ふらいすたーげ

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センター試験 解答と解説─現代文─2011

2011-01-16 01:03:08 | スクール
例年と比較するとやさしかったと思います。評論はおおまかに言ってしまうと論点が木造家屋と現代家屋に分類できる単純対比型でした。小説もばあさんの真意が読みにくいですが、場面が視覚的でドラマのように絞られています。それにいやらしい選択肢も例年の悪夢に比べるとそうなかったです。

何よりスピードが大事な記事のため本題を書き連ねましょう。
なお私は単なる素人のため解説の信憑性は保障できません。しかし、解答を参考に最善をつくします。今年は丁寧には解説しません。スピード重視でいきます。

第1問

問1
(ア)挙措―なんなんでしょう。いきなり難しいですね。聞いたこともありませんでした。「暴挙」も楽ではないし、これが私には一番の難問でした。(イ)塊―かたまりはやさしいので団塊という言葉を知っているかどうかでしょう。団塊の世代を知れというようなセコサを感じますが。(ウ)更地*更迭 どちらか知っていれば選択肢から選べるかも(エ)充満―拡充 後者を知っているかどうか(オ)家計簿の簿がわかり、選択肢書ければ原簿がわからなくてもOK

問2⑤
2と5にまず絞ろう。①「身体が侵蝕される」が明らかにおかしい。②規律に支配という話はなかったし、「完全に支配される」があやしい③意味不明④身体がふるまいを自発的に選択できていることは書かれていない⑤「身体が空間やひとびとと互いに関係」がマル、「身体の記憶」もよい

問3④
3と4に絞る。真っ先に反対を言う1と2が切れる。次に⑤は興味をそぐという話ではないから切る。③の「明確な規則に従うことが自明とされた」が変。主体性も難しいが主体性の話はしていない④遊園地は行為の想定→行為、偶発、空間、予想外という文に穴はない。本文には「行為・・・をデザイン」とある。

問4③
3と4に絞る。①昔の暮らしを取り戻そう!ということはどこにもない②便宜をはかる設備や快適な生活の話でもない⑤生活歴に対応し趣味にあった生活という話ではない。④自由度、暮らしの知恵で明らかに④の方があやしい。消去法で解けるか。


問5①
1と5に絞る。②自室で過ごす時間が増えてどうこうということではない③まったくの逆。それがむしろできないということ④居住空間の用途・特性の話はない。⑤人体の運動に連動したのはむしろバリアフリーでは?(前半部より)予想外の行為は「原っぱ」の部分の話か。あやしい⑤を切る。①と7ページ5~6Lを照らし合わせよ。

問6
)④
正答法で解ける。「中身」についての議論は唐突に出現した。だから①の問題点整理、新たな仮説②契機、新たな展開はおかしい、③は話題転換にこの方法はそもそもない。掘り下げでしか使わない。
)③
例年より非常にやさしい。青木の論は完全な擁護・補完であることは読めば明らかだ。①異④批判、で速攻で切る。自動的に③。②はすべてが変。「作業ごとに切り分けられた」が変(これはラストの話題)、暮らしの空間の批判、有用性が変。「論の背景にある例を用いて」も変。


第2問 お治婆さん=お婆さんと書きます

問1 毎回書いてますがセンターの小説問1は形式が決定しています。この手の問題が苦手な人は過去何十年もさかのぼってやってみてください。(追試や模試もあわせれば莫大な数です)。難しい慣用句に比べれば今回は簡単なほうだと思います。

なぜかこのタイプは「国語辞典の意味」でも「本文から意味を推測」でもありません。どちらかで解こうとしたらやられます。あくまでも基本「語の意味」で、その「文中での用法」が問われます。まず単語(熟語・慣用句)の意味以外に余計なものを付け加えないこと。本文は単語前後の使われ方のみ観察するよう注意してください。

(ア)④
つくづくという言葉を知っていたら①興味を持って(この「興味」などを出してくるのがあきらかに怪しい選択肢)②ゆっくり、物静か③見下す⑤いぶかしいを外して解けそうで
す。つくづく:国語辞典(以下、『新明解国語辞典』(三省堂)を参照する)では「熟」とあり「飽きることなく見つめる様子」とあります。
(イ)⑤
躍起になるという言葉を知っていたら他の選択肢が切れますし本文の前後でもわかりそうです。
(ウ)②
本文からも解けそうです。私は意味がまったくわかりませんでしたができました。①③が本文から変で、頓狂という言語だけで⑤の意味はありえないし、④怒りをごまかすも変。この④⑤のように言語の意味を明らかに越え、文脈を加味したような意味につくってあるのはいかにもあやしいです。
しかしア~ウすべて本文の前後で解けるのは今回が珍しいです。

