ふらいすたーげ

人生、一生、日々まじめ

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衆院選×政権交代

2009-08-31 02:28:16 | 一般記事
民主党大躍進、自民党大惨敗。地殻変動が起きた。政権交代が近づいてきた。ニュースを見ているだけで面白い。
(以下、候補者の敬称略)

北海道……さすが都会派。東京と同じく民主が強かった。あと沖縄も自民全敗だ。不景気の南北端の審判か。
まず速攻で中川昭一が落選。これが逆風の強さをはかる基準になった。
テレビ朝日の「『もうろう』に審判」というコピーをそのままお借りしたい。
さらに町村信孝官房長官、武部勤といった重鎮まで。官房長官の横柄な態度が効いたのだろう。まさか4年前の今ごろの武部&ホリエモンがお互いこういう末路になろうとは。
北関東……額賀福志郎落選。福田康夫が危なかった。東京……与謝野馨が海江田万里に僅差で敗退。佐藤ゆかりもあっさり敗れた。さらに小池百合子、太田昭宏が敗れた。総裁候補と党首が敗れるこわさ。石原伸晃が逃げ切ったが、保坂展人との対決が面白かった。対抗が民主なら石原落選の可能性大だった。
北信越……石川の奥田健(民主)と馳浩(自民)は接戦ののち奥田に軍配。当初は森喜朗も競るという前代未聞の展開だった。福井は3区とも自民。しかしどれも僅差なのが今までとは違う。
東海……野田聖子が選挙区落ち。なんという厳しさ。城内実は雪辱の勝利。片山さつきは3位。城内の半分もとれず。
近畿……京都では伊吹文明が2万近い差で落選。北側一雄が普通に落選。自民はもちろんだが公明もかなり痛恨の一撃をくらっている。兵庫では冬柴鉄三が田中康夫に敗退。二階俊博117237に玉置公良102342というこれも危ない。
中国……山陰はいまだに自民強し。ホリエモンの言っていた老人ホーム票だろうか。石破茂、細田博之、高村正彦、安倍晋三が当選。最後の方は野党で美しい国へ向けての具体策を練ってほしい。中川秀直は当初互角だったが空本誠喜(民主)に逆転負け。
九州……福岡では山崎拓があっさり敗れた。鳩山邦夫も危なかった。はじめは互角だった。問題発言の積み重ねが対抗票を積み重ねたにちがいない。古賀誠、この辺りもあぶなかった。麻生太郎ですら大差ではない。開票86%で数万差だ。そして一番注目されたのは長崎の福田衣里子(民主)×久間章生(自民)の闘い。大差でなかったことを考えると原爆発言が効いている。


自民のひどすぎる失態の連続からして当然の結果となった。
勝って当たり前だった人たちが落ちるのは、あらかじめわかっていてもいざ見るとこわいものだ。
閣僚クラスが必死の防戦、主力でボーダーラインという信じられない大逆風。
よって小泉チルドレンクラスは余裕で落ちてしまった。
○○チルドレンの片山さつき、佐藤ゆかり……などと比喩で使わせてもらった方が落選していく。でもチルドレンたちは何もしていなかったから仕方ない。これまでのキャリアや自己アピールだけで、未来へ向けた政策、提言を何もしてこなかった。今になると彼らもかわいそうだ。肝心の「親」が「子」を利用しただけで、育てなかったからだ。彼は何もしなかった。そのあげく、いいタイミングで表舞台から姿を消し、壊すといって、自民党の一番古い体質を守り、自身の息子を平気で当選させている。
が、忘れてはいけないのは日本社会、経済、政治の混乱を引き起こした張本人探しではなくその政策。あの変な人のことはさっさと忘れて、民主党は負の遺産の処理に耐えぬき、頑張ってほしい。オバマ政権と同じ方向になりそうだ。まず当面は政権運営と党内の安定が問題だろう。

おくりびと写真集

2009-08-29 12:31:08 | 旅行
東北周遊のおまけ。酒田市で見た、おくりびとのロケ地ポイントです。私は映画を見たことがないので、よくわからずとも一応うろうろしてきました。興味のある方はおくりびとロケ地マップ(「酒田 おくりびと」でググると出ると思います)をご参照ください。

中通り商店街アーケード



旧割烹小幡



日吉町・石畳



日吉町旧港座


18きっぷ そして東北へ 4―リアス線―

2009-08-28 13:51:22 | 旅行
8月21日

早朝、本八戸駅から宮古方面へ乗り込む。

【八戸線(八戸―久慈)】
とても景色がよかった。安比、八幡平をぬけて行く花輪線とともにこの2路線を東北で一番美しい路線にお勧めしたい。日本全路線の中でも五本の指に入ると思う。青森―岩手の県境あたりから特に木々の間をぬけて行くのが心地よかった。針葉の松に広葉樹たちが混ざり、植生が美しい。もちろん海岸も垣間見える。緑に青い海、リアス特有の黒っぽい海岸という配色もいい。短いが、五能線より景色がよかった。
通学の女子高生が4人入ってきた。皆、携帯かマンガを見ている(どんな路線に乗り込んでも、みなケータイをいじっている光景は当たり前になってしまった)。この素晴らしい景色も彼女らには日常と化しているのだろう。

急に、党首を辞めたはずの小沢一郎のポスターがやたら目に付くようになった。これが岩手県に入ったことを私に示してくれた(←英文解釈のような文章…)。
この路線、久慈手前まではトンネルもなかった。私は高評価を与えたい。

三陸エリア(岩手東岸)は未知の世界で気になっていた。基本はリアス式海岸らしく、房総の景観に似ていて、山のまま海に面している感じだ。基本は山々と森のイメージで、たまに平地と民家群が現れる。町はビルも郊外店もないところが多いが、想像以上に人は住んでいた。さすが東北、古くから小さな町村の基盤がしっかりしている。久慈ではゲオとコジマを発見した。ここまで進出しているとは驚きである。

【三陸鉄道北リアス線(久慈―宮古)】
ワンマン電車のなかになんと自販機が設置されていた。揺れながら走っている電車のなかになぜか自販機が見える絵図がシュールだった。youtubeで、リアス線とは名ばかりでトンネルが多いと書いてあったが、多いどころかほとんどがトンネルだった。

【宮古駅】



灰色、水色ががった県立宮古高校の校舎が見える。進学校で、スポーツ活動も盛んだ。センバツで見たことがある。相手が悪く、松井率いる星稜にやられてしまったが、強くいいチームだった。



【山田線(宮古―釜石)】【南リアス線(釜石―盛)】
この路線もトンネルが多い。ただ、南リアス線で盛が近づいてくると(大船渡エリア)海は何ヶ所かで見ることができた。

【盛駅】



【大船渡線(盛―気仙沼)】
少しずつ宮城に近づいてきた。依然として山々はあるが、山の谷間をぬけているというイメージが薄れてきた。平地、水田の占める割合が増えてきた。たまに郊外店も目に付く。総計するとこの路線も思ったより海が見えない。
待ち時間を含めてだが、岩手をぬけるのに9時間かかった。入り組んだ海岸線を走るからさらに距離が増え、岩手の長さがよくわかった。

【気仙沼線(気仙沼―小牛田)】
これまでと同様、景色に大きな変化はない。ただ比較的よく海が見える。





内陸へ進むと、水田と畑が広がってきた。仙台平野、仙台圏に入り始めた。
その後は東北本線へ。仙台近郊をぬけ、南下して福島。両サイドの車窓の景色も関東らしい光景に。
これで常磐線のいわき、水戸方面を走れば完璧だったが、この路線は以前走破しているうえに、景色がつまらない、長く感じる、停車駅がやたら多い、やっと着いても水戸という様々な理由で通るのをやめた。

10時半に宇都宮に着き、泊まり、明日は18きっぷが切れるため3000円近く払う予定だったが、思いきって東京を目指してみた。すると行けた! どこまで乗れるか挑戦してみた。結果は以下の通りである。山手線終電の接続に成功し、池袋のネットカフェに泊まった。家まで500円以下で済んだ。最後まで18きっぷの元がとれた。一日に電車に乗っていた時間の最長記録を更新した。これだけ乗っていると精神的に疲れたが、シベリア鉄道へ向け、良い練習になった。

本八戸546―久慈757 805―宮古935 1047―釜石1202 1210―盛1301 1317―気仙沼1418 1433―小牛田1637 1641―仙台1726
仙台1804―福島1928 1945―黒磯2147 2153―宇都宮2241 2242―大宮2357 2358―田端033 042―池袋052

さて途中下車したすべての乗車賃を計算してどれだけ元を取ったか調べてみよう。

吉祥寺→新潟→酒田→秋田→青森→本八戸→長苗代→本八戸→宮古→仙台→池袋
で計31140円

18きっぷ4日分は平均9200円。南北リアス線は18きっぷ割引フリーパスがあり530円と900円。よって計10630円

31140-10630=20510円の得となった。

18きっぷの旅は、体が疲れるだけでなく、どこか緊張感がある。それがまたよかったりする。地方ではたった一つでも乗り換え電車を乗り過ごすとゲームオーバーということが多い。あと大小を含め、トイレのコントロールがかなり重要だ。大は体のリズムを作っておくこと、小は時間があり次第できるだけこまめにするのがコツである。
今回の旅行で、東北の海岸線に都会はすくなく、すべてさびしい傾向にあることがわかった。都市らしき所は青森を除くと秋田しかなかった。
普通電車の旅は電車からでもその土地の様子がわかるのがいい。謎だった東北もゆっくり一周してみるとおぼろげだが全体像が浮かんできた。この経験は新しい知識、伝聞を吸収するときよい素地として利用したい。

最後に汚く、字も見えなくなってしまったが、今回の旅程図、あときっぷの写真を載せておく。




18きっぷ そして東北へ 3―五能線―

2009-08-28 13:30:57 | 旅行
8月20日

朝ホテルを出て、五能線に乗車。全長約140キロの路線で、そのうち70キロ近くは日本海沿いを走る電車だ。今日は青森で途中下車して本八戸まで行く。
さきに結果を報告すると、五能線は期待はずれだった。期待が大きすぎたのかもしれない。でも確かに日本海はじっくり見れて楽むことはできた。

五能線の「リゾートしらかみ」(=動画=)は秋田、青森間を1日三往復しており、快速電車である。乗車券プラス500円で乗れ、前車指定席だ。海を見たい方は進行方向がころころ変わるので、海沿いを通る時窓側になるかをきちんと確認したほうが良い。車内は鈍行からしたら天国のようにゆったりしている。北陸の特急「雷鳥」より立派かもしれない。2号車は新幹線のようなボックス席タイプになっていて、乗っている人がうらやましかった。



能代駅に着いたとたん。ほとんどの乗客が降りた。外を見るとなにやら集まっている。急に駅員がバスケットボールを持ってきてシュート大会が始まった。これは…まさかの、なんという世にも奇妙な物語。これでシュートが入らないと先に進めなかったらまさしく奇妙な世界だ。さすがバスケの聖地。能代工の能代、田臥選手を生んだ能代。



白神山地が近づくと植生も豊になってきた。海と山両方の眺めが楽しめる。

そして、電車は海岸沿いをとおり、五能線上で最大のビューポイントにさしかかった。車掌が徐行、減速してくれた。乗客はいっせいにカメラをかまえる。いつも、この低画素の携帯で申し訳ないが、





まあこんな感じということで。その後、十二湖駅で乗客が多く降りた。「そんなによいのか十二湖?」と思う。
海が見えなくなり、青森内陸に入ると、津軽三味線(もしくは語り部)の生演奏が車内でひろうされる。
もう東北も半分まできた。

青森で下車、昼食や市場などを見学し、また乗り込む。八戸から電車が急にボロになった。さすが三陸方面だ。ワンマン2両。クーラーもない。扇風機が回っている。「おお!なつかしい」と言いたくなった。乗客は窓を開けている。窓を開けながら走るのもなつかしい。電車はすごい力をためるようにうなってから進みだした。気合の入れ方が半端ではなかった。かなり古い車両と思われる。

本八戸。駅の両口周辺にコンビニがなく、駅前のスーパーを利用した。多少歩けば何かしらコンビニがあるというありがたみがわかった。夕食は町外れで外食したため、無人駅へ向かった。下の写真はその帰りでの夜の無人駅である。虫の音しか聞こえず、人もいなかった。30分の待ち時間が長く、神聖な時に感じられた。5分前になると、遠くに電車のライトが確認できた。それからが長かった。電車は見えていて、走ってきているのに長い。ただ、遠くでライトが光っている。近づいているのか動いているのかもわからない。ネオンが少ない田舎だから線路は一直線、その先に確認できるのだ。走っている音がかすかに聞こえる。電車は少しずつ近づいてきた。ゆっくり、ゆっくりと。電車の動く音が徐々に大きくなる。気がついたら1キロ先ほど先にいた。さらに少しずつ音が大きくなってきた。そして目の前にやってきた。この時間の不思議な感覚。書けないことを書いてしまったが、都会では味わったことがない。


18きっぷ そして東北へ 2―羽越線―

2009-08-28 13:21:34 | 旅行
8月19日

4時50分に起きて新潟駅へと歩く。今日は酒田駅で途中下車し秋田まで行く。相変わらず車窓からは一面の水田地帯が続いていた。これだけ水田が広がり続ける光景も珍しい。新発田で早くも乗り換え。



新発田―酒田間は2両列車。ワンマンの割りにはきれいでしっかりしていた。村上から景色が一変してきて、海岸線へ出た。平野から段差がはっきりしてきた。日本海側にありがちな海沿いと、トンネルと、民家という光景が続く。こういう辺境にある一軒家を眺めているとどうやって生活しているのかいつも気になる。
ゴツゴツした黒や茶色の岩と松を見ていると輪島をずっと走っているようだった。



山形県内に入り内陸に入ると再び水田が続く。

そしてようやく酒田駅に到着(=写真=)。
「おくりびと」のロケ地に選ばれたわけが駅に降りた瞬間にわかった。

想像以上の田舎町だった。確かに村ほどではないものの、地方の疲へいを感じさせるうえ、平日の10時というのに駅の前に人間が一人も歩いていない。昭和初期のような昔の商店街を一人歩いていると、バスが走ってきた。中をみると乗客が一人もいなかった。はじめはゴーストタウンかと思った。



また東北ではよくあることだが、駅前周辺地域にファーストフード店が一つもない(コンビニは歩くと一つだけある)。東京から来たと思われるギャルが、駅の待合室で「てゆうかマックめちゃ遠いんだけど…」としゃべっていた。同感だが、私はマックがあることもわからなかった。

私は真剣にこの町をなんとかしたいという思いにかられた。正直どうみてもさびれているし、田舎というより何かを生かしきれていないように見えるのだ。「おくりびと」のロケ地に選ばれたことは喜ばしいが、喜んでばかりはいられない。古い町並みが残っているといえば聞こえはいいが、それだけ市の空気全体が昔のままということになる。新潟―秋田の間にある海沿いで要所の町はここしかない。単なる田舎町ならこれでよくとも市としてはもったいない。名物が多く、食材もおいしい。もう少し繁栄させられないだろうか。
お土産コーナーでは枝豆がおいしかった。有名な「だだちゃ豆」だ。抹茶のように濃く深い味かした。

午後発、2時間揺られて秋田に到着。こちらは予想以上に都会だった(いままでが田舎過ぎたというのもある)。会う人みんな優しいし、秋田美人は多いし、食べ物もおいしいし、いい思い出ばかりだった。鈴香容疑者の報道で暗くなっていたイメージが変わった。