ふらいすたーげ

人生、一生、日々まじめ

※Fleisstage(勤勉日々)は造語です。
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2006-06-29 21:33:43 | 一般記事
 能ある鷹は爪を隠すというが、一昨日とはうって変わっての日常が、社内では繰り広げられていた。緊張感が増していた。連帯感はもちろん増したろうが、表に出してはただの馬鹿になってしまう。*1それぞれに己れの職務がある。皆仲がよくても、仕事は別。すべての人は容赦してくれても職務は別。待ってくれない。

 リルケはかつて職業とは巨大な因習のようなものだと説いていた。*2私もそれは思い知らされてきた。よく一人でやる仕事は存在しないというが、職業というのは、それに携わってきた、幾千年の人々の知恵や伝統、一方苦しみや呪いも背負っているかのようなのだ。医者が、「お前医者じゃないのか?治してくれよ。」と言われるとき。また、「あんた警官でしょ!なぜ見張ってくれなかったんだ!」と言われるとき。世界中の何千年という「歴史」が彼を襲うのである。彼はそこでかつていた無数の「医者」「警官」と出会うのだ。

 ・朝、岩盤浴。昼、会社。

 *1いつも思い出す言葉がある。ドラマ『王様のレストラン』で大好きな仙石のセリフ、「オーナー、ここはレストランです。サークル活動ではない。」

 *2「私は職業というものは大へん苦しく、大へんうるさく人に要求してくるものだと思います。それは巨大な因習を背負っていて、その課題に対する個人の見解などをほとんど容れる余地を持っていないからです。」

 「(中略)ただ私があなたに助言できることは、職業というものはすべてそうではないか、ということを考えていただきたいということだけです。それは個々人に対して押しつけがましい要求をいっぱい持ち、敵意に満ちたものではないか、いわば黙って、仏頂面をしながら、味気ない義務に従った人々の憎悪をいっぱいに吸い込んでいるのではないか、ということを。」(リルケ、高安国世訳『若き詩人への手紙』新潮文庫)

ぱとり

2006-06-28 23:54:59 | 一般記事
 稲が美しい。こんなに綺麗だったっけ。緑という色が、こんなにも広さを持っていただろうか。たぶん普段の時間に流されて、夏の一瞬など忘れてるんだろう。

 自転車で身体を動した。市街から鶴来近くまで。20キロくらいだが、2年前は毎日40キロ走ってた。真夏に、せめて自転車でも野口みずきに勝利したいと必死で記録を更新していた。済美の鵜久森(現日本ハム)が毎日20キロ通学し、足腰を鍛えたという逸話をきき、これにも乗じてやっていた。おかげで当時ニートからフリーターに昇格できた。身体を動かすのが一番だった。がいまはとても40キロ走れなかった。よく真夏に毎日できたものだ。それだけ精神薬は大したことないようで後が取り付かれたように辛いので皆さん気をつけましょう。

 ・昼、鶴来方面へ。帰りに高尾台中付近へ。外周が昔と変化ないので、体育や部活を思い出した。美術室や第3理科室の匂いに、妙にリアリティを感じた。そして頭の中の押し入れが開く。《水素爆発、FF4、セル、スラムダンク、昇龍拳、北京原人、エビフライ、運命、君をのせて、持ち物=いつもどおり、三点セット。》懐かしき響き。


 富樫小や山科エリアへ。私の80年代が目の前に表象される。「神様」にも去年以来の挨拶を。洞窟や禁断地帯(山科の奥地)の入口まで散歩もする。でもこの地点でさえ、食用蛙の声がしたから怖くなって撤収した。とにかく普通に人がいないのが怖い所。

 ☆鈴木邦男『愛国者は信用できるか』(講談社現代新書)

送別会

2006-06-28 22:56:50 | 一般記事
 送別会@台場

 同僚が東京本社に移転となった。思い返せば、就職後は慣れるのに精一杯。さらに、ハワイや胃炎などあり、まともに話していなかった。皆さんの普通の顔が見られてよかった。

 それに、有名としかいいようのない大学や東京出身の人ばかりだから、話しも合う。北陸に引きこもっている奴はいないし。開放的だった。正確に言うと私から取り上げたわけではないのですが、見沢さんや鈴木さんを知ってる人ばかりで、あらためて大きさを感じました。ロフトの移転の際に、取材してた人もいた。平野さんのこともご存知でした。

 二次会はバーで、深夜は夜勤の方も合流。オシムやロナウジーニョなどのカクテルが…。

 ・終日、仕事の詰め。すべての分野が締め切りで格闘した。うまいこと休憩時間を見い出して励むとしかいいようがない。市販の胃腸薬は良く効くね。重宝する。夜、金沢の街。
(27日)

鬼畜

2006-06-26 23:56:04 | 一般記事
 連日、子供が被害にあう事件が多発しているが、今日の生き埋め事件もちょっと常識では考えられない話だ。ニュースを見ている方が気持ち悪くなる事件ばかりだ。(ある意味、あの目が大きすぎる人もギリギリカテゴリー内に入ってくるが、でも彼は関係ないか。もの言わぬ株主になっちゃいそうだし。)

 今年上半期のキモイ犯罪者ナンバーワンはハーレム男だ。二位がすずか容疑者だ。ここからは、バラけている。小林薫は去年か。誰か見ると気持ち悪くなるランキングを作ってほしい。でも、ハーレム男と同じくらい本能的に気持ち悪くなったのは、大阪の恐ろしい、中学生餓死事件の父親だった(去年か?)。大便や壁を食べていたという話を聞くと絶句したものだった。考えられない。人間は恐ろしく残酷な面がある。もっと畏れなくてはならんだろうか。それとも…。

 報ステでは、最近金銭がらみでの逮捕か殺人事件ばかりしか見ていないとかいう話だった。本当に日本は明らかに「普通」ではなくなった。毎日平和な気がするのは、縄文一万年の歴史伝統に助けられているだけだったりして。

 ・朝、睡眠。昼夜、会社。昨日の仕事の残りを今日までかけて終わらせた。外にもあまり出ず、こもってばかりいた。辛いときは手伝って協力してもらい、できるときは自信を持って突き進む形ができつつある。そうやって体になじんでくると、やりがいなど語れるようになるだろうか。

 問題は、電話応対。慣れてるつもりで、突っ込まれるとすぐ底の浅さが露呈する。学びたいのは、相手方が何の用件なのかきちんと聞くこと、そして、名前を確認し合ったあとちゃんと覚えておくことなど。この際に、社会常識を現場でもう学びとってしまいたい。

大樹形

2006-06-25 23:53:13 | 一般記事
 金沢市民体育大会が(主に)土日で行われた。それにしても種目数が枝葉のごとく多い大会だ。仕事に関わる人は不運ですね(笑)。「普通」の種目以上に、―いかんな、こういう普通という考え方自体が、近代主義的だ。差別的だ。とはいえ、特殊な――あまり聞かない競技も勢ぞろいしていた。

 具体的に挙げると、馬術、少林寺拳法、ボーリング、 グラウンドゴルフ、オリエンテーリング、山岳、太極拳、などなど。

 ・朝、鈴木邦男さんの新刊を読む。昼夜、仕事。休憩中は、さすがに単行本は辛いので、雑誌を近頃読むことにしている。とはいっても、『創』と『情況』だが(笑)。特に情況は…これ読むくらいなら新書の方が楽な気もするけど。でもしょせんは雑誌ですから。しかし仕事場でこの本を読むと、新左翼のピリピリした緊張感が伝わってくるようで、なにかよい。