噛み合わせが悪かった中京が、大きな経験値を稼ぎ、一気に波に乗ることになる。
横浜隼人―多くの虎ファンが応援に加わるという面白い展開になったタイガースチーム。主戦・今岡君の笑顔が印象的なさわやかチーム。
日大三―自慢の打線が沈黙したまま終わった。後半にやっと振れ始めてきただけに残念。関谷投手は完璧な投球を見せてくれたと思う。個人的に日下君あたりがもっと打撃で引っ張ってほしかった。
三重―投打に都城商が上回ったが、なかなか勝てなかった三重県勢としてよくやってくれたと思う。
札幌第一―最終回に智弁お家芸の粘りにやられたが、駒大苫小牧をコールドで破ったという強さは存分に発揮されていた。岡田投手に12三振を喫するも、得点力があった。
PL学園―県岐阜商にお株を奪われた。長打も本塁打1本くらいに抑えられた。
日本航空石川―日本文理の強打につかまりワンサイドにされた。しかし、序盤リードされるもすぐ同点に追いつき、最終回に反撃を見せるなど、県代表の意地を見せてくれた。
東農大二―先制するも崎田(立正大淞南)を攻略できなかった。2戦ともに接戦だった。
九州国際大付―勝てる試合を落とした感がある。流れを奪われるエラーやミスが目立った。 選手個々の力は高くても、このあたりが伝統校との差を感じさせた。安定感ある投球の納富と、国枝、榎本、河野の中軸を中心とした大型打線の持ち味は十分に見せてくれた。あまり負けを知らなかった九国がついに負けた。
常葉橘―本格派右腕の庄司は明豊相手に真っ向勝負。今宮(明豊)との対決が光った。延長12回を戦った。打線も毎試合安定していて明豊戦も13安打。初陣でベスト16の大健闘。
長野日大―打撃に力があった。正直長野県勢がここまで勝ち上がることを予想した人は少なかったのではなかろうか。
東北―花巻東との東北対決。主戦の佐藤朔は毎試合コースを丁寧に投げていた。打線は菊池雄(花巻東)の前に決定打を欠いた。花巻の得点力にやられたが、力は出せていたと思う。
智弁和歌山―貧打と称された打線の弱みが露呈した。注目選手の西川のケガもいたかった。私は敗因の一つに高嶋監督最多勝のプレッシャーが絶対あったと思う。さすがの「智弁」にも普通の高校とは別の意味でのプレッシャーには勝てなかったと推測する。
明豊―投げては150キロ、打っては高校生離れした豪快な打撃の今宮が注目された。初戦は固さが見られたが、興南によく勝った。2試合連続の延長。今までわりと淡白なチームカラーだったがそのイメージを一変した粘りだった。野口の制球、今宮の球威でしのぎ、チャンスが来れば打てる。「勝てる」チームだった。今大会を代表する好チーム。
立正大淞南―エースで4番で柱という選手が多かった今大会。崎田もその一人だった。崎田・成田の固いバッテリー。接戦に強いチーム。新潟の影に隠れてしまったが、島根を湧かせてくれた。確かに江の川のベスト4もあったが、あの時は木野下投手で勝った面が正直強い。が、今回は近年の島根県史上で全体の力、プレーの水準が最も高かったと思う。
帝京―県岐阜商の打撃を防げなかった。打っては12安打を放つも3点。日大と同じく、淡白さを残したまま終わった。もうすこし勢いがつけば面白かった。
都城商―縦スライダーを持つ新西投手、センスの高い打者の藤本選手、主砲内田選手らを中心に強いチームだった。文理、県岐商とならび、今大会の三大伏兵。
県岐阜商―打線はとにかく振れていて、主戦・山田の出来もよかった。なんといってもPL、帝京を撃破し、ベスト4。そして文理に四つに組んで敗れた快進撃は殊勲賞だ。誰もが予想しなかったろう。
花巻東―重ね重ねいわれるが、菊池のケガが残念。初戦の被弾もおかしいと思いきや、やはり初めから不調だったのだ。本当に菊池なしでも上位にこれるチームだった。安定した投打の軸、猿川、攻守の要である柏葉、センスが光る好守の川村、花巻東の赤星(?)佐藤涼平の粘り打ちと個性ある選手が多かった。
日本文理―エース伊藤は連投の疲れもあったろうが最後までいい球を放っていた。甘い球もたまにあったが、投球術が光った。解説によるとチェンジアップとストレートの腕の振りが同じで見分けが難しいらしい。二人の高橋が強い。高橋隼はあのポーカーフェイスで安打量産。高橋義は日本海側最強の打者だろう。二人ともすごいシェアな打撃をしてくる。その力が決勝の舞台で存分に発揮された。中京の方が戦力は上。にもかかわらず、チームのよいところすべてを出してくれた。
中京大中京―河合、堂林、磯村の中軸が注目されたが、投打守走のすべてにおいて流れをつかむレベルの高いプレーが光った。冷静で落ち着いた試合運びがチャンスを生んだ。考えられるプレーをすべて準備してきたことが伺えるとNHKの中継では指摘していた。
堂林投手の「菊池君が本調子でないにもかかわらずマウンドに上がってくれたことがうれしかった」というセリフや、優勝のときの涙ぐんだインタビューもよかった。しかし、彼に限らず今年は高校野球の原点のような球児が多かった。

私選ベストナイン

1二 柏葉(花巻東)
2中 西川(智弁和歌山)
3三 河合(中京大中京)
4右 堂林(中京大中京)
5遊 今宮(明豊)
6左 高橋義(日本文理)
7一 川口(常葉橘)
8捕 山崎裕(関西学院)
9投 菊池雄(花巻東)

一方、現実世界では、

高野連は日米野球(9月5~7日・米)の全日本選手団を発表した。
▽監督 大藤敏行(中京大中京)▽コーチ 佐々木洋(花巻東)▽投手 堂林翔太(中京大中京)伊藤直輝(日本文理)山田智弘(県岐阜商)新西貴利(都城商)佐藤朔弥(東北)庄司隼人(常葉橘)岡田俊哉(智弁和歌山)▽捕手 原口文仁(帝京)河野元貴(九州国際大付)山崎裕貴(関西学院)▽内野手 武石光司(日本文理)柏葉康貴(花巻東)猿川拓朗(同)河合完治(中京大中京)今宮健太(明豊)▽外野手 伊藤隆比古(中京大中京)高橋義人(日本文理)江崎秋馬(県岐阜商)

代表選手の皆さんには甲子園で見せてくれた野球、接戦、粘りをアメリカに見せてほしいです。頑張ってください。たくさんのいい試合をありがとう。

日本文理の驚異の粘り

2009-08-24 16:57:22 | 野球
第91回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)は24日、阪神甲子園球場で決勝戦を向かえ、愛知の中京大中京が新潟の日本文理を10対9で破り、43年ぶり、最多7度目の優勝を果たした。
…のだが、とにかく日本文理の9回に見せた驚異的な粘りは大会史上に残る名イニングとなった。

10対4と中京大中京が6点リードでむかえた9回表の日本文理の攻撃。この回先頭の8番若林が三振、続く9番中村が遊ゴロに倒れ、後がないかに思われた日本文理だが、この二死の土壇場から猛攻撃を開始。1番切手、四球、2番高橋隼、暴投で走者二進、中二塁打で10対5。3番武石、右三塁打で10対6。4番吉田、死球で走者一、三塁。投手堂林→森本。5番高橋義、四球で満塁。6番伊藤、左前安打で二者生還、10対8、走者一、二塁。7番代打石塚、左前安打で10対9、走者一、三塁。8番若林、鋭い三直で試合終了。

最後のライナーもサード河合の守備位置がずれていたらレフトへ二塁打になりそうなすごい当たりだった。しかもそれだけではない、ほとんどの打者が追い込まれてから鋭い安打を放ち、最後までボールを良く見ていた。昨年、一昨年の常葉菊川以上の恐ろしさを与える集中打、粘りだった。

過去にも9回や延長で、追い込まれて5、6点を返したという試合はあった。しかしツーアウトからしかも、追い込まれても冷静に球を見極め、落ち着いて普段の打撃をするチーム、こんな試合は初めて見た。日本文理打線にはなはだ驚くとともに感動した。

まさに本当の土壇場での凄まじい粘りだった。