小説はまず全体を掴み後ろから解くようにしているので後ろから。

問6 ③⑤
まず検討を345にしましょう。①体型の描写はL16の「壮健そうな働き盛り」へとつながる。間違ってもヒーロー的存在という物語ではないです。②擬人法はモノや動物などを人に見立てる表現です!③KEEP④KEEP⑤KEEP⑥まず抽象とは具体的な景色やモノなどの描写を難しい言葉で置き換えたものが基本で、闇を切り開いた光とやらは抽象的かもしれないが、推測の域を出ない。(要はこんな問い方はしない。お婆さんの狭くなった視野を抽象的に示すことはとても難しいこと。たいてい「表現問題」は難しい表現を多用するものはあやしいです。)「荘厳で耽美的な雰囲気」もよくわかりません。できればカンで確実に切れる力がほしい。この⑥はセンター試験に一番ありがちなひっかけだからです。
④は「責めを負う…負わない」のみがポイントのようです。私はむしろ逆だと思います。本文からも読み取れないのでは?話全体としても変。
③は順当にマル。いきなり本名で呼びかけて本題に入ってます。⑤ですが、猫がないた→気がつくとルルが…となりまたルルが一回出てくるのに選択肢の部分だけ「猫が」となっているので説得に十分。明らかに距離はある。そして後ろに婆さんが猫ではなく海を見るとある。ここでもさらに距離。③⑤にたどり着き④を捨てるのも手。

問5⑤
①全体を読めば切れます。「ひとりでたくましく」「救う」「情緒的」が物語と違う②これも違う。「ルルの行動―必死で守り続けるお婆さん」という物語ではない。③死は少し書かれている。しかし「過酷な自然のありよう」は変だ。むしろお婆さんが動物に接している。④真っ先に切るKYな選択肢。⑤死の連想がお婆さんの身に起こる事態の暗示。確実にこれを答えられないかもしれないが、本文はひたすらお婆さんと死の連想と動物たちだけの描写が中心なだけ。「視覚」「連想」「要素」「暗示的」があてはまる。

問4④
怪しい順に切ります。⑤「そもそも会話を交わしたくない」が×、①「対等に渡り合う」、婆さんの「気丈さ」という話ではない②「教育する気力」が変。③「切ない」「孤独な思いを解消」で切る④①②の誤りを正すような正答。「皮肉」と「やりすごす」があっている。

問3①
17ページの終わりから会話をたどっていくとできる問題。L50から急にお婆さんがしゃべり始めた。それに立て札を…というそこで顔色が変わった。ちょっとまてということである。
②「主張を無視」、「独善的」が変。これだと前に主張めいたことがありお婆さんの主張がおかしいという話になる。③はじめから取り乱すという様子ではない。責任を感じてとりつくろってもいない。④完全に違う⑤良心の呵責云々の話は前後にない。というより日本語として後半部が変。①勢い込んで…事態…驚き、うろたえた。が流れに合っている。他の選択肢はそれ以外の意味をつけたしひっかけようとしている典型的なセンター問題。

問2④
教育のしがいについても背景は本文に少ない。男の描写も「顔も肩も胴体も四角ばっている。壮健そうな働き盛り」くらいだ。普通にしっかりした人なのだろう。前は話が弾んだ。そしてこういう人が来て「教育のしがいもあるというものだ」ときた。
①まじめすぎるという描写はない。思い知らせてやるという話でもなかった②「わからせてやろう」も同様に変③几帳面だから信頼は変。価値を認めさせるという展開ではない⑤すべてにおかしい。能力と実行力がおかしくて切れる。「奮い立っている」が怪しすぎる。そんな婆さんではなかった。最後のシーンと合わない。④臆する気配がない→頑強そうに思うは妥当。「相手にとって不足なし」がピタリ。

 試験の小説など3ページです。テレビドラマならロケ地2つでもいけそうです。たいしたことは語れないのです。どうしてしっかり人物のことがわかりましょうか。試験の小説はまず本文全体を把握して、「限られた設定」を読めるかにかかっています。例えばこのお治婆さんはどう干潟を守っていきたいのか、その気概や目的、生き物たちとどうありたいか、今後どう暮らしていきたいのか、などは書かれていないわけです。逆に書いていないことにうまく誘導するのがひっかけの選択肢になります。まず婆さんが男を観察し、教育しがいがあると思い、世間話からはじめ、ドクは話の中心にならず、工場がキタと思いきや、かわして、L84からの太陽が…となり(自然描写が続き、お婆さんは生き物と戯れ、死もよぎりますが)どうもはっきりせず終わっています。そういう話なのです。それだけのことしか物語っていないということです。

うさぎ2011

2011-01-09 12:51:52 | 一般記事
挨拶が遅れましたが、あけましておめでとうございます。

昨年は前記事でも申しましたが、病気やらウィルスで極度に体が疲労した状態が続いてしまいました。虎のように闘おうとして、内部の疲労との闘いで過ぎてしまいました。

当面は体の回復と安定した生活、そこから最終的には安定した就職を目標にしていきたいです。もともとゼロからのスタートばかりでしたが、またスタート地点に戻ってきました。

今年はうさぎ年です。縄張りがないと、ひとりでさびしくなると、死んでしまうウサギさんのように、まずは自分の身の回りの生活をしっかりすることを目標にしたいです!

新年がみなさまにとって幸多き、ますます神様の恵みが加わる一年になりますよう。

2011年1月4日  管理人の中村